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クールな生活

日々の雑感と意見

映画「南京の真実」と草莽崛起(そうもうくっき)

2008-04-28 09:16:55 | 中国の話題
昨日映画の感想を書いたがその続きを記す。
映画の始めと終わりに、「草莽崛起」の見出しが現れていた。特に最後には画面いっぱいに映し出された。製作者の意志であると理解した。それは東京裁判で絞首刑を言い渡され実行された人が自分は真実を言ったが認められなかった無念を継ぐ遺志でもあると理解できる。同時に映画を見る人々にも崛起を願っていると感じた。

草莽崛起は、吉田松陰が当時の志士たちに日本が変動期にあること認識し、権威を変革するために主役であれと唱った宣言で、松陰亡き後、遺志を継いだ有志が明治維新へとつなげた思想である。最近私が気がついたところでは、涛川栄太がその著、「日本の決意 今こそ吉田松陰の草莽崛起に学べ」で皆に喚起を促している。政治不信、政治不振の今なお、生かさなければならない言葉である。昨年この書を読み、吉田松陰を読み返し、まさにその通りと認識を深めた。書物から信念と生き様の凄みをひたと感ずるところである。日本に吉田松陰の様な人がいたということは日本人の誇りとしてよいと思う。そして、今の政治家に吉田松陰の爪の垢でも煎じて飲む気ぐらいがあれば日本はよくなると信じている。

今度も映画の後、草莽の一端ではあるが、真実の追究になにかしらの参加を考えたのは私ばかりでなかろうし、またそれは製作者の願いでもあると思う。映画を若い人に少しでも広めること、それが私にひとつ出来そうなことである。
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映画「南京の真実」を観る

2008-04-27 15:37:03 | 中国の話題
一年以上も前になるだろうか、映画制作に賛同して製作委員会に一万円送付していたので、昨年十二月に試写会の案内が来ていた。所用で行けなかったが、4月中は靖国神社で公開があるという案内を見たので、出かけてきた。三部作の第一部で七人の死刑囚という副題がついている。南京虐殺の罪を問われた松井陸軍大将は東京裁判でA級戦犯として裁かれ他の六人と共に絞首刑を受けた。南京虐殺の罪ではいわゆるB,C級戦犯も何人か死刑を実行されている。映画の第一部は、その七人の死刑の姿を、当時七人を担当していた花山信勝教誨師の回想記を元にして描いていると解釈できる。巣鴨プリズンで七人のために十三階段の絞首刑台を新築していた。不勉強でよく知らないが、花山信勝教誨師の回想記はこれまで映画にはならなかったのだろうか?五十年も前になるだろうか、ナチスの処刑を描いた「十三階段への道」とうい映画があった。七人の絞首刑のために欧米が拵えたのも十三階段である。
南京の虐殺の罪状は東京裁判になってから出てきたもので、それを遡る前の南京陥落の頃には全く声になっていないことを改めて知るところであった。それは、南京陥落後の翌日か翌々日に東宝映画が南京の街のフィルムを残してくれたのを観て分かる。なぜこのフィルムが東京裁判で出されなかったのか、あるいは出しても無視されたのか、口惜しい思いがする。
南京大虐殺論争はまだ終わっていない。各々の人の「真実」があるのかもしれないが、事実を、嘘をなく伝えるということが歴史であり、そこから解釈をしていくのが歴史学であるはずである。歴史のところに嘘でもフィクションでも入れたら、解釈というよりもその個人の趣向ということになってしまう。南京事件は、事実の整理の前に、下手なジャーナリストにかきまわされてしまったのは、なんとも情けないが、この映画で考え直す風潮を高めたいと非力ながらも思う。
観客は年配者が多いようであったが、多くの若い人たちがあの日本の戦争を学び、歴史を考える機会をもつようになってほしい。
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中国人の自由とチベット

2008-04-18 09:39:14 | 中国の話題
テレビで在日中国人とチベット人の言い分を披露していたのを見た。中国人は、中国は自由だ、チベット人も中国人と同じ、チベットは独立していたことはなく中国の一部だ、という発言をしている。チベット人は、中国では言論の自由がない、報道にも自由がない、チベット語を勉強できない、と言う。真っ向から異なった見方をしている。
この差は、見方の差のために出てきたというのでなく、中国人の無知のためであると考えてよい。それをこの中国人は認識していないし、教える人もいない。教えても分からないだろうと思われる。教える人が中国の為政者であれば納得する、それ以外の人の話は信用しないという世界のことであると思う。

