今週のPOSデータから/売れ筋・トレンド、POSに出る

PosBankシニアアナリスト・井上正敏が、トピックスを展開していきます。

POSBANK、売れ筋カップ焼きそば。ペヤング「ポテトやきそば」、上位躍進!レジェンド(=伝説)の味?

2014年02月26日 | 2013年後期トピックス

 

 日本には、その地方だけで受け継がれている食文化が、いろいろなところで見られます。メジャーではないけれど、
その地域の人がごく日常的に食べていることが多いのが特徴といえます。栃木県の足利市を中心に、食べられる店が
点在している、ポテト入りやきそばは、その好例です。インターネットでポテト入りやきそばを検索すると、やきそ
ば専門店、お好み焼き店、駄菓子屋、コーヒー店、食堂、居酒屋と、幅広い飲食店のメニューにポテト入りやきそば
が見られます。 トッピングというか、付け合わせというか、ボイルされたポテトが焼きそばと一緒に食べられてい
るわけです。焼きそばが夜店や屋台の食べ物として一般に普及したのが、戦後の昭和20年代といわれていますが、
いろいろなお店への浸透ぶりから推測して、同じころからポテト入りやきそばが足利市の屋台も賑せていたと思われ
ます。その点、ポテト入りやきそばを、はやり言葉でいうと、焼きそばのレジェンド(=伝説)といったところで、
ぜひ食べてみたくなるものですね。今回新発売された、ペヤング「ポテトやきそば」が、そのキッカケになるかも知
れません。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBA
NKのデータに、どう反応しているのでしょうか。

グラフ1.は、カップめんカテゴリー(焼きそば・パスタ・そば・うどん等)、日別販売数量推移です(第51週~
第8週)。第8週の焼きそば、売れ筋上位5商品の10週間の推移を見たものです。このカテゴリーは、ペヤング、
UFO、一平ちゃんの3ブランドが安定的に上位を占めていますが、年末から年初にかけても同様の推移をみせてい
るのが分かります。グラフの右端、2月18日に発売されたペヤング「ポテトやきそば」は、発売初日と翌日にピー
クを記録しています。反対に、前週に売れ筋1位と2位を続けていたペヤング「ソースヤキソバ 超大盛」と、ペヤ
ング「ソース焼そば」の推移グラフがかなり下降しています。いつもペヤングを食べていた人のうち、何割かの人が、
ペヤング「ポテトやきそば」にトライアルしたのでしょうか。ペヤング派にとっては、発売と同時に気になる存在な
のかも、知れません。ある意味では、焼きそばのレジェンド(=伝説)でもありますから。ここでもうひとつ、気に
なるピークが見られます。ペヤング「ポテトやきそば」の発売前週と前々週の2つの「山」の存在です。ピークにな
ったのは、大雪の2月8日(土)と14日(金)。稀に見る豪雪は、カップ焼きそばの出番だったようです。焼きそ
ば以外のどん兵衛や、赤いきつねといったカップうどん・ソバも、おなじようにこの2日の推移グラフが上がってい
ることから推測して、都心部で30㎝近い豪雪には、近くのコンビニのカップ麺がありがたい存在だったのでしょう
か。このように、カップ焼きそばにはちょっとしたドラマがいろいろとありますね。その点では、これから春に向か
って、カップ焼きそばに、どんなドラマが待っているのでしょうか。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを
集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータウオッチングが、楽しみになってきました。
     

                    売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                         POSBANK
  

        グラフ1.カップめんカテゴリー(焼きそば・パスタ・そば・うどん等)、日別販売数量推移(第51週~第8週)。

 
         ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

         (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


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