お客様がお持ちになられたこちらのブーツ
10年くらい前に当店でご購入いただいたCAMPERのものです

革の状態はまだまだ大丈夫なのですが、底材が劣化して加水分解しています



このようになってしまうと通常のように削って貼り付けるという修理は出来ません
底材が劣化していると接着剤が浸透しませんし、削っているそばからどんどん崩れてきてしまいます
今回のようなケースの修理方法は「靴底を丸ごと新しくすること」しかありません
メーカーで修理可能な場合もあるのですが今回はそれが出来ないため当店で修理をお受けしました




出来上がり!!
写真で見るとあっという間ですがなかなか作業工程の多い修理です
オリジナルには植物をモチーフにした模様が付いていました

似たようなものはなかなか無いので同じように凹凸のあるこちらを使いました

元々は紳士用の材料です


<オールソール修理> 11000円+税
(状況により修理価格が異なる場合がございます)
加水分解をおこしてしまうと修理出来ませんと断られてしまうこともあると思います
劣化の状況や靴の強度、デザイン等によっては難しい場合もありますが
やり方によっては今回のように問題無い場合もありますので是非一度ご相談下さい!
ウレタン材の加水分解は時間が経てばやむを得ないところではあるのですが、
保管の際には湿気を避け、なるべく風通しの良い場所に置いておくことや
水や汚れをふき取ってから保管する など長持ちさせるこつもあります
あまり履かずに仕舞ったままというのも劣化を進める原因でもありますから下駄箱をチェックしてみて下さい!