確かに、中国で生活することにおいて、会社に行ったり学校に行ったりしている「普通の人」であれば、「自由」の面で特に支障は感じないであろう。中国のテレビで世界の出来事を報道してくれている。海外からの駐在者でも出張者でもインターネットで「自由」に世界の情報を日本と同様に享受できる。テレビのニュースにおいては、中国のテレビ局による報道には規制があることは、日本からの情報やインターネットで知られる別の報道内容から分かる。CNNも場所によっては見ることが出来るから、テレビからだけでも注意してみれば、中国当局発表の事態と異なる場合があることを知ることになる。しかし、CNNを見れるのはごく限られたホテル等であるから、一般大衆は中国当局の報道のみで「世界の真実」を知ることになる。それが中国人の言う「報道の自由」である。

言論の自由に関しては、アメリカに逃れた人が何人もいることから、中国に言論の自由があるということははっきりと否定される。冒頭で紹介した中国人は明らかに認識のなさを示しているのである。自分らが受けた教育の範囲での見解で言論している限り言論の自由があり、それを「言論の自由」と呼んでいるにすぎない。中国の教育、特に歴史教育は、現共産党政権維持のための書き換え部分もあるもので、その教育自体が徹底していて他の考えを入れないものであるから、一般大衆は共産党政権の考えに感化、洗脳されてしまう。後から異なった見解を示しても受け入れることができない人々が多い。それは自分から歴史を敢えて学習する人は多くはないからである。海外に住む中国人も中国共産党の教育を受けてきていれば、容易には「思想」を変えることをしないし、また出来ない。このような現象は北朝鮮他でも見られよう。日本でも、日教組の影響を強く受けた人であるとか、あるいは、ある特殊な団体などにおいても見られることであるが。

世界の多くの人々が、チベット人の言うことの方を事実であると理解しても、中国における現実は中国共産党政権が圧倒的に強いので、中国人の言うことが「真実」になっている。まして中国は国際世論を気にかける国ではない。このどうしようもなさは、全くどうしようもない。全世界が中国にレッドカードを突きつけることはありえないから、不満があるものは強くなって政権をとるしかないわけである。ダライ・ラマは共存の道を選択している。最低限、共存、すなわち、チベットの自治を胡錦涛に分からしめることを世界が考えなくてならない。

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中国は9月18日を忘れない

2007-09-19 06:53:55 | 中国の話題
1931年9月18日満州事変勃発。中国はこの日を日本が侵略した日として、教育をしている。特に大きな行事があるわけでもないようだが、歴史を忘れないと若い人の間でも、この日を心に刻んでいる。中国人2000万人が殺されたという、国恥日としている。日本に国恥日はありますか、と聞いてくる人もいる。

中国共産党が自分の政治のために歴史の事実を曲げてまで教育しているという批判もあるが、為政者の強みで歴史解釈は変えられる。日本も日教組のおかげで、日本が悪いということばかりで、正しい歴史事実を学習しないままに育った人は多い。事実を事実とするしっかりとした歴史を知らしめる動きは必要である。満州事変も、日華事変も、事変発生の経緯が、日本側だ、いや、日本もだまされたなどという事実認識の議論をきっちり行う必要はある。ただ、戦争は基本は侵略戦争である、国防は侵略を守るために必要である、という認識は持ちたい。その上で、戦争を行わない外交を強めていくという行きかたを進めるのが、事実認識を元にした歴史から学ぶことであると思う。
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小林温が中国のテレビニュースに出ていた

2007-09-06 13:54:18 | 中国の話題
昨年から中国に度々足を運ぶようになっているが、中国のテレビは小泉のときはほとんど日本のことを放映することがなかったように記憶している。安倍になってから、特に安倍が中国を総理になってすぐ訪問したせいもあってであろうか、ちょくちょく安倍の姿がテレビに映るようになった。そうはいっても、今回の小林温の選挙違反で辞任するというのがテレビの新聞解説に出たのは見ているほうでもこの程度が海外ニュースになるのかという印象を持つくらいである。ことほど左様に安倍が危なっかしいということを海外でも認識してるか、日本の選挙違反をつついているのか、よく知らないが、注目に値すると思った。

日本の新聞も海外での反響についてもう少し感度を上げて取材して、報道してくれると面白いのではないか。面白いという意味は井の中の蛙でないようにしたいという願いでもある。
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西安と阿倍仲麻呂

