UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 364P

2024-01-17 21:48:33 | 日記
「感度を下げる……のはちょっとまずいか」
 
 なにせそれって鈍感になるってことだ。敏感なことだけが良いこと……というわけじゃないと野々野足軽だってわかってる。なにせ……だ。痛みとか敏感すぎると、それこそ擦り傷でさえ激痛に感じてしまうようになったりするかもしれない。
 もっと酷いと、それこそ空気のゆらめき……風がそよぐ程度に肌を撫でるだけで痛い!! とかなったりさ。それは極端かもしれない。けどそんな病気はあったような気がする。そして野々野足軽には力がある分、そこらへんの箍を外せてしまう。人間が生きる上で不便だと思って制限を掛けてる機能……力を持ってる野々野足軽はそういうのを開放できてしまうのだ。
 だから力って奴は厄介。ありがたいのはそのとおりだけど、使い方を間違う訳にはいかない。
 
『大いなる力にはなんとか……』
 
 ――とかいうのはよく聞く言葉ではある。でもそれを意識しすぎるなんて事は野々野足軽にはなかった。ただ単に野々野足軽はこの力を楽しむ。そのつもりで使ってるのだから。
 だからこういう考えないといけないのは大変だけどたのしくもあると思ってる。
 
「感度を下げたらもしもの時に気づくのが遅れるし……やっぱりなにか防御できる様にしてるのが一番だよな」
 
 色々な物……そして事を発見したい野々野足軽はやっぱり誰かの伝えたいと思う気持ちとかを受け取れるこの力の感度を下げるのはちょっと気が乗らないでいた。なにせ不思議が好きな野々野足軽である。
 ただの厄介事……は面倒とおもってしまうが、不思議なことなら首を率先して突っ込みたい性分である。それに今は力がある。
 
(えっとえっと……誰かいるの? 声が届いてるの?)
 
 どうやら野々野足軽という存在に気づいた声の主がそんなことをいってる。とりあえず脳に保護膜を簡単に付与してた野々野足軽。更にいうと、これに触れる力を再探知出来るような……そんな仕組みを入れてみてた。逆位相で相殺する――というのは諦めたが、せめてそれをやってきた相手を知るための手段を講じたわけだ。頭に叩き込まれてる声……というかその思考。それを逆探知してその主を探す。思考の余波というか、残滓? それを辿れるように意識してみた。
 それに……だ。それをやるにはまずは当たる事が必要だった。なにせ相手の力を解析しないとそれはなし得ない。だからまずは当たってそれを分析する。まあそんな複雑なことをしてる訳じゃ野々野足軽はない。
 はっきり言ってなんとなくだ。なんとなく、力の残滓を感じたいと思う。そしてなんとなく感じる。それを辿るように意識すると、それがわかる様になる……という感じだ。けどこれもそれほど簡単ではない。
 確かに残滓を感じるのはなんとなくで出来るが、それを辿るとなると闇雲に力を伸ばすのは無駄でしかない。それに結構近くまでしかわからない。
 だからこそ、そこで力に指向性を野々野足軽は与える。もっと鋭く、そして早く……だ。野々野足軽にぶつかった力の残滓は強い。けど残ってる残滓とは小さいものだ。
 きっと放っておいたら残滓はすぐに消えしまうようなもの。だからこそ感じとれた残滓から次の残滓を見つけて、素早くそれ続けないといけない。きっと本体に近づけば自ずと分かるようになるはずた。そこまでくれば……もう残滓を追うなんて忙しいことをしなくてもいい。
