四国の四季と遊びのお部屋(JAPAN THE LIGHT OF DEY)

何を探しているの??リンクが一杯です。お探しのものありませんか??探しますよ・・・!!!

蜜月の口・・・・Ⅱ

2008-06-07 20:04:37 | Weblog
<中田駅>8時45分着そこから徒歩で設計事務所へ「おはようございます。」と声を掛けると設計士の伊藤は「お、おはよう由紀ちゃん今日も綺麗ね。」と声を返す。「サア、今日もガンバロか・・」と言ってテーブルに向かうと所長が入ってくる。「由紀ちゃん、今日は何日??6月2日だろ僕行く所があるから今日はお休みにしてね。」「所長、ヨツアミさんの工場の設計、日にちが無いですよ。そうはいきません。」と返すと「ごめん・・明日徹夜するから勘弁して・・」「そんなにしてどこ行くんですか??」「うん、ちょっと気になる所があるので調べにね・・」と外を見ると所長の自家用車のランクルがエンジンをかけたままで止まっている。中を見ると悪友の佐々木がお辞儀をする。「あ・・・所長鮎の解禁にいけなかったので今日行くつもりでしょ・・だめですよ」「ごめん・・明日徹夜するからね」と言い放って車に乗り込み・・走り去った。伊藤が「所長はあれが無ければいいんですが・・病気ですね。」「ほんとね、でも仕事が出来るからお得意さんの受けはいいわよ」と返し「伊藤さん私たちもなんか趣味を持たないといけませんね。」「ほんとですね。由紀ちゃんも何も無いの??」「はい、主婦のみでございます。」などと話して仕事を始める。夕方「おおい、大漁やで、これ見てみ」と元気良く所長が帰ってくる。「由紀ちゃん、釣れたての鮎今晩のおかずにもって帰り」と数匹の鮎を袋へうつし「おい、伊藤も持って帰るだろ」と分けている。由紀子は佐々木と所長の森下にコーヒーを入れて・・「では、私はお時間ですので帰らせて頂きます」と言って事務所を後にする。中田駅に着き電車を待つ、ローカル駅なので余り人はいない、と電車が入ってくる。由紀子は乗り込むとすぐに腰掛けてウトウトとまどろみ始める。そんな日々が数週間続き・・安田の存在も忘れかけた時、帰りの徳島駅で・・「由紀子さんでしたね。」と声を掛けられる。「はい」と言って振り返ると日に焼けた健康そうな安田の顔があった。「あ・・安田さん」「どうです、お急ぎでなければコーヒーでも・・??」と言われ、帰ってする事もない由紀子は「はい、良いですよ。」と言って安田の歩む方向へついて行く<エトワール>やはり夕食時なので混雑しているが二人席が空いていたので腰を掛けると、安田が話し始める。「不思議なご縁でお話が出来たのにあれからなかなかお会いできませんでしたね~」「ほんとですね、狭いようでもなかなかお会いしないのですね。」
「由紀子さんところはお子さんはいてるんですか??」と問いかけられ「は、いえ出来ないんですよ」と答えながらココ数ヶ月肌にも触れられないとは言いずらく、言葉尻を濁した。安田は続けて「私のところは女と男でしてね。女の子は小学で男の子は1歳と話、できるなら勉強をどんどんさせて私の出来なかったことを彼らの目的にしてやりたい。などと教育についての考えを熱弁をふるった。
話す間キラキラと瞳の奥で輝いているのが誠実で目的意識のはっきりした人だな~と感心して聞いていた。ふと気づくと8時「あ、もうこんな時間ですよ。」と言って由紀子は表に出る。安田に「又お話してくださいね。」と声を掛け家路にと着く
帰ると・・・誰もいない部屋の明かりを点け、安田の話をひと時思い出していた。

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