本日の未確認情報

政治・経済・市況・科学について、真偽不明な解説を書き綴るブログ

エイブラモフ事件とレッド・スコルピオン

2006-02-21 22:34:34 | 政治
 いま、アメリカ政界は、大物ロビイストのエイブラモフ氏をめぐる贈収賄事件で大揺れです。
 ごく簡単に言うと、同氏が企業からお金をもらい、一部をピンハネして議員に賄賂をバラまいて、企業に有利な政策をとらせていた、という事件ですね。

 さて、今月号のサイゾーで、町山智浩氏がこの事件を取り上げていました。なんでも、エイブラモフ氏は映画プロデューサーで、「レッド・スコルピオン」は同氏の制作だそうです。
 レッド・スコルピオンについては、こちら↓。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD9703/index.html

 アフリカの反政府勢力を攻撃するために派遣されたソ連の兵士が、共産主義の残虐さに目覚めて改心し、共産主義に立ち向かうという、書いていて脱力してきそうなお手軽反共映画です。

 記事によると、この映画は南アフリカ政府の資金で作られたとか。アフリカも共産圏が勢力を伸ばしていた時期がありましたので、資本主義国・南アフリカに有利な方向に世論を誘導すべく、映画に資金提供したのでしょうか。

 ハリウッド映画と政治との結びつきを示すおもしろい記事だと思いました。町山智浩氏は着眼点の面白い記事を書くので、いつもチェックしています。

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gooのトップにこんな↓記事が載ってます。

お手玉でキレない子育成 感情制御力養う

 いやはや、また「ゲーム脳の恐怖」ですか(笑
 知らない人のために解説すると、NHK出版から出ている「ゲーム脳の恐怖」という珍本があります。

 この本によると、ゲームをしていると、脳波がアルファ波になってキレやすくなる(アルファ波なら、穏やかになりそうな気がしますがね)。
 で、お手玉をすると脳が活性化してキレにくくなるのだ! っていう、まったくもって良く分からない事を主張しているわけです。

 ゲームのし過ぎは良くないと思いますけど、お手玉のし過ぎも腱鞘炎になっちゃいますよ!

台湾防衛に利用される日本

2006-02-21 00:40:19 | 政治
 数年前のことになりますが、防衛庁の元次官が台湾政府から便宜供与を受けていたのではないか、との疑惑が持ち上がったことがあります。
 普通の国であれば、大スキャンダルですね。以下は民主党のサイトからの抜粋です。

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山田議員、台湾工作資金問題で元防衛事務次官を追及
http://www.dpj.or.jp/news/200206/20020628_02yamada.html
 衆議院武力攻撃事態特別委員会は28日、台湾国家安全局による対日秘密工作資金問題をめぐって、退官直後に同機関から米国留学費用を提供されていたとされる秋山昌廣・元防衛事務次官に対する参考人質疑を行った。...台湾国安局の対日工作プロジェクトの一環として台湾運輸機械会社の彭栄次会長が秋山氏のハーバード大学留学の費用10万ドルを米戦略国際問題研究所(CSIS)に送金し、そこから大学側に支払わせていたという資金の流れを明らかにした上で、秋山氏がそれを知っていたかを質した。...秋山氏は、そもそも留学については始めに先方から誘いがあったなどとし、費用についても「特別にハーバードで資金を集める、と言われていた」と述べ、どこから集めたかは関知していなかった、と言い張った。

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 近年の中国の軍備拡張はめざましいものがあり、中国の軍事力は台湾を上回ったとも言われています。台湾有事の際には、台湾は米国または日本に助けを求めるしかないと思います。日本では周辺事態法が成立しましたので、軍事行動に出る条件は整いつつあります。

 つまり、台湾が日本の防衛関係者に便宜を図る動機は充分にあると思います。もし台湾政府が、日本の防衛政策をゆがめるために、防衛庁の幹部に便宜供与をしたのなら、大問題だと思います。
 しかし、より問題なのは、資金を仲介した国際戦略問題研究所とハーバード大の意図です。

 「特別にハーバードで資金を集める」と言ったというのですから、主体は米国が台湾から金を集めた、と考えるべきでしょう。

 国際戦略問題研究所は、米国の財界が中心となって外交政策を立案する中核的なシンクタンクです。
 それと同時に、財界の意向を政治に反映させるロビー団体的性格も持っています。
 また、秋山氏がハーバードで在籍したのは、ケネディ行政大学院らしいのですが、ここには、世界各国のエリートが集められて教育される、いわば指導者養成校のようなものなのです。

 台湾海峡の防衛は、米国にとっても重要課題です。できれば、米軍の代わりに自衛隊が戦って欲しいと思っているでしょう。従って、便宜供与を計る動機は、米国にも充分にあるでしょうね。

 この問題は、日本を台湾防衛に動員しようとする、米国のアジア戦略の一端がかいま見えた事件ではないでしょうか。