多動っぽい子、アスペっぽい子、学校行けない子  ~精神科から診た子ども、ときどき大人~

地方の精神科勤務医です。発達障害や子どもの話を中心に書いてます。(診断治療は、直接専門の先生の方を受診して下さいね。)

お母さんを助けたい?

2009-09-25 21:30:00 | 発達障害
 アスペっ子を育てているお母さん、時には、ストレスが貯まってきます。

 それを見たアスペっ子さんたち、お母さんのストレスを和らげてあげようと、自分のストレス解消法を勧めて来たりしてくれる子もいるのですが・・・。

 とあるお母さん、最近は、仕事の疲れもあって、イライラ気味。それを見た、中学校2年のアスペルガー症候群の女の子

 「お母さん、これを見て、落ち着けて。はい、時刻表」って、

 「まぁ、あなたはそれで落ち着くかも知れないけど、お母さんはちょっと」

 とあるお母さん、同じくストレスが貯まって疲れ気味、それを見た小学校6年のアスペルガー症候群の女の子

 「お母さん、疲れが貯まっているときは、やっぱり、ジグゾーパズルだよ、はい、2,000ピース。」

 「心配してもらって、嬉しいような・・、でも、掃除のじゃまになるし・・・」

  ・・・・・・・いずれも、実話、子どもは子どもなりに心配してくれているんですけれどもね。

とりあえず高校に出向いて・・・

2009-09-24 01:00:00 | 学校生活
 月に1度、こちらから高校に出向いて、毎回、何人かの子どもや親御さんの面接、先生方の相談にのったりしています。別に、スクールカウンセラーをしているわけでも無いのですが(というか、カウンセリングと言うほどのことは出来ないので)。普段は、わざわざ来てくれる学生ばかりをみるので、わざわざ来ない(?)学生とは、随分と相談にかかってくる問題も違っていて、こちらの方も、いろいろと勉強になったりします。

 時々、時間が空いて、保健室でベチャクチャしていると、面接と関係なく、話を聞くことも出来たりします。

 そう言えば、高校3年生は、毎週、毎週、実力テストだの、業者のテストだのとても大変です。新しいテキストも買っちゃったりして。

 とある女の子曰く、「先生は、『見直しが大切、大切』って言うけれども、こんなにテストばかりじゃ、見直している暇なんかないじゃん」って、ごもっとも。

 ついでに、学生から見た先生の評判も聞いておいて・・・

 先生方の相談も、9割方は、受け持ちの生徒の相談ですが、中には、先生ご自身のご家庭の複雑な事情のご相談もあって、・・まぁ、いろいろですね。

「めんどうくさい」不登校

2009-09-23 10:20:00 | 不登校
 小学校6年の不登校の女の子、いつも、お母さんと一緒に来るのですが、

 先日は、小学校4年の弟の事でと、お母さんの相談です。

 「この前、『めんどうくさいから』と言って、学校を休んだんです。姉と違って、友だちも多いし、学校がイヤというわけでも無いのですが、どうしましょう」・・・と。

 まぁ、学校でそれなりに楽しくやっていて、友だちとも休みの日にも楽しく遊んでいるなら、心配しないで様子を見ましょう。(もちろん、学校に行くようには話しますが)

 友だちと仲良くやれている子なら、2-3日もすれば、休むことが『めんどうくさいから』と言って、また、学校に行くでしょう。元気な子にとって、学校を1-2日、たまに休むのはおもしろくても、休み続けることって、結構、苦痛なんですよね。

 不登校の子は、その苦痛以上に、学校の中に苦痛体験があるか、すでにエネルギーが切れている状態と言うことでしょうか。

 ちなみに、この弟は、1日しか持たなくって、翌日の午後には、「休むのも飽きた」と言って、学校に出かけていったそうです。

「しんちゃん」作者・事故死

2009-09-20 23:00:00 | 日記
 「しんちゃん」の作者、臼井さんが、亡くなられたとのこと、とても残念ですね。

 「しんちゃん」人気がピークだったとき、面接に来る小学生・小学生が皆が皆、しんちゃん言葉を使っていました。

 「おら、疲れたぞぉ・・・」「眠たいぞぉ・・・」なんて、面接中に言って、

 その横で、(みさえ風)ママから、「こらっ、ちゃんと話なさい」て、皆が皆、叱られていました。

 ・・・中には、子どもに向かって、「この、おバカ」なんて叱っているお母さんがいて、お母さんも、みさえママそのままじゃん・・なんて人もいました。

 「親は子どものためだったら何でもできるのよ!」と、しんちゃんを助けに行く「しんちゃんファミリー」、とても、ステキだったですよね。

寂しいのはお前だけじゃないって?

2009-09-19 08:00:00 | 不登校
 昨年の末頃から、不登校をしている男子中校生。

 お母さん曰く、「最近、しきりに、『寂しい』というようになったのですが、学校にはまだ拒否的なので、どこか、学校以外の行き場所とか無いですか。友だちのお母さんに頼んで来てもらうことも、今、考えているんですが」とか。

  まぁ、お母さん、今は、バタバタせず、本人が話してきたとき、相手をするくらいにしましょう。

 本人は、「寂しい、けれども、まだ人と会うのも不安だし、集団に入るのも怖い・・」って、言いたいんだから(前半部分しか、口にはしないけど)。動くのは、本人の方から、「学校以外に行くところがないか、友だちの●●君と会えないだろうか」とか、具体的なことを口にしてからにしましょう。

 その翌日、同じく、ひきこもり系の男の子を持つお母さんから、

 「最近、また、寂しいと言い出したんです、ベタベタしてきて」・・と、言いながら、

 「あ、大丈夫ですよ、去年みたいに、子どもをあっちこっちに連れ回したり、先回りして動いたりしませんから、あの時、子どもとの関係も悪くなって、随分と消耗しましたから」

  ・・お母さんも、本人も、そう言いつつ、この1年、随分と元気になって来たよね