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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

2日目(その1):台南町歩き ~台南公園~神農街~五妃廟~

2010年05月08日 | おもしろすぎる台湾
2010年3月27日(土)

月夜から一夜明けた朝は青空が広がっていた。天気予報では台南の最高気温は28度、今日は暑くなりそう。

朝食は去年ホテルで「豆漿が飲めるところ」、と聞いて教えてもらった西華早餐店へ。冷たい豆漿がうまい。ここのお店は家族でやっている感じでみんなのあったかい笑顔がいい。台南ではこういう笑顔によく出会う。

ジューシーなコーン入りの焼餅



西華堂

さあ、台南の町歩き出発だ。去年、西華早餐店で教えてもらって行ってみたらとても良かった西華堂をちょっと散歩。ここは旅行ガイドに載っていないのが不思議なほどのいいお寺だ。

静かな境内には今年も花がたくさん咲いていて、あたりが花の薫りに包まれていた。





去年このブログで写真を載せた格子模様の窓とはまた別のデザインの格子模様を発見。これもとても落ち着いたハイセンスの色とデザインではないか!


外に出て格子の扉越しに中をのぞいた絵もいい。

西華堂は台南公園の西側の入口からすぐ、同じ名前の西華街にある。近くに来たら是非とも寄ってみることをおススメしますよ!



台南公園

西華堂から大通りで隔てたところに台南公園が広がっている。ちょうどフラワーウィークの最中で、園内はいたるところ、いろんな花で溢れていた。


花々に囲まれた大きな池にチャイナチックな白い橋が架かり、朱色の東屋が景色のアクセントになっている。


あちこちで太極拳や体操をしている人達や、親子連れやカップルなどが、みんな思い思いに土曜日の朝のひとときを過ごしていた。

リスはいつでも人気者






台南の路地歩き

台南公園を出て、路地歩きを始めよう。崇安街という狭い道を入ると、食料品などを売る市場が並び、威勢のいい呼び声が聞こえる。崇安街に沿って並ぶ家は薄いグリーンの木の外壁がレトロな郷愁を誘う。時代を逆戻りしたような感覚だ。


細い道は途中で曲ったり、ちょっと大きな道に出ると崇安街の続きはどこか迷ってしまうことがあるが、持っている市内地図を頼りになんとか崇安街を進む。


甘くて香ばしい匂いをさせてお菓子を焼いている古い店を発見、ここもNHKの「世界ふれあい街歩き」で出ていたところだ。番組で「4代目」と紹介されていた息子さんが慣れた手つきで焼き上がった味噌煎餅を手際よく包丁で切り分けていた。テレビで観ていたせいで何だかとても親しみを感じる。


「日本のテレビ番組で観ましたよ。」 つたない中国語で話しかけると、あの台南でよく出会う温かい笑顔で相づちを打ち、試食用のお煎餅が乗ったお皿を子供達にも差し出してくれた。2種類試食したうち、味噌煎餅がとくにおいしかったので一袋購入した。

崇安街から大きな成功路に出て、ちょっと冷たい飲み物で一休み。息子はアイユイ(愛玉)ゼリー入りレモンジュースがお気に入り。


町中でよく見かける日本語だが、「ラ」と「う」の区別は難しいよね…

休んでいたすぐ前をにぎやかな楽器の音と共にお神輿の一行が通過した。神様がたくさん住む台南には台湾全国から御輿をかついで信者が詣でに来るというが、彼らもそんな一団なのだろうか。お神輿の一行はここからほど近い、台湾を救った英雄鄭成功が神様として祭られている赤嵌樓の方へ向かって行った。


赤嵌樓の近くのお寺。町中にはお寺がたくさんある。

赤嵌街から、群緯街経由で信義街に入る。ここも映画のセットに出てきそうなレトロな雰囲気が漂っている。





この街歩きのコースにはお寺だけでなく市場がたくさんある。路地を抜けると人がいっぱいの活気のある市場が立つ広場に出ることが何度もあった。


このカゴの鶏が。。。

鶏がたくさん詰め込まれたカゴから一羽が取り出され、四角い中華包丁で捌かれる現場に出くわした… ひぇ~。。。

神農街
レトロな町歩きの締めくくりともいえるのが、最近注目され始め、「地球の歩き方」や「旅旅台北」などで紹介されている神農街。NHK「世界ふれあい街歩き」でも「ここは昔運河だった」と紹介していた。