2007-05-27 10:13:23 | 中国の話題
空海と並んで西安で名の知られている昔の日本人に、阿倍仲麻呂がいる。阿部仲麻呂は奈良時代の人で、遣唐使として当事の唐の長安に渡り、難しい科挙の試験を通り官位についている。日本への帰国の際、船が難破して帰れず再び長安に戻り、一時安南(現在ベトナム)の長官になったが、終生長安で過ごした。西安人は阿部仲麻呂の偉業を偲び、高い石碑を建立している。興慶宮公園にその背の高い石碑が立っている。興慶宮公園は唐の玄宗の宮殿のひとつで、新宿御苑を思い浮かべるとよい。広々としており、公園の端の方には遊園地も付属していて、西安人の憩いの公園である。池の周りを巡って玄宗皇帝の舟遊びを思い浮かべることが出来るが、当事の秀才に対して西安人が敬意を表していることに心が和む。
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西安とうどん

2007-05-21 11:28:38 | 中国の話題
西安は米が獲れない。小麦の世界である。主食はご飯か麺か餃子である。ご飯は西安以外のところから運ばれる。流通システムは非常によい。ご飯に餃子という組み合わせは当地の人はやらない。餃子は主食のひとつだから。麺はうまい。ご飯はうまいほうではない。麺がうまい店ではみな主食に麺を食べる。麺には作り方がいろいろある。小麦粉をこねて伸ばして引張ってというのは日本と同じである。拉麺というが、日本のラーメンとはまったく異なる。固まったものを刀で削っていくものをある。どちらも日本のうどんである。汁のあるものもないものもある。汁のないものに肉や野菜、トマトなどでごってりしたものをかけるのもある。皿うどんになる。麺の太さは日本のうどんほど太くない。日本のうどんの半分くらいである。きしめんのように平べったいものもある。まったく切らずに長く太いままにして食べるのもある。
昔、西安に空海(弘法大師)が勉強に来た。青龍寺を造っている。青龍寺は今なお残っていて4月には桜の名所になる。日本の特に讃岐からの訪問客が多い。空海は仏教の勉強のほかに西安の小麦粉を日本に紹介している。小麦をもって行ったのかうどんで持っていったのか餃子で持っていったのかはよく分からないが、日本の讃岐に讃岐うどんがあるのはそれであるといわれる。讃岐うどんの麺のこしというか固さ加減は西安麺に似ている。ただし西安麺には塩分はない。うどんの発祥はどこかについてまだ調べていない。讃岐うどんと西安麺の関係ははじめ知った。
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西安日記070514

2007-05-14 15:07:28 | 中国の話題
昨夜中国の西安に来た。仕事で月に一回来る。成田を午後5時に出発、上海まで3時間、上海で入国審査を受けたあと、国内便で西安へ、2時間20分要す。上海発の飛行機が機械トラブルで送れたため、上海で2時間費やしたので、結局西安着は夜の11時半となった。空港から会社が借りてくれているアパートまで車で1時間。通訳と運転手付きの車でなければ、中国では暮らしにくい。飛行機の遅れに関しては幸い上海から携帯電話で連絡がついたので不要な待ちは回避できたが、日曜日のしかも夜中の運転移はやはり気が引ける。運転手は仕事だからなんでもないとは言ってくれる。時差は日本と1時間。北京と上海は同じくらいの緯度だから同時刻でよいが、西安はもろに西であるから同じ時刻とはいえ、1時間の時差があってもよいくらいの日の出、日の暮れようである。
14日、朝から会社に出かける。西安はもう暑かった。半袖である。四季は一応あるのだが、3月の冬が終わると4月には、木蓮が咲き、桜が咲き、八重桜が咲いて、短い春が終わる。するともう夏である。最高気温は28℃、最適音が13℃という日が4月の後半から始まる。5月の半ばは半袖生活になる。バラの花が咲いている。もっとも大陸性気候であるから夜は気温が下がり、昼と夜の温度差が15度くらいになる。冷房は行っているところもあり、節約でまだ積極的に行っていないところもある。冷房なしでは少し汗ばむ。暑さは5,6,7月と増していき、7月がピーク、8月後半からは夏の終わりで、短い秋が1ヶ月、10月には冬の訪れにはいる。北京は四季があるが、西安には、夏服と冬服でまかなえると悪口を言う人もいる。しかしその冬服たるや、厚手のずぼん下をはなせないスタイルである。5月には流石にずぼん下は不要である。
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