診察の度に私が訴える食後の眠気を、主治医は一貫して「食後低血圧」と考えているようだ。これまでの診察で、「食後に大量の水分を摂取するように」との指導があったり、「眠気がきたときに血圧を測ってみるように」との指示を受けていた。しかし、食後に500ccの水を飲むことは至難の業で、眠いときに血圧計を用意して測定するのもその作業中に目が冴えてしまうのである。思えば、長年の高血圧との付き合いで、使っている血圧計の経年劣化も進んできた。腕帯のマジックテープの着きも悪くなり、たまに、計測ミスも出るようになってきた。そこで、一大決心をし、買い換えの道を選んだ。
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同じメーカーのものなら問題なかろうと考えたのだが、これが大間違い。初期不良の製品なのかもしれないが、収縮期180mmHg拡張期100mmHgなどという驚きの数値を表示するのである。何度測っても同じで、古い方の血圧計とは明らかに数値が違う。メーカーの名を信じ購入したものだが、正に「安物買いの銭失い」。失敗であった。
そこで、次に目を付けたのが「スマートウォッチ」。こいつは、血圧だけではなく、コロナで脚光を浴びた「パルスオキシメーター」の機能もついている。おまけに、測定も文字盤をタップするだけという手軽さ。
しかし、こいつも万全ではない。血圧の測定値が低く、振れ幅も小さいのである。収縮期で110~120mmHg。優秀すぎる。
そこで、意を決して、それこそ「清水の舞台から飛び降りる」つもりで、オムロン製の手首で計測できる血圧計を購入した。最初に買い換えたあの使い物にならないP社の3倍の値段である。
これが優れもの。データはBluetoothでスマホに取り込めるし、本体もコンパクトにできているので、出掛けるときにも携帯できる。何より、計測値が最初の血圧計とほとんど誤差がないので、きっと信頼できる値を示してくれている(のだと思う)。こう思えるのが、何より精神衛生のために良い。
これで、主治医の指示するところの食後低血圧を見つけることができれば、新たな処方薬へと進むことになるようだ。