四国の四季と遊びのお部屋(JAPAN THE LIGHT OF DEY)

何を探しているの??リンクが一杯です。お探しのものありませんか??探しますよ・・・!!!

淡雪・・・Ⅲ

2008-06-16 06:53:08 | Weblog
玄関のドアを開けると・・「どこ行ってた、今日は日曜日なのに仕事か?とにかく腹が減ってるからなんか造ってくれ。」と夫の信夫が声を掛ける。
「はい、じゃすこし待ってくださいね。」と言って冷蔵庫を開けるとキャベツを刻み市販のローストビーフを乗せ「とり合えず、これでビールでも飲んでてくださいね。」と夫に差し出す。そしてなべにお湯を入れて肉じゃがでもと取り掛かる。
ジャガイモをむきながら、(安田さんってあの時なぜ抱いてくれなかったのか?
自分に魅力が無いのかな!!)などと考えていた。ふと、そんなことを考えている自分にきづき、顔をほてらせていると、「おい、未だ出来ないのか?」と、夫の声に我に返り「は~い、もうすぐです。」と言って出来立ての肉じゃがを差し出す。
「今日は早かったんですね。何時もはもう少し遅いのに・・」「おお、今日はスムーズに回れたし、打ち上げをしなかったのでナ」(きっと彼女が居ないんだわ。)
と思いながら「そうですか。」と答え「お洗濯を入れてきますね。」と言って裏庭に出る、夜空に輝く星がきらめいていた。「綺麗な星空ね。」と呟いて眺めていると東から西の方角に一筋の糸が・・「あ、流れ星ね、願い事を言わなくちゃ、安田さんとときめきますように・・」と呟いてはっとする私っていけないわ最近アノ人のことをよく気にかけるようになったわ。これって「恋?愛?どちら?」と自分に問いかけていた。
翌朝由紀子は昨日の疲れか電車に乗り遅れそうになりながら事務所に入ると伊藤が来ていて「由紀ちゃん今日は遅いね。」と声を掛けると「おはようございます。すみません、そうじしますね。」と言って掃除を始める。終わるごろに所長の森下が満面の笑みを浮かべて「おはよう、由紀ちゃんコーヒー入れてね。」と声を掛ける「はい、何か良いこと有ったのですか?」と問いかけると「昨日ね、佐々木と川に入っていて二人でお握りをして僕が勝ったのですよ。」「おにぎり?」「ああ、二人でどちらが師匠か掛けてね。だから彼は僕のことを<師匠>と呼んでくれますからね、電話でも彼が言わないと取り次がなくていいよ」「ま~佐々木さんがかわいそうですね。」「ん、なぜ?」「だって、所長の師匠じゃ佐々木さんいつまで経っても旨くなれないわ」「ジャ何かい、僕がへぼとでも言うのかい、由紀ちゃんわ」「はい、」「こりゃ一度由紀ちゃんを連れて行って僕の華麗なフォーム、まるで白鳥の湖を舞うバレリーナのようなフォームを見せないといけないね。」と言って一度現地に鮎を取りにおいでと誘われる。
「ところで先日の藤和工業の仕事できてる?」と言われ「伊藤さ~ん所長が呼んでますよ」と声を掛け席に着く・・・お昼の時間今日は外食でもと外に出ると初夏の日差しが目に焼きつくうどん<七福>ののれんをくぐり空いてる席につくと「由紀ちゃん」と呼ばれる。振り返ると幼馴染の晋一が立っていた。


初めてお越しの方はココをポチッとしていただくとトップページです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。