



Q : 『新世界』では事実上の主演はイ・ジョンジェだ。
『泥棒たち』と比較し、違う負担を抱いていたようだが。
JJ : 『泥棒たち』では時間的な余裕はなかったが、心情的な余裕はありました。
俳優として表現したいたものを全て吐き出したので。
一方、『新世界』では反対でした。
最初から最後まで話しを導きますが、最大限節制しなければならなかった。
現場ではジョンミンさんやミンシク先輩と呼吸を合わせるのに私はどどうすべきか、
と悩んだことを覚えてます。
Q : “ダンディガイ” イ・ジョンジェは今回の映画でも相変わらずだった。
新しい役への憧れもあるようだが。
JJ : 俳優は誰しもキャラクターに対する渇望と憧れをいつも夢見ています。
常に出会いたいという思いは私もやはり同じです。
メローもしてみたいです。最近は正統派メローが少ないでしょ。
ところが最近“正統”という言葉がつくと、何か少し難しく見られたりもします。
アクション、ロマンチック、こんなのがもう1つ付くと、もっと面白くみえるようです。ハハ。
Q : 2009年 MBCドラマ「トリプル」以後TVではなかなか見られなかったが。
JJ : どうしても映画の仕事が多くなりますが、
ドラマへの関心はいつもあります。
私も今年は作品活動をもう少し多くするつもりです。
ハ・ジョンウを見ていると、私は遊んでいるみたいでしょ?ハハ。
ジョンミンさんさんが映画を撮りながらミュージカルをしているのを見ると、
本当にすごいエネルギーですよ。
Q : 恋愛中ですか?
JJ : 恋愛はしてませんが、できない理由は、まだいないから…。
私にもよく分からないです。ハハ。
(スキャンダルに続き、イム・セリョンさんが所有する近くに不動産を購入)
この間、またスキャンダルが出ましたよ。
その時も“本当にとんでもない”と思いました。
その内容だけを見ると、すぐ隣りの建物か、真向かいの建物を購入したようになってましたが、
町内が違います。同じ区域でもないのに…気に障りましたよ。
Q : 理想のタイプは?
JJ : 年を取るにつれ、理想が変わるのは当然のことと思います。
以前 先輩たちが“年を取ると理想がなくなる”と言った時
“そんなことあるのか?”と思いましたが、今はその話にある程度共感します、ハハ。
外見的な理想は殆どなくなっていくみたいで、今は性格的な部分とか、
健康面に関心が行くみたいです。
美しさの基準が外見的なものから健康的なものに変わったようです。
Q : 起業家イ・ジョンジェとして充実した生活を送っていたが。
JJ : 絶対、今後およそ10年間は事業をしません(笑)
Q : 衣類事業家イ・ジョンジェとしての活動は継続するつもりなのか。
JJ : もうしません。ハハ。 一昨年から関心がなくなりました。
私は何か勘違いしていたようです。
香港や米国の俳優は演技活動をしながら様々な事業もしてるでしょう。
でも、それは専門家が集まって一緒にしていたんです。
一人でするには負担で手に負えませんでした。
今は演技にだけ集中したいです(笑)
Q : 所属事務所なしで活動して長いが。
JJ : 2010年『ハウスメイド』の頃から1人なので、およそ3年なったでしょうか?
良いパートナーを探しています。
Q : 長年の芸能活動で自由に対する渇望もあるようだが。
JJ : 自由はそんなに特別なものではないと思います。私が感じる自由は平凡です。
他の人が出来ない職業ですが、それでも同じように平凡に暮らすために努力します。
そういう面では満足したいので、あまり不便なく今まで色々なものを経験し、
活動できたと思います。これからは演技にもっと集中する時間を割きたいです。
そう言う意味では最初のスタートである『新世界』がうまくいけば良いでしょう?(笑)



