Haru S.の部屋

都内のピアノ教室です。ピアノレッスンのことを綴った真面目なことしか書いていない、でも少し役立つかもしれないブログ。

不思議な音の国の特徴 ④

2024年04月17日 | 不思議な音の国

 

 

 

レガートは音を繋げなめらかに奏することです。

切らなければ良いわけではなく、

滑らかに弾くためのコツがあります。

 

さらに、隣同士の2音を弾く時と

離れた音を弾く時や3音以上をレガートにする時では

弾き方が異なります。

 

しかし、実は上巻で徹底して学んだ

音を出す時と離す時の弾き方+長い音符の時の腕

これを合体させれば良いだけです。

 

 

スタッカートは短く切って弾きます。

切れば良いわけではなく、切り方があります。

 

不思議な音の国で最初に習うのは

4分音符のスタッカート。

 

この教本では手首にカエルを置いて

それを前に飛ばす練習をします。

手首を使った柔らかいスタッカートから覚えます。

 

8分音符はこの弾き方では間に合いませんので、

別の方法を学びます。

こうして最低でも2種類のスタッカート奏法をこの教本で覚えます。

 

 

アクセントははっきりとその音を目立たせるように弾きます。

決して力で音を出してはいけません。

手首を素早く前に突き出すように使います。

4分音符のスタッカートの動きに似ていますが、

手首を前に出すスピードが必要になります。

 

 

テヌートは音を保つように弾きます。

分かりにくいかもしれませんが、

丁寧に弾くことで強調したり、一音一音重く弾いたりと

説得力のある音がほしい時の記号です。

 

これは上巻で習ったことの応用です。

重さをたっぷり使いながら、音符の長さ分丁寧に伸ばす感じです。

 

今ご紹介したことが

短い曲の中にどんどん現れるのが

「不思議な音の国 下巻」の特徴です。

 

上の楽譜にあるアーティキュレーションを意識して演奏してみて下さい。

この曲は8小節ありますが、その後半の部分です。

 

3音のレガートでは腕をストンと落とし3音弾き切ります。刺繍音の動きですので、

手首はいちいち横に動かさずに弾きます。最後はスラーにスタッカートが

加わっていますので、手首を前に突き出すようにして音を離します。しかし、

スラーの終わりのスタッカートですので鋭くならないよう注意します。

次の小節はノンレガートです。上からストンストンと腕を下ろします。

次はクレッシェンドしながらのスタッカートです。音の方向性を意識しながら

4分音符のスタッカートとして演奏します。あまり速いテンポ設定をすると

この部分が8分音符のスタッカートのようになってしまいますので気を付けて下さい。

最後の小節はテヌートとアクセントです。しっかり弾き分けて下さい。

前の小節のスタッカートの終着点がテヌートですので、落ち着いて弾いて下さい。

そしてそこから1オクターブの跳躍でアクセントです。腕の大きな動きで右手を弾きます。

ケーキを食べられる歓喜の気持ちで弾いて下さい。5の指に重さを載せることが

難しいかもしれませんが、決して叩かず慌てずに手首を使って下さい。

 

と、まあ、詳しく書きましたが

実はこの曲は私が作りました。

上記のようなことを意識して弾いてほしいと思い

アーティキュレーションを書きました。

先生との連弾にもなっていますので、生徒さんとご一緒に

楽しんでいただけますと嬉しいです。

 

♮を入れるために作ったので

実は結構作るのが難しかったです。

 

 

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