薬王廟を背景に300メートルほど続く小径には、いい雰囲気の古い家が並んでいる。


ここの雰囲気に惹かれて最近はアーティスト達が集まって来ているそうだ。それまでに見掛けた古い家に比べてきれいに修復されているものが多く、街灯や表札なども周りの景観にマッチするような演出が施されている。

この辺りでスケッチをしたかったのだが、腰を落ち着かせるとなると地べた座りしかなさそうだし、息子を連れて先を歩く奥さんを呼び戻すような材料も見当たらないので諦めた。

神農街が観光スポットとして注目され始めたのはごく最近だから、これから観光客向けのお店もできてくるだろう。ここにテラス付きのカフェでもできれば何時間でも過ごしてしまいそう。



赤嵌担仔麺

お昼は赤嵌樓近くの有名なお店「赤嵌担仔麺」で台南小吃のセットメニューを食べた。


担仔麺!

担仔麺、おこわ、蝦巻、茶碗蒸しなどいろんな台南小吃が控え目な量で揃っていて、お茶のサービス付き。



右は台南名物の小吃「棺材板」。
トーストをくり抜いた中にシチューが入っている!


レトロな内装のお店でおいしい食事をいただいて、台南気分を味わうのにもいい場所だ。




五妃廟


お店を出て、今度はタクシーに乗って昨日行けなかった五妃廟へ行った。ここはその昔、殉死を決意した明朝の王様に先んじて自決した5人のお妃達が祀られているという悲しい伝説がつたわる廟。

入口の近くには色とりどりの花が咲き誇る大きな花壇があり、ガジュマルや竹が生えた広い境内の奥に五妃廟はひっそりと佇んでいた。


朱色のこじんまりとしたその廟からは清楚な印象を受ける。観音開きの両扉に色鮮やかに描かれた仕女の気高い姿が、ここに眠る王とお妃達を静かに見守っているようだ。


廟の裏の丸みを帯びて盛り上がったところにその5人のお妃達と王様が眠っているという。古の悲劇に思いを馳せて合掌した。

廟の裏手には豆の木があって、巨大な豆のサヤがたくさん落ちていた。子供たちがそれを拾ってマラカスのように振って音を出して喜んでいた。このマメのサヤは結局日本まで持ち帰った。あ、いけない… これ、植物だよね…

五妃廟からの帰りは徒歩にした。花がいっぱいの綺麗な庭があるお屋敷や、お洒落な感じのお店のショーウインドーを眺めながら南門路を駅方面へ。


大南門

南門路沿いに立派な城壁に囲まれた砦があった。大南門という昔の台南城の門のひとつで、一昨年に訪れたところ。


その時は工事中で門の中には入れなかったが、工事も終わって周囲の公園もきれいに整備され、城塞の中にも入れるようになっていた。



鄭成功が率いる軍がその昔、オランダ軍を打ち破った物語が蘇ってきそうな古戦場が再現されていて、今まで以上に観光名所として注目されることになりそうだ。

暑いなかを歩いて喉が渇いたので、孔子廟の近くにある有名なフルーツ屋さん「莉莉水菓店」に立ち寄った。天気の良い土曜日の昼下がりということもあるのだろうが、店の前に置かれたテーブルは人がいっぱいで、レジの前にも行列ができていた。


高雄へ行く自強号の時間が気になるところだが、どのガイドブックにも載っている台南の有名フルーツ屋で有名な「ミックスフルーツかき氷」を食べたくて、ひとつだけ注文した。

意外と早く持ってきてくれたが、見るとただのかき氷がこんもり皿に盛られて、フルーツはどこ?って感じ。でもスプーンでその氷をほじくるとゴロゴロといろんなカットフルーツが出てきた。まるで宝探しの気分!フルーツそのものの味が味わえるシンプルでトロピカルな一品。

そろそろ駅に急がねばならない。急ぎ足で歩くあいだにも台南の町は建物や、お店の商品や食べ物、看板などが「もっと見ていって!」と語りかけてくる…


国家台湾文学館




とっても普通っぽい日本語に見えるが、よく読むと… ん~やっぱり意味不明。。。

お名残惜しい気持ちで「また来るよ」と声をかけ、台鉄の台南駅から自強号に乗り、つぎの訪問地の高雄へ向かった。


自強号は全席指定

2日目(その2):高雄(高雄市歴史博物館、三鳳宮、六合路夜市、愛河クルーズ)

台湾旅行2010(台南・高雄・台北)

おもしろすぎる台湾

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