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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

台北のリノベスポット 迪化街、松山文創園区。スマホ紛失。。!

2018年07月09日 | おもしろすぎる台湾
2016年3月29日(火)時々

帰国の日の朝、台北は今日も晴天。朝食はもちろん永和豆漿で。お店に向かう短い道のりの間にも朝食を作って売っているお店が何軒もある。いつも行列のできているお店で気になる食べ物があったので、並んでみた。辺りは米麹のいい香りが漂っている。

いろんな種類があって「どれにする?」と訊かれたので、前にいた人のを指して「一様的(同じの)」と言った。ラップにもち米を敷いて、その上にいろんな具をどっさり乗せて、くるっと巻いて出来上がり。

その少し先、永和豆漿のある道へ曲がってすぐのところに、いつもマスクをしたおじいさんが油葱餅を焼いている。娘が食べてみたいと言うので、1枚頼んだ。頼んでから焼いてくれるので、アツアツが食べられる。「台北でイチバンオイシイ!」と日本語で言って、ニコニコして渡してくれた。


2ヵ所で買った食べ物が入った袋をぶら下げて永和豆漿へ。ここの豆漿はやっぱりウマい。お腹にやさしく沁みる。
さっき買ったおこわ巻きを食べてみた。具だくさんでずっしり重い。もち米の麹のいい香りが食欲をそそる。

具もみんな美味しくて、やはり具に入っている油條のカリカリした食感がまたよくて、くせになりそう。

お店のお兄さん、お母さんと一緒に記念撮影。道行く人達も、そんな僕たちを見てニコニコしている。「優しい台湾」を感じた。

迪化街
捷運大橋頭站から迪化街は毎年お決まりのコース。ここでは古い街並みを散歩しながら、お菓子や烏魚子、ドライフルーツなどの買い物が出来るだけでなく、最近は古いものを活かしたリノベスポットが急増中で、1年ぶりに来ると、また古くて新しいスポットが出来ていて、それらを見たり、体験したりする楽しみがある。今回も、見たり食べたり買い物したり… あちこち寄りながら霞海城隍廟の方までぶらぶら散歩した。

迪化街へ入ると、このアーケードが出迎えてくれる。




2階のバルコニーに沿っておしゃれなお店が並ぶ。




カフェとギャラリーがあるリノベスポット


明るいギャラリーには台湾のアーティストの作品が飾られていた。


このテーブルと椅子で何するのかな?


カフェの入口にはニャンコの置物



リノベはこれから? これはこれで味がある。


桶屋さんの前で足を止める…




レトロな店先でちょっと一休み


「臻味茶苑」は、去年見学させてもらったお茶屋さん。流暢な日本語を話すおじいさんがいて、親切にいろいろ案内してくれて説明してくれた。「またいつでも寄ってくださいね」と言ってくれたので、今回は手土産を持っておじいさんに会いに来たのだが…
お店に入ってもおじいさんは見当たらない。お店にいた女性に訊ねると「そういう方はこの店にはいません。」と言われてしまった。

そんなはずはない、と去年ここで会ったおじいさんのことを詳しく説明したら、「ああ、そんなふうに日本人を見つけては喜んで話しかけるお年寄りが何人も店に出入りしています。だけど、みんなこの店の人ではありません。」とのこと。

日本語で話がしたくて話しかけてくるおじいさんか… 統治時代を生きた日本語世代の方にはそういう人が多いんだな。
またおしゃべりしたかったが、会えなくて残念。迪化街には来年も来るだろうから、また覗いてみよう…


乾物屋が並ぶ霞海城隍廟の方まで来て、いつものように烏魚子、瓜子、ドライマンゴーなどを買ったほかに、今回買いたいと思っていた黒豆醤油も見つけることができた。お昼には、水餃子、粽などを食べ、今回の台湾旅行の最後の訪問地、松山文創園区へ向かった。

