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忍山 諦の

写真で綴る趣味のブログ

琵琶湖の旅-西の湖

2014年03月01日 | 琵琶湖の旅

              西   の   湖

近江八幡市と安土町にかけて広がる琵琶湖の内湖である。
現存する琵琶湖の内湖の中で最大のものである。
近江平野の豊かな田野に静にその湖水を湛える。
その静けさのゆえか、周りをヨシ原に囲まれるその独特の景観のせいか、
その眺めは道ゆく人の心を捕らえて放そうとしない。

   

ここにはかつて近江八幡市、神崎郡竜王町、蒲生郡安土町の一市二町にまた
がる大中の湖と小中の湖(伊庭内湖、弁天内湖、西の湖)があった。
このうち伊庭内湖、弁天内湖、そして大中の湖はいずれも干拓によって消滅し、
西の湖だけが今に残る。

  

水鳥の生息する湿地として2008年10月にラムサール条約の琵琶湖エリアに
追加登録された。

  

釣人にとっての天国であると共にそのヨシ原はチュウヒの飛来地としても知られ、
遠くからバードウオッチャー達が集まる。

  

琵琶湖のヨシ原の六割以上がこの西の湖に集中している。
ヨシはスダレや衝立などの生活資材の材料として昔から重宝されてきたが、
最近では湖の水質浄化のため、また水鳥の棲息する貴重な湿地として、
地域の人達のたゆまぬ努力によってその保護がはかられている。

  

刈り取ったヨシは庭先で乾燥に付され、

  

ヨシ原はヨシ焼きによって雑草やヨシ株が焼かれる。
ヨシ焼きをしないと春の芽吹きが揃わないといわれる。

  

ヨシ原の中は縦横にクリークが広がる。

  


       胡 蝶 の 夢 の 人 の 身 を
        旅 と い う こ そ う れ し け れ
        常 世 に 長 き 天 地( あ め つ ち )を
        宿 と い う こ そ お か し け れ

        青 き 山 辺 は わ が 枕
        花 咲 く 野 辺 は 吾 が し と ね
        星 縫 う 空 は 吾 が と ば り
        さ か ま く 海 は 吾 が 緒 琴

                                   (島 崎 藤 村)


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