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台南 ~食べ歩き&街歩き~ (台湾旅行2013)

2013年08月13日 | おもしろすぎる台湾

台湾旅行2013
台南 ~食べ歩き&街歩き~

松山機場は台北の町中にあって、どこへ向かうにもアクセスが便利。今日の行き先は台湾南部の町、台南。高速鉄道に乗るために、空港からMRTに乗って台北駅に行こうとしているとき、同じ飛行機に乗っていた人から「今、新幹線が止まってるらしい…」という情報を聞いた。えっ?そんなぁ。。とにかく駅まで行ってみた。

大きな地震があったとかで新幹線は大幅に遅れているが、とりあえず動いている模様。乗る予定だった時刻より早く発車する電車に乗ることができ、ノロノロ走行や途中の駅でかなりの時間停車するなど、大幅に遅れたものの途中から順調に走ってくれて、結局予定よりも30分程度の遅れで台南に到着した。ヤレヤレ。

台南駅の構内では、電車が遅れたお詫びにパンと水を配っていて、僕らも呼び止められて1人ワンセットずつもらってしまった。


日本では考えられないサービス。だけど、このあと町でうまいものを食べ歩きする予定なので、これで腹を満たすわけにはいかない。ホテルに向かうタクシーのなかで菓子パンを1個だけみんなで食べて、あとはタクシーの運転手さんにもらっていただいた。

新幹線に遅れをもたらした地震はかなり大きかったようで、テレビのニュースでは「今年最大 6.2」とテロップが何度も出て、塀が倒れたりしている映像が流されていた。しかも震源は明日行く予定の日月潭のある南投県だったようでかなり心配だけど今日は台南観光。とりあえずここは地震の影響はなさそう。

台南は、4度目の訪問となるお気に入りの町。いつも天気が良くて、街中は賑やかだけどどこかほんわかとしたのんびりムードが漂っていて、迷路のような路地へ入っていくとレトロな雰囲気に溢れ、思わぬ発見や地元の人との触れ合いが楽しめる。そしてちょっと歩けばなにかおいしい小吃のお店があるのが台南の魅力。まだ訪れていなかった観光スポットを3ヶ所ほど決めておいて、あとは目標を定めずに町歩きに出発。いつものホテル「台南大飯店」にチェックインしたあと町に出かけ、まずは中山路沿いにあるフードコートへ。


ここには台南名物の小吃のお店がたくさん並んでいる。ここでは軽めに、蝦巻き↓と豆花を食べた。


豆花は台湾ならどこにでもあるが、ここに入っている同記安平豆花がやっぱり最高にうまい。食後のデザート感覚で食べる豆花だが、食いっぱぐれると後悔するので早速テイスト!南国の暑さですでに火照り気味の体に、冷たくてつるんとしてマイルドな豆花はなんともぴったりくる。

呉園藝文中心
フードコートから中山路を進み、民権路二段へ入ってやって来たのは呉園藝文中心。

ここはガイドブックやサイドで紹介されているのを見たことがなく、街中にありながら存在すら知らなかったが、去年台湾「大使館」でもらった台南市のパンフで知った。

そこには「百年の歴史を持つ緑の美しい庭園回廊建築で、明清時代および日本の洋館の風格がります。」と紹介されていたが、紹介文の通りの庭園や歴史的な建造物があって、見る価値大のポイントだ。

民権路二段に面して花や樹木が植えられた広い敷地に建つのは旧台南公会堂。日本統治時代に建てられたそうで、立派な西洋建築の貫禄がある。今では藝文中心としてコンサートホールとして使われているようで、その他展示エリアもあり、写真や説明のパネルや記念の品が展示されていた。

旧公会堂の後ろには庭園が広がっていた。ここが呉園という庭園。かつては台湾4大名園のひとつと言われていたが、今はその一部を残すだけ。

この4大名園には、以前訪れた板橋の林家花園もそのひとつに数えられているということだが、確かにこの残された部分だけでも、林家花園の雰囲気を感じた。

錦鯉がたくさん泳ぐ大きな池の周りを巡る回遊式の庭園で、清朝風の建物や回廊、東屋などが配され、仙人のいる山水画の世界を模した 岩の洞窟などがあった。

池の畔には畳敷きの喫茶館もあった。茶藝館のような雰囲気で、ここでお茶を頂きながら のんびり過ごせたらいいなぁ。鯉にエサをやるのが好きな息子はさっそくエサやり。



庭園を見渡せる旧公会堂の隣には、日本風の木造建築があった。建物の前には大きなガジュマルの木があって長いツルが垂れ下がり、とても風情があって絵になる。


入口には「柳屋食堂」という古めかしい看板が掛かっていた。ここはかつて、公会堂で働く職員のための食堂だったそうで、今でも一般の食堂として営業している。中では台南の名産品などのおみやげも売っていた。この呉園藝文中心は結構長く過ごせる場所だ。どうしてここがガイドで紹介されていないのかとても不思議。

呉園藝文中心を出て、歩いて5分のところにある中華チマキのお店、再發號へ。ここは最初に台南を訪れた5年前にも来たところ。「またあそこのチマキが食べたい」という奥さんのリクエストで再訪。


ここのチマキは具だくさんで、アワビなんかも入っていて豪華。ボリュームもたっぷりなので4人で具が豪華な八宝肉チマキと、普通の肉チマキを1個ずつ注文。肉チマキの方も具だくさんで、八宝肉チマキと何が違うのかわからなかったほど。

お腹もだいぶいっぱいになってきたが、台南食べ歩きはまだ始まったばかり!その前に観光をもうひとつ。昭和の香りがする居酒屋を横目に…



國家台湾文學館
チマキの再發號から6、7分のところにあり、いつもは外観だけ見ながら前を通り過ぎるだけだった國家台湾文學館に入った。ここも日本統治時代に建てられた立派な建造物。レンガ造りの洒落た外観は東京駅の駅舎に似ている。


台南州庁舎として建設され、終戦後も台南市政府庁舎として使われていたが、市政府が新しいビルに移ったのを機に、6年の歳月をかけて修復、文学館として2003年にオープンした。台湾文学に関する国内唯一の博物館・研究活動の拠点で、様々な外国に支配された苦難の歴史のなかで、多様に成長した台湾文学の歴史を記録し、調査・研究が続けられている。

内部は元の構造をそのまま活かしつつ、広い中庭だったと思われる部分を明るく近代的なインドアの広場に作り変え、休憩スペースや大小様々な展示室、図書館など、いろいろなスペースが作られていた。外観からは全く想像もつかない。


クイズに答えながら進む体験型のコースや、原住民の暮らしやコミュニケーションツールについて展示している部屋、親子で本が読める「世界の児童書図書室」など、子供でも楽しめる場所もいろいろある。

自由に本が読めてカフェもあり、長居するにも、ちょっと一休みするにもいい場所だ。

文學館から孔子路へ戻り、孔子廟の向かいに伸びる府中路へ。ここは僕たちのお気に入りエリア。



生活と歴史を感じる狭い路地が続き、楽しい店や美味しいお店がある。


でも蚵仔煎(オーアージェン)を食べようと思った店が閉まっていたので、このエリアは一回りして次を目指した。


この旗は町のあちこちで見かけた…

台南の孔子廟は台湾で最古の由緒あるスポット。緑の多い広い敷地内には、本堂のほかにいろいろな祠や門が点在していていい散歩コース。このなかをぶらぶらしながら反対側へ出て府前路一段を西進。

旅々台北のサイトで紹介されていた蝦仁肉圓のお店を見つけて入る。
肉圓(ローユェン)は普通は揚げてあるのだが、台南の肉圓は油を使わず、蒸すのが特徴。



蟹の風味と衣の柔い食感がグット。台南で食べる肉圓はこれで3店目。僕はどこの肉圓も本当にウマイと思うのだが、「肉圓はブヨブヨでちょっと」と言っていた奥さんにもここのはとても好評だった。店構えは至ってシンプルで、町を歩けばどこにでもあるお店という感じ。

この近くにあった同じ様な店構えで「米糕(ミーガオ)」というメニューが貼ってある店があったので今度はそこに入った。4人で来て、わずか30元のメニュー1品だけ気軽に頼めるのも台湾ならでは。

米糕は台南を代表する小吃のひとつらしいが、まだ食べたことがなかった。すぐに出てきた米糕はご飯の上にそぼろ肉が乗っかっていて、魯肉飯とよく似ている。味は魯肉飯とはちょっと違う気もするが、魯肉飯だって店によって味は違うから、違いは正直よくわからなかったが、ウマイということは間違いない。

神農街
もう日も暮れたが、晩ごはんまでに少しはお腹を減らしたい、と訪れたのは、神農街という古い街並みがよく保存されている地域。前回台南に来たときにここを訪れ、とてもいい雰囲気だった。そのときは観光スポットとして整備されはじめたところという感じだったので、あれから3年たってどんな風になったか興味もあったし、夜のライトアップも見てみたかった。

そしてライトアップされた神農街に到着。素敵!


こんなきれいにライトアップされているわりに人通りは少ない。この通り沿いにはお店もあるが基本は住宅街なので、観光客が大勢集まって長居することがないためか、静かにライトアップされた通りを心静かに散歩することができた。

スタンプラリー用と思われるスタンプがあちこちに置かれている。観光スポットとしての整備が進めば、レトロな雰囲気のカフェなんかもできそうだが、この時間に開いているカフェは見当たらなかった。

ここまでいろんなうまいものを食べ歩いてきたが、「晩ごはん」はこれから。台南のうまいもんは、これまでの経験から、ガイドやサイトで紹介されている「ちゃんとしたお店」よりも、屋台とまでは言わなくても、テーブルと椅子が歩道に並んでいるような、超庶民的なところがうまい、と実感していたので、今回は赤崁楼の近くにある庶民的な屋台村のようなお店にした。

ここは最初に台南を訪れたときの夜に来たところ。そのときは、昼間に老舗で食べた担仔麺より、ここの担仔麺の方が正直うまいと思った。しかも屋台村風のフードコートなので、いろんな種類のものが一度に揃う。みんな思い思いに好きな料理をそれぞれのカウンターまで行って注文する。僕が食べたのは台湾風牡蠣入りオムレツ(蚵仔煎:オアチェン)と、担仔麺、魚丸湯。



これに、みんなが頼んものを少しずつシェアするから、たくさんの種類の料理が楽しめる。ビールは近くのコンビニで買ってきた。台湾では特に庶民的なお店はまず持ち込みOK。ビールある?って訊いたら、ウチにはないから隣のコンビニで買ってきて、と言われたこともある。道行く人々を眺めながら、台南庶民料理の小吃の数々を満喫した。


途中の道すがら、安平名物のえびせんやヌガーを売る店に立ち寄った。
ここのお店の人は大の日本びいきで、日本に何度も旅行したことがあって、つい先週も行ってきたばかりという話。日本と台湾の話で盛り上がった。pocknと同い年とわかり、益々意気投合!最後は記念写真を撮り、メアドも交換した。

「こんど台南に来るときは、前もって連絡してね。近郊の見所に案内してあげるから。」たまたまお店に入って、ヌガー一袋買っただけでお店の人とこんな出会いがあるのも台湾ならではのことだ。

ホテルに戻る前に台南駅で明日の集集線経由で日月潭へ行くための切符を買った。今日、大きな地震があって被害も出た南投縣をもろに走る路線なので心配で確かめたが、「没問題(メイウェンティ:大丈夫)」とのこと。よかった。中国語がちゃんと通じたのもちょっと嬉しい。

和室の新しい畳の匂いで心地良く朝を迎えた。いつものホテル近くの西華早餐店で台湾式朝食を楽しみ、お決まりのコースで朝ごはん屋さんのお隣のお寺、西華堂を訪れた。

こじんまりとしたお寺だけれど、いつ来てもとてもいい雰囲気。お寺の色、花や緑、あちこちにある置物などがとても台南チック。




さらに台南公園を散策。前回台南公園を訪れたときは、丁度フラワーフェスティバルを開催中で、園内は色とりどりの花でいっぱいだったが、今回は特にフェスティバルをやっているわけではないのに、やっぱり花は園内の至るところで咲き誇っていた。台南公園はフラワーパークと呼んでもいいかも。

池には大きな白鷺が羽を広げていた。

成功大學
公園を出て線路下をくぐって小東路を少し行くと、台湾の名門大学のひとつ、国立成功大学のキャンパスがある。ここのキャンパスは7つもあって、全部合わせると去年訪れてその広さにビックリした台北の国立台湾大学と同じぐらい(もしかしてそれ以上?)広い。

最初に入った線路に隣接した力行キャンパスには、渡り廊下で結ばれた、レンガ造りで低層の瀟洒な建物が並んでいた。わりと新しい感じがしたが、落ち着きのある歴史的西洋建築といった味わいがある。映画やグラビアの撮影にも使えそう。


通りを挟んだ反対側の光復エリアが成功大学のメインキャンパス。有名なガジュマルの大木はキャンパスマップにも記されていた。門を入った正面に広がる芝生広場に大きなガジュマルの木が植わっていた、その中でも枝をいっぱいに広げた大木が有名なガジュマル。これは昭和天皇が皇太子時代に植えた記念樹だとか。既に夏の陽射しが照りつけるキャンパスで、ガジュマルの樹の下には心地よい緑の木陰ができていた。


ガジュマル広場に面して建っているレンガ造りの古い洋館風の建物は、大成館という名前が付いていて、大正元年に軍の拠点として建てられた歴史的建造物。広場側から見てもいいし、アーチ型の大きな通路をくぐって反対側から見てもいい雰囲気。結婚式の撮影などにもよく使われるそうだが、台湾にはこうした日本統治時代に建てられた撮影スボットが本当に多い。


大成館に沿ってキャンパスの西側へ歩いていくと、大成館よりも遥かに時代を遡った18世紀清朝時代に造られた小西門がある。台南には南大門という古い門があるが、南大門が町の南側を守る門なら、こちらは西側の警護に使われたのだろう。残念ながら小西門は工事中で近くまで行けなかったが、堅牢な門の全容を眺めることができた。



こうしてキャンパス内では史跡見学もできるし、森林浴もできる。木々には野鳥がさえずり、あちこちでリスが幹を上り下りして、食べ物を見せると掌まで食べにくる。

もちろん古めかしい建物や自然ばかりではなく、近代的な建物もあるし、学生で賑わう広場もあった。学生に道を尋ねたら、分かりやすい英語で親切に教えてくれた。さすが台湾の名門大学の学生だけあって、みんな頭が良さそうだが、台北の台湾国立大学の学生と比べると、どことなくアカぬけないというか飾り気がなくて、田舎っぽい印象。優しくて小さいことなんか気にしないおおらかな学生が多いのかも知れないが、勉強となるとみんなスゴイんだろうな。

そんな学生のひとりに道を訊いてやってきた小茂屋は、大学の近くのかき氷屋さん。旅々台北のサイトで紹介されていたお店で、一番有名なのはかき氷ではなくて鍋焼類だそうだが、かき氷も美味しいらしい。

僕が食べたのは水果冰。台南は新鮮なフルーツもおいしいし、前に行ったフルーツかき氷で有名な莉莉水果店のこぼれ落ちるほどたくさんフルーツが乗っかったかき氷みたいのが来るかと楽しみにしていたら、出てきた水果冰は、具が全然見えないただのかき氷の山が皿の上にこんもりと乗った代物。

「ん?これは?」と首を傾げつつスプーンで氷をほじくっていったら、リンゴにキュウイ、グァバやスイカなどの新鮮なフルーツがゴロゴロ出てきた。

品のいい甘さのシロップもうまい。ここのかき氷は見た目よりも断然中味で勝負を挑んでいる。隣の席の人が食べてた皿うどんみたいなのもうまそうだった。

自強号の出発までにまだ時間があるので再び駅の西側、いつもの散策エリアへ。狭い路地が入り組むこのエリアを歩くのはとにかく楽しい。

いつも気になる昭和風の木造の建物の下にテーブルが出ていて、肉圓の看板が。肉圓は昨日も食べたが、食べ比べも兼ねてテーブルに着いた。魚丸湯(魚肉団子入りスープ)も一緒に注文した。



ここの肉圓も昨日のお店に負けず劣らず美味!台南って、ちょっと町を歩けば軽めの小吃が食べられるお店がすぐに見つかり、気軽に腰かけられるテーブル席が道に出ていて、しかもどこで食べてもとにかくうまい。何度も書いているが、台南ではガイド本やネットで紹介されているお店にわざわざ行く必要はない。こうして歩きながら行き当たったお店で少しずつ小腹を満たして行くのがいい。

途中、天壇に寄ってお参りして…


今度は水餃子をいただく。台湾小吃は殆どなんでもファーストフード並みに出てくるのが早いが、水餃子はじっくり茹でるせいか割りと出てくるのに時間がかかるメニュー。 電車の時刻が気になり始めたので、出てくるまでちょっとソワソワしたれど、無事においしい水餃子にありつくことができた。

ホテルに戻り急いで荷物をピックアップ。駅で駅弁を買って自強号に乗り込んだ。

集集線~南国のローカル線経由で日月潭へ~
日月潭~yoyoさんとの名所めぐり~
淡水 ~鄞山寺と老街~
台北街歩き~迪化街、板橋茶芸館「逸馨園」、四四南村
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