疑惑を超えたパクリ

東京五輪のポスター、サントリーのトートバッグで全国的に知名度を上げた、アートディレクター：佐野研二郎についてはスルーするつもりだったけど、やっぱりちょっと書いておこう。東京五輪のポスターを初めて目にした時、簡素過ぎて何の面白味もない色味で、あの程度なら、ちょっとデザインをかじった人とか、趣味でフォトショップやイラストレーターを使っている人だったら簡単に作れるだろうな・・・って思った。まっ、簡素なだけに、アイデアとしては似通ったモノを制作してもおかしくはないけど、ベルギーの劇場とスペインの震災復興デザインをみせられてしまうと、パクリにしか見えなくなるから指摘されても仕方がない。けど、その後に発覚したサントリーのトートバッグのデザインは疑惑をはるかに超えてるよ～。盗用しているのは素人の目でも明らかだと思う。当人は関与を否定してるけど、アートディレクターなら、デザイナーに色味やサイズを指定して指示するんじゃないのかなぁ??スタッフって何人いて、一人当たり何個のデザインを担当するんだろう??仮にスタッフが作ったとしても、それを自分名義で提供するわけだし、責任は重いよね。

東京五輪のエンブレムデザインに参加するためには、東京ADC賞、TDC賞、JAGDA新人賞、亀倉雄策賞、ニューヨークADC賞、D&AD賞　ONE SHOW DESIGNのうち、2つ以上の受賞経験がないと応募出来ないようになっていたそうで、さらに博報堂関連の広告賞を2回以上受賞している事が条件だったそう。

佐野研二郎×SPYSEEで検索すると、東京ADC賞を主催するTDC TOKYOの会員名簿に出てくる人の名前が出てくる。これだけじゃ関連性は解らないけど、デザイン業界の繋がりのようなモノはちょっとは垣間見れるかもしれない。JAGDA新人賞を主催するJAGDAの役員にもSPYSEEで出てくる名がある。
同じ業界なら、直接関係はなくても、協力する事とか、推薦だとか、後押しだとか、何らかの利害関係にあっても不思議ではないんじゃないかなぁ??そうした役員に就いている人が、より大きな組織の重鎮と親しい間柄であっても不思議じゃないと思う。どんな業界でも、企業でも、後ろ盾はあるだろうしね。

最近知り合った画家を目指している人曰く、業界内の足の引っ張り合いは物凄くて大変って言ってたし、趣味で絵を描いている知人も展覧会で入選するには～ってかつて言ってたから、グラフィックデザインの世界にも似たような縦割り構造があるんじゃないかなぁ??業界が違っても、委託で仕事を取るには上の会社の口添えがいるという話をよく聞くし、抜擢されるには安い事が条件とも聞くし・・・。
まっそこはいいとして、検索すれば佐野研二郎の黒さが色々と出てくる出てくる。
経済産業省の商務情報政策局の情報経済課長を務めている佐野究一郎は兄だそうだし、広告業界に大なる影響力があるらしいし、ベルギーの劇場のロゴがアップされてた・・・PRINTEREST・・・のサービスを利用するアカウントをパクリ発覚後に削除したらしいし、探せばもっとパクリが出てくるんじゃない??

サントリーのフランスパン、矢印のパクリ疑惑が出て見たデザインは、フォトショップを使っている人なら一目でコピペだと解るシロモノ。フランスパンは複写して上部を切り取って回転させ、色味をちょっと変えただけだし、矢印もそう、赤を強調する為に光り加減を変えただけで全く同じもの。
トレースというのは、そのデザイン部分をツールで丁寧に囲って、外側のいらない部分を切り取って削除する事で、で、上記の加工を行うわけで、簡単です。元ネタとなるものは世界中のデータベースに無数にあるんじゃないかなぁ??それを一つ一つチェックするのは容易じゃないだろうけど、他のデザイン、例えば名古屋市の東山動物園のロゴとかもアイデアを盗用しているに思えるし、過去の作品も怪しいかもしれないと思う事が最早自然と言えるかもしれない。けど、似たようなアイデアを思いつく可能性も否定はできない所ではあるなぁ。もしやあれもこれも??となると際限がなくなるけど、かつて目にしたデザインが、たまたま湧き上がって作品に反映される事も、デザイナーだったら誰でもあり得る事ではあるだろうとは思う。
そうなると、本当にオリジナルなのか??ってトコに行き着いてしまうから、似てるってだけで盗用したと断言するのは間違いではあるかなぁ・・・。でも、五輪ロゴとサントリーに関しては、疑惑以上のモノがあるのは確実なんじゃないかな。方や酷似、方や丸パクリだからねぇ。

こうなったら、潔く認めてちゃんと謝罪して、五輪ポスターは辞退した方がいいんじゃないかな。
ベルギー王室の弁護士と本当に訴訟になったら恥さらしになるしねぇ。