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Ultimate Earsの新フラグシップイヤホン「UE900」を聴く

2013年04月06日 | オーディオ製品
【Ultimate Ears】








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Ultimate Ears UE900




■「UE900」のサウンドを徹底検証する

果たして、大きな進化を遂げたUE900のサウンドはどれほどbのものなのか。iBasso Audioのハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤー「HDP-R10」を用いて試聴を行った。試聴する音源は、ハイレゾを中心にCDリッピング音源も聴いた。








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まず印象に残ったのは、音場の広がりの心地よさと、各楽器の音の質感の高さである。ジャズ&女性ボーカルものとしてハイレゾ配信のノラ・ジョーンズ『Come Away With me』(192kHz/24bit)を最初に試聴したが、アコースティックギターの倍音の広がりや残響、ピアノの響きの感触が非常に豊かだ。

こうした印象は、同程度の価格帯のイヤホンではあまり感じたことがない。ノラのボーカルは、一聴するともう少し抜けの良さが欲しくなるのだが、じっくり聴いていくと、この録音のややオンマイク気味の発声と息づかいが、とてもリアルに伝わるのに驚かされた。

低域再現はどうか。ベースラインが気持ちよく沈み、ここでもウッドベースの音色の自然さが印象的だった。演奏全体を通して、突出した解像感の高さはないが、やはり質感の高さが印象づけられた。

次はロック系として、ハイレゾ配信のニルヴァーナ『Nevermind(Remastered)』(96kHz/24bit)を聴いた。サウンドに適度な厚みがある。スネアドラムのアタック音の抜けが良く、シンバルの響きは繊細だ。この印象は、どちらかというと口当たりがよいボーカルとは相反するが、UE900で様々なソースを試聴して一貫して感じた傾向だ。エレキギターはクリーントーンの響き、コーラス・エフェクターを用いたときの音色が美しい。ディストーションギターになると、音の厚みは良好だが、粒立ちがもう少し欲しいと感じた。この手のサウンドなら、中高域はもう少し前に出た方が気持ちいいだろう。

CDリッピング音源で、各ジャンルのサウンドも確認してみた。打ち込み系のダンスミュージックでは、バスドラム、ベースなど重低音は量感と質感ともに優れ、ハイハットは切れがある。ヒップホップは、ベースラインが太い。音色の重なりや空間性がよく再現されている。クラブ系の音とも相性が良さそうだ。

クラシックの弦楽四重奏は、弱音からの立ち上がりの繊細さが印象的。UE900の音色の柔らかさ、質感の高さが、小編成の弦楽にマッチする。大編成のオーケストラでは、音の広がりと厚みに優れるという長所が引き出されていた。

■イヤーチップによるフィット感と音質の変化を検証

イヤーチップによる装着感の違い、音の違いも確認した。ソフトイヤーチップはサイズが多いこともあり、フィット感は良好だ。COMPLY製イヤーチップは、低反発ポリウレタンのイヤーチップとしてはやや反発の圧力が少ないように感じるが、装着感は良い。

ここまではソフトイヤーチップで試聴していたが、COMPLYチップに変更すると、ベースの傾向が明らかに変化する。ベースラインがより粘り強くなり、全体の音の厚みも増す。スネアの特徴的なアタックも、より実在感がある。音の一つ一つの密度が高まり、タイトになった印象だ。

一方で、音場の広がりはソフトイヤーチップが勝ると感じた。ベースは輪郭がややぼやけるが、本機を最初に試聴したときに感じた開放的な音場の魅力は、ソフトイヤーチップのときにより高まる。また、UE900ならではの質感も、ソフトイヤーチップの方が楽しめるだろう。

■同価格帯のライバルとなるシュア「SE535」と聴き比べる
まずは前述のハイレゾのノラ・ジョーンズ。UE900はこの音源の録音の良さを存分に引き出してくれる。ピアノやアコギのやわらかく自然な響きはやはり特筆すべき魅力。ベースはしっかりと沈みつつ、各帯域とのバランスもとれている。心地のよい音だ。

対してSE535は、解像感の高さとボーカルの抜けの良さで勝る。だがUE900に比べると、どこかカサついた印象。アタック音の切れや分離の良さでSE535に分があるが、音場の広がりや各楽器の立体的な音の重なりについては、UE900がより豊かな表現を手中にしている。良質なスピーカーで聴いたときのような感覚が楽しめるのは、UE900だと感じた。

次にニルヴァーナのハイレゾ音源で比較してみた。曲は「Litium」を選び、まずはUE900で試聴。出だしのコーラスギターは音色に艶があり、サビに突入する際のディトーションギターの爆発は量感で押し出す。ライドシンバルの響きも美しい。









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イヤホンをSE535に代えると、ボーカルとギターの抜けがやはりよい。サビのディストーションギターの粒立ちも納得ものだ。いわゆるギターロックのイメージで聴かせてくれるのは中域の再現性に優れるSE535だが、UE900の方では、Aメロとサビの静と動のコントラストがより明確になる。

試しに、ここでUE900のイヤーピースをCOMPLY低反発ウレタンに替えて、もう一度同じニルヴァーナの音源を聴いた。すると広がり感は後退するが、ギターやベースがよりタイトになり、ディストーションギターの粒立ち感も向上。ボーカルの抜けの良さがもう一歩進めば理想に近いが、この音なら、SE535と比べても甲乙つけがたいところである。

4ドライバーの採用が、豊かな低域再生や高い質感表現を実現している

最後に、こちらもハイレゾ音源でベックの『Sea Change』(88.2kHz/24bit)で比較した。UE900のイヤーチップはソフトイヤーチップに戻した。

UE900は、オーバーダビングのコーラスや鉄琴などの響きが自然に広がっていく。アコースティックギターは響きの美しさとアタックの切れを兼ね備えている。オーケストラやSEの細かな音は、他の楽器によくなじみながらも、埋もれずに聴き取れる。スネアドラムやタムの抜けは良いが柔らかい音色も気持ちいい。

SE535は、アコギはアタック音の実在感に優れる。SE535のような音場の広がりはないが各楽器がタイトに展開し、解像感や分離の良さと、まとまり感が同居する。ベックの太く、呟くようなボーカルの印象はSE535に分があった。

両機に優劣をつけるのは難しい。1音も聴き漏らすまいとするならSE535を選ぶが、空間再現も含めて音楽を楽しむならUE900だと感じた。聴き疲れしないのもUE900の方だろう。

■まとめ

UE900は、帯域の広さや解像感にももちろん優れているのだが、その長所は質感描写と音場表現だと感じた。ハイレゾ音源の再生においても、その情報量の多さに加え、細部のニュアンスまで伝えてくれる。装着感の良さや聴き疲れをあまり感じない音作りも含め、音楽そのものを楽しめるイヤホンだ。なお、3日ほど鳴らし続けた結果、エイジングが進んだのか、UE900の印象は最初に聴いた時点とかなり変わったことも記しておきたい。
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