今週のPOSデータから/売れ筋・トレンド、POSに出る

PosBankシニアアナリスト・井上正敏が、トピックスを展開していきます。

POSBANK、ビールの売れ筋ビールといえば新ジャンル(第3のビール)。それぞれの定番と新製品が動き始めた

2013年03月14日 | 2013年前期トピックス

 寒波続きの冬でしたが、3月に入って驚くほど春めいてきました。テレビやネットをはじめとするマスコミでは、予想外
の気候の変動で、桜の開花予想日を、2度3度と前倒しにしていますね。実は、桜の花芽は、寒さにさらされることによっ
て休眠から目覚め、気温の上昇を待って開花に向かいます。今年は3月になって、例年以上に気温の上昇が続いたことで、
開花へ向けた花芽の生成がいちだんと早まっているわけです。日本気象協会の発表では、東京周辺の開花予想日は17日
(日)前後。待望の満開日が25日(月)前後の予想ということは、今年は24日の日曜日あたりが、お花見の最初のピー
クになりますね。ところで、お花見といえば、ビール! とくに今年は、いわゆる第3のビール、新ジャンル商品のリニュ
ーアル新発売に続き、さらに各社から新製品が登場。新ジャンル商品カテゴリーが賑やかになってきました。首都圏250
店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータからも、各社の新ジャンル商
品の動向が見えてきました。   

グラフ1.は、新ジャンルカテゴリー(リキュール①、その他雑酒)、日別販売数量推移(第1週~第10週)です。新ジ
ャンル(第3のビール)商品は、リキュール①カテゴリーと、その他雑酒カテゴリーの2つのカテゴリーがあり、前者は発
泡酒に別のアルコールを加えて製造した商品、後者は麦芽以外の原材料を使って製造された新ジャンル商品です。グラフで
は、この2つのカテゴリーの売れ筋上位5商品(500ML)の推移を見たものです。5商品のうち、アサヒ「クリア アサ
ヒ」をはじめとした4商品が、リキュール①カテゴリー。売れ筋1位のキリン「のどごし 生」だけが、その他雑酒カテゴ
リーということになります。グラフは、去年の大晦日から今月10日までの10週間の推移ですが、それぞれの商品の定番
としての安定感が見られます。まずグラフの左右いっぱいに大きく広がる、キリン「のどごし 生」の推移。売れ筋1位を
続けている、安定ぶりが分かります。次に続く、アサヒ「クリア アサヒ」とサントリー「新 金麦」は、交互に上下を繰
り返していますが、僅差でアサヒ「クリア アサヒ」が上位を占めています。そして、サッポロの定番ブランド「麦とホッ
プ」。このように、ビール4社の4ブランドが、それぞれ安定した推移を見せている新ジャンル(第3のビール)カテゴリ
ーというわけですが、先月20日に「キリン 濃い味」が新登場。キリン「のどごし 生」と違った味わいの、濃くておい
しい新ジャンルが加わったことになります。同様に、アサヒからは「クリアアサヒ プライムリッチ」、サントリーからは
「グランドライ」が新発売。これに、サッポロの「麦とホップ 黒」が発売され、新ジャンルカテゴリーは各社の定番ブラ
ンドと新製品の激戦カテゴリーになってきました。今年は桜の満開日が早めですが、ちょうど新製品が全部そろう頃です。
その点では、飲み比べの、お花見になりそうですね。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドが
いち早く捉えられるPOSBANKのコンビニPOSデータに興味津々。新しい売れ筋が、誕生するのでしょうか。

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    グラフ1.新ジャンルカテゴリー(リキュール①、その他雑酒)、日別販売数量推移グラフ(第1週~第10週) 


        ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)


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