徳島県三好郡東祖谷。
西日本第2位の標高を誇る「剣山(標高約1955m)」を主峰に、
三嶺(標高約1893.4m)、矢筈山(標高約1848.5m)、
天狗塚(標高約1812m)など、2000m近い山々がひしめく山岳地域です。
急峻な山々、切り立つ断崖に囲まれた地形から、日本三大秘境の一つともうたわれ、
人が暮らすことはもとより、踏み込むことさえ難しいと思わせています。
ただ、今は国道の整備が進み、
シーズンを通じて野趣を楽しみに多くの観光客が訪れる、
県内屈指の観光地となっています。
そんな秘境・東祖谷の一つの象徴となっているのが、祖谷川が造る深い渓谷。
有名な三好市西祖谷山村の「祖谷のかずら橋」や
東祖谷の「奥祖谷二重かずら橋」などは、
そんな祖谷渓谷を楽しむための観光橋として活躍しています。
もちろん渓谷を渡り、国道をつなぐ鉄筋コンクリートの橋も多く架けられています。
今日の写真は、東祖谷元井地区の祖谷渓谷にかけられた金属製の吊り橋です。
長さは100mほど、谷底からの高さは約50mもあるのだそうです。
現在は竜宮トンネル(国道439号のバイパス)が開通し、
通行するクルマもほとんどない旧祖谷街道と、
祖谷渓谷を挟んだ斜面に広がる竜宮崖公園とを結ぶ橋です。
(徒歩のみ可能でクルマの通行はできません)
金属製といっても、そこは吊り橋。渓谷を渡る風に揺れ、
踏み出す一足ごとに波打つ感覚は、まるで小舟の上に立っているかのようです。
年齢を重ねるにしたがって失われやすくなるのが、高さへの抵抗力。
その例にもれないピジョンズ・パークを思い切らせ、
あまつさえ最も揺れの大きな吊り橋の中央で
恐怖心を押さえ込み立ち止まらせたのは、
渓谷の底を澄んで流れる祖谷川の風景でした。
▲祖谷渓谷をわたり竜宮崖公園につながる吊り橋。金属製だが、歩くたびに揺れる
▲川底からの高さは約50mとも。それでも望みたくなる秘境の絶景
This program is presented by pigeons-park.
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