Q : ファン・ジョンミンは“劇中50%以上がアドリブだった”と言うが。
JJ : 80%がアドリブでしたよ(笑)
ジョンチョンとジャソンが一緒に出てくるシーンのほとんどはアドリブだと思って良いです。
エレベーターで殴ろうとして手を上げるシーンは、私を殴るんだと思ったら、
後にいる人を殴っていましたよ。 完全に予測不可能でした。
私も長くやっているので相手が突発的な行動をすれば、かなり楽しめます。
何もなかったようにすぐ受け返し、そんなことが演じる楽しみでもあります。
Q : これまでの出演作を見ると、俳優として変身のために努力してきた跡が見える。
作品の選択に基準があったのか。
JJ : 『オー!ブラザーズ』が終わり、ほぼ5~6年を無駄に過ごしました。
もう少し強い男性的なイメージを見せたい、という思いから、
アクション映画でなければやらないと言ってました。
ところが、当時はブロックバスター級アクション映画があまりない時で、
そんな状況をよく知らず、待つばかりだったのがバカでした。
俳優はシナリオを選ぶ立場ではありますが、厳密に言うと、シナリオによって抜擢されます。
私が何をしなければいけないのか定める戦略は危険なこともあります。
シナリオが与える物から最大限出来るものをしたいと思います。
メローもしてみたいし、カン課長の役のようなものもしてみたいです。
Q : 俳優としての経歴がすでに20年だ。演技の本当の面白みを感じたのはいつからなのか。
JJ : 私は演技の面白さを全く知らずにデビューしました。監督と話をするのも恥ずかしかった。
監督との年齢差が大きいので接しにくかったし。
“これはどうしてこうなるんですか?”と聞けば、監督は“台本をよく見ろ!”となります(笑)
話しもあまりせず、一人でしようとするから誤りを犯し、不十分で何度も叱られ、間違え...
なので仕事はいつも嫌いでした。
演技の楽しさを知らずに『太陽はない』に出演し、私が感じられなかった楽しみを知りました。
スタッフやキャストと一緒に仕事するのが楽しかったし、こういう事があったんだと思いました。
それ以来、本当はこの仕事が合わないのでは、と思うことはなくなりました。
Q : どんな監督と一緒にしてみたいですか。
ホン・サンスやキム・ギドク監督と組んでみるのも気になるが。
JJ : パク・チャヌク監督と一度してみたくて...。
ホン・サンス監督は『ハスウメイド』が終わった時、
ユン・ヨジョン先生がホン監督と食事の席を設けて下さいました。
“イ・ジョンジェとホン・サンスが会うとどうなるのか気になるから、
一度会ってみなさい”と仰ったので。
その場では、良い機会があれば一緒にしようと話して別れましたが、
他の作品があったので実現しませんんでした。
私も新しいことが好きなので、私がホン監督の映画に出たら、
ホン監督の映画がちょっと変わるのでは、と思います。



Q : 『新世界』では、寡黙な男、感情を抑制する男、
そしてスーツがよく似合う男の姿を、あなただけの感性で充分に表現した。
JJ : 私ももう四十です。中年を演じた初めての映画だと見なければならないようです。
惜しい点があるなら、マ・ドンソク氏とリュ・スンボム氏を撮ったシーンがあったのに、
編集されたことくらいです。
でも、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン先輩と一緒にしたという記憶だけでも
私には十分な価値がある映画だと思います。
お互いがお互いのキャラクターを引き立つようにと、とても神経を使いました。
もっと良くみせようと、とても配慮して頂きました。
Q : 全く年齢を感じない容貌だ。だが、演技では変わった感じがにじみ出るのは事実だ。
年を取って内面に変化した部分あるのか。
JJ : 全く同じです。事実まだ若くありたいと思います。
年を取っても非常識と言うことではなく、むしろ無邪気に生きたい、と言いましょうか。
若い友達とも気兼ねなく接したいです。
年を取って変わったのは、理解の幅が少し広くなったことです。
余裕ができたのは事実です。
Q : 女性ファンが歓迎すべきニュースは、イ・ジョンジェがまだ結婚する気がないということ。
(彼は“結婚”という問題を全く考えたことがないように首をかしげた)
JJ : 心を奪われる女性がいないと言わなければならないでしょうか。
いくつかの要因はあります。
結婚に対して幻想もなく、結婚観もまだ持っていません。
周りの友達にも結婚した人は少ないです。
また、私が一般的な職業を持つ人ではないでしょ。
そのような環境で暮らしていると、こんなこともあります。
Q : 今回の『新世界』は縁で出会った作品。
JJ : チェ・ミンシク先輩が“一緒にやろう”と電話をくれました。
その頃、予定していたドラマがありました。
ところが、ドラマが保留になるという話しが聞こえました。
それで2週間待ちました。それでも答がないので『新世界』に合流することになりました。
問題は『新世界』も投資を受けれず、二ヶ月さらに待たなければならなかったんです。
作品に出会うというのは、俳優には本当に縁だと思います。
Q : 今の自分が考える俳優としての位置はどのあたりか。
JJ : 多分、会社員で言えば次長くらいでしょうか?
先日、TVでパク・グニョン先生を見ました。先生が俳優人生50年と言われました。
それと共に“この仕事は50年してこそ俳優としての声を聞く”とおっしゃいました。
パク・グニョン先生のような方に50年は必要と言われるると、私まだまだです。
次長が仕事を一番たくさんするんですか? それなら私は万年次長をしたいです。
外国では年齢を取ってもアクションを無理なく消化するでしょ。
我国も まもなくそうなるのではないでしょうか。
韓国映画もより良くなると思います。
そうなれば万年次長ができるでしょ?