松山文創園區
捷運市政府站から歩いて10分ほどでやって来た松山文創園區(区)。ここは日本統治時代に建てられたタバコ工場が、ショップやイベント会場に生まれ変わったリノベスポット。

広大な敷地には倉庫群や、和洋折衷の建物、真新しい近代建築が点在し、緑も多く池もある。「文創園区」の名称に相応しい斬新でアーティスティックな意匠やオブジェにも出くわす。

探検気分でいろいろ歩き回ると楽しそうだが、今日ここへ来た一番のお目当ては、台湾国内でもなかなか売っていない「台湾コーヒー」の豆を買うこと。

去年、阿里山地域の老街のひなびたカフェで飲んだ台湾コーヒー(阿里山珈琲)がとても香り高くて美味しく、台北で買えないかと調べたら、松山文創園區にある「誠品生活松菸店」というデパートに入っていることがわかった。

誠品生活松菸店は3年前にオープンした新しいデパート。フロアは広々としていてとてもおしゃれ。小物や雑貨など、レトロな品から最新のアイテムまでいろいろあって、眺めるだけで楽しい。「文創園区」を意識してか、創作エリアもあって、ガラス細工工房などもある。

コーヒー店は、そのガラス細工工房のある2階の奥の大きな窓の前にカウンターを出していた。カウンターでは感じのいいお兄さんがきれいな日本語で阿里山コーヒーの説明をしてくれた。阿里山コーヒーは生産量が少ないので輸出していないこと、焙煎の具合によって香りや酸味が変わってくることなど。
何種類か香りを確かめて、ミディアムローストの豆を購入。家で豆を挽いたことはなかったが、この機会にコーヒーミルを買うぞ。

コーヒーを買うと、阿里山コーヒーを淹れてくれるというサービスもあって、去年に続いて香り高い阿里山珈琲を味わった。

このお店のオーナーは日本人で、カウンターのお兄さんは東京で1年以上日本語を勉強していたそうだ。日本語を勉強する台湾人は本当に多い。

建ち並ぶ倉庫群では様々なアート展示やイベントが行われている


タバコ工場の頃は従業員の託児所だった建物はカフェに変身


元工場の前でアイスキャンディーを食べて一休み


古い工場跡の建物の向こうには、台北の新名所 台北101が見える


工場前のアーケードは園内の撮影スポットのひとつ


大きな池を囲む遊歩道でかわいいオブジェが見送ってくれた


もっともっと居たかったが、今日は帰国日。少しだけ余裕を持たせてホテルへ戻った。

スマホがない。。。!?
ホテルに戻り、預かってもらっていた荷物をピックアップして、荷物の整理をしていたとき、娘に「ポーチのチャック開いてるよ」と云われた。
このポーチは、一昨日、西門紅楼の屋台で買った台湾先住民族の絵柄が入っていて、僕の名前を入れてもらい、ズボンのベルト通しに留めてスマホ入れとしてさっそく喜んで使っていた。そのチャックが開いていて、入っていなければいけないスマホがない!リュックの中も、ペーパーバッグの中もないし、あるわけないけど、ズボンのポケットも探したがもちろんない…

そう言えば… MRTに乗って台北車站で降りる直前、「ゴトッ」という鈍い音がして足に何か落ちた感触があった。何だろうと足元を見たが何も見つからなかったので、そのまま下車した。あれは、スマホが、チャックを閉め忘れたポーチから滑り落ちた音と感触だったんだ!どうしよう。。。

ホテルのフロントの人に相談すると、MRTの遺失物センターに問い合わせてくれたが、まだついさっきのことでもあるし、それらしきものは届いていないとのこと。今日の遺失物は後日はっきりするので、改めて連絡してくれるという。とにかく飛行機の時間が迫っているので、次の連絡は帰国してから受けることになる。台湾にずっと居たい気持ちが強すぎて、スマホを落としてしまったのかも。大きな心配を残し、後ろ髪を引かれる思いで台湾を去ることになってしまった。

