本日の未確認情報

政治・経済・市況・科学について、真偽不明な解説を書き綴るブログ

日露戦争を再現する日中対立

2006-03-18 00:39:17 | 政治
 前の記事「日本を戦争に駆り立てるハリウッド映画」で考察したように、誰かが日本の再軍備を促しているように見えるのである。

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 米国は、戦後、日本を弱体化することに力を入れていた。日本人という優秀で団結力のある民族が、再度欧米に刃向かう事がないように、その牙を抜くことを至上命題としていたのである。
 その後、朝鮮戦争の勃発により、日本の再軍備が必要となり、また米国内でマッカーシズムが起きて対日政策の方針転換があったが(俗に言う「逆コース」)、日本を弱体化するという基本方針は一貫していたと思う。

 ところがここに来て、米国内に変化が起きているように見える。沖縄の海兵隊のグアム移転が決まったことが象徴的である。(なお、1兆円を超える移転費用を日本側が負担することになって問題視されているが、何を今さらと言うしかない。移転費用の全額日本負担を米国側に約束したのは、半年以上まえのことなのに。)

 米国は世界中に軍隊を常時駐留させる方式を改め、世界中のどこかで紛争が起きた場合、航空機を使って迅速に部隊を展開し、短期間に制圧して撤収するシステムを構築しようとしている。この背景には、大規模戦闘から局地的テロへという戦争の形態の変化があり、技術的には軍事技術とITが結びついた「軍事革命」(RMA:Revolution in Military Affairs)が、さらには米国の財政赤字の問題も根本にある。

 このように、米国は「撤退したがっている」のだが、極東は未だ予断を許さない状況にある。従って、撤退する米国に代わって、日本の軍事的プレゼンスが増すことが、米国の戦略上、必要とされていると考えられるのである。

 その際、極東における日本の仮想敵国はどこだろうか?

 北朝鮮は、最も好戦的に見える。しかし、実際の戦力は伴っておらず、日本がミサイル基地を先制攻撃すれば、北朝鮮は攻撃の手が無くなるだろう。

 残りは中国である。中国は核兵器を持っているうえ、通常兵力でも急速に力を強めている。米国にとっても脅威であるに違いない。

 さらに今後、台湾独立の動きが進めば、中国は併合(統一)に向けた軍事的圧力を強めるだろう。そして、米国はそれを認めることはできないだろう。その時にもし、中国と米国が軍事衝突すれば、米国はベトナム戦争を遙かに超えた軍事的泥沼に入り込んでしまうことになる。場合によっては第3次世界大戦にも繋がりかねない。米国としてはそのような事態は避けたい所である。

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 約100年前にも、同じような状況があった。その時は、敵は、アジアに勢力を伸ばして英米の権益を脅かしていたロシアだった。そして、そのロシアに対してけしかけられ、代理戦争を戦ったのが日本だったのである。

 日本人は、100年経っても、何の教訓も得ることなく、中国に対して、同じ過ちを繰り返してしまうのだろうか。

日本を戦争に駆り立てるハリウッド映画

2006-03-18 00:29:12 | 政治
 太平洋戦争での硫黄島での闘いを描いた映画がハリウッドで制作されることになり、その監督をクリント・イーストウッドが務めるらしい。
イーストウッド監督が硫黄島戦映画化
 映画は、日本からの視点で描いた「硫黄島からの手紙」、米国側からの視点で描いた「父親たちの星条旗」の2本が作られるとのこと。

 日米戦争を題材として扱ったハリウッド映画としては、「巨匠」スピルバーグ監督の「太陽の帝国」「パールハーバー」のように、軍国主義者で野蛮な日本人の侵略をはね除ける勇敢なアメリカ人..というようなステレオタイプの描写のものが多かった。

 ハリウッドの戦争映画なんて、ほとんどが米国民向けの国威発揚と軍事産業のキャンペーン的な目的で作られているとしか思えないので(参考記事)、日本人を悪者に描くのは当然のことである。
 ところが、「硫黄島からの手紙」では日本人からの視点で映画を作るのだという。

 日本の映画は世界2位のマーケットであるので、日本人にウケるように、日本人寄りのストーリーで映画を作るのだろうか? これまで綿々とプロパガンダを続けてきたハリウッド映画である。それが、どう考えても日本国内でしかニーズが無いような映画を作るのだ。日本人向けの国威発揚と軍事産業のキャンペーンの可能性を敢えて疑ってかかった方が良いのではないか、(陰謀論だと言われようとも)。

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 さて、日本国内を見ても、一昨年頃から、映画界は戦争映画がブームになっている。以下に挙げる映画はここ2年程の間に公開された戦争映画である。そして、これらの映画はいずれも、制作費が数十億円クラスの大作である。また、反戦平和ではなく、戦争を美化する傾向があるのも共通である。
 男たちの大和/YAMATO
 戦国自衛隊 1549
 ローレライ
 亡国のイージス

 偶然にしては、あまりに出来すぎているように思えるのだ。誰かが日本人を戦争に駆り立てているのではないか。これについては、次の記事で考察したい。