台風の時のぶっち君は いつもと変わらずでした。
前日の午後 小雨降る中 庭の植木鉢を片付けていたら
奴はいつの間にかやってきて 相変わらずのシャーッ

今思えば ぶっち君的には 近づいている嵐が
さほどの危険はないと 悟っていたのかもしれません。
「なんだこのザマは~


台風に備えて ベランダのテーブルを倒した状態だったので
気に食わないらしく 文句を言われました

「元に戻せ」

あんたの物じゃないし


「俺の縄張りだぁ


ま~ なんて偉そうなんでしょ。 それなら これでどうだ?
夕方になり 風が吹き始めたので 最終形態にしました。
逆さま!


その夜は 猫達を母屋に移し 台風に備えていたので
猫部屋には寄りつかず ぶっち君が来たかどうかもわかりません。
未明から朝6時くらいが 強風のピークだったと思います

翌早朝 わりと収まった頃 外に出てみると…
おや


ぶっち君が 風に吹かれながらも 見廻りにやってきていました。
いつもの時間ぴったり。さすがボス 雨にも風にも負けず

来た来た



「机ひっくり返ってんぞ


まぁ気にすんな


警戒


でも舐める


「悪いかっ


悪くないよん


毎度 毎度 警戒は解いてくださらないけど
なんとなく 気安さは感じるようになった気がします

その頃 ぶっちの嫁 お静さんはというと 玄関で娘に乳吸われ・・・
「暇にゃ


「ひ~ま~の ま~ひ~にゃ


どこかで見たような 退屈な表情で 玄関のぽん太など眺めておりました。
「派手な獲物がいる~


いや~それにしても 今回は最強最大の台風っていうもんで 構えましたね

一時は私も 避難所へ行くことになるかもしれないと
持ち出すものをとりあえず 選んだりしていました。
ペット達のほかに どうしても置いていきたくない品がコレ

インコの時計


ついこないだ 手作り工房で購入したばかりだったのです。
可愛い

めちゃ可愛い

「ぼくもカワイイ


命には変えられないけど せっかく手作りなんだもの~。
どうやって包もうかなーと 悩んでたら 台風過ぎちゃった(笑)
「大丈夫か この家


ヒノキさん達が守ってくれるから 安心して寝てしまったよ

今のうちに ちゃんと考えておこうかね。
次の台風は 手加減してくれないかもしれないからね

おまけ