旅の最後でタイヘンなことが待っていたが、だからと言ってそれまでの数々の楽しく素敵な体験が消えるわけではない。スマホだって見つかるかも知れないし。台湾の旅を終えて飛行機が離陸するとき、いつものように涙が出てしまった。スマホのせいじゃない。台湾への思いがこみ上げてくるのだ。「さよなら台湾」と口にしたらまた涙が… 奥さんや子供たちには笑われながらも、この涙、もう儀式みたいになっちゃったな。台湾に感謝!また必ず来るよ。(この下にスマホの後日談あり)


これも恒例。台湾で買ってきたものを並べて記念撮影


スマホ、その後…

帰国直前に捷運(MRT)の車内で落としたことに気づかず下車してしまい、行方不明になってしまったスマホ。ホテルの日本人スタッフさんの「見つかったら連絡する」という言葉に望みを託し、後ろ髪を引かれる思いで帰国。試しに家から自分のスマホに電話してみたら、呼び出し音が鳴り、しばらくして留守電に切り替わった。まだバッテリーが生きていて、しかもスマホ自体は無事ということか…? ホテルからの朗報を祈る気持ちで待っていたら2日後、ホテルから、「残念ながらお客様のものと思われるスマホは届いていないとのことです。」とのメール。

「そんなー。。」あきらめきれず、Googleで「台北捷運」「遺失物」のキーワードで検索したら、台北捷運の遺失物センターに届けられた遺失物リストが出てきた。夥しい届け物が日付と品物毎にリストアップされ、「行動電話」のタブに、「3/29 行動電話(紅)土城站(駅)」と出ているのを見つけた(赤線部分)。土城駅は、スマホを落とした路線「板南線」の駅。「紅」だから色も同じ。3/29は落とした日だ。もしかしたら…! 


写真をクリックしてズームアップ

藁にもすがる思いで、台湾の友達に助けを求めた。その友達は、台北から遠い台中郊外に住んでいるのに、わざわざ台北の遺失物センターまで行ってくれた。けれど、名前も書いていないスマホを、持ち主の立ち合いなしで特定するのは大変で、結局確認できないまま帰らなければならなかったのを、台北に住むもう一人の友達が引き継いで頑張ってくれて、2日がかりでとうとうそれが僕のものだということを突き止めてくれた。

友達が送ってくれた「あなたのものと確定しました」というメッセージは中国語だったので、つたない語学力で読み間違えているのでは??と何度も辞書を引き、google翻訳も使って確かめた。本当に信じられない気持ち!

それからそのスマホを友達が遺失物センターで引き取るまでにまた一苦労。僕のパスポートの写しや委任状などを添付で送り、ようやく友達に引き渡されたあとも、リチウム電池を搭載したスマホを送れる手段は限られていて、そこでも友達には面倒をかけてしまった。台北の友人とは中国語が唯一のコミュニケーション言語だったので、随分中国語のメッセージをやり取りした。おかげで少し中国語が上達したかも。

スマホの持ち主が僕だとわかってから3週間後、とうとうスマホが家に届いた!厳重に梱包してくれてきれいな状態。まだバッテリーが残っていて、スイッチをオンにしたら、僕が日本からかけた電話が「不明着信」で記録されていた。

仕事もある中、献身的に僕のスマホ捜索と受け取りに尽力してくれた台湾人の2人の友達には、なんて感謝したらいいか!落としたスマホがちゃんと遺失物として駅に届けられていたことも素晴らしい。毎日あれだけの数の「行動電話」が届けられていることを考えれば、今回のケースはごく日常的なことなのかも知れない。「優しい台湾」、台湾への思いが益々強くなった。この話を後日、毎日新聞の「読者の声」の欄に投稿したら採用してもらえた。


僕たちより20日遅れて帰国したスマホ

もうなくさないようにしなければ!でも、もしまたなくしてしまったら、今度は本人確認に手間取らないようにと、スマホの裏面に、住所、氏名、電話番号、メールアドレスなど個人情報をしっかり書いた紙を貼り付けた。

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