「時空の狭間

もうすぐ一年も終わろうと言う時、晋一たちは川岸で遊んでいたが・・修が「寒いのう」正志が「焚き火で温まろうか」「そうじゃのう」と晋一そこで焚き火を始める。背中が寒いので後ろの草むらにもと修が点ける「あぶないが」と正志が消す。その内面白くなってあちらこちらと点けては消す。間に合わないと学生服のまま火の上を転がる。そして学生服を脱ぎそれでたたくなどとするうちに・・・
「ああ、こりゃ・・もう消えんわ」「消防じゃのう」と三人で立ちすくむ。「火事じゃ」誰かが気づいて叫ぶ・・・師走の餅つきをしていた人は杵を担いでやってくる。近所の人が「杵でついても火は消えんぞ」と叫ぶそして消防のポンプ車（リヤカーにポンプを乗せてある）を持ってきて川の水をかけると・・たちまちに消えた。「ええ、演習になったのう」と誰かが叫ぶと「こんなテンゴするのは誰ナ・・」三人は借りてきた猫のようにおとなしくなる。そこへ担任が聞きつけて
走ってくる。「おおやっぱり師走じゃのう」と年寄りが叫ぶとみんな一斉に「わはは・・」と大笑いおかげで晋一たちはお咎めなしで・・胸をなでおろすが・・家に帰ると母親から「晋一明日から裸で学校にいくんやな・！！！この学生服どうするんな半分燃えて無いで無いか」
うたた寝をしながら釣り師は呟いた「しまった・・・！！！」・・・五十年の時を経て
今過去と現在が言葉で繋がった瞬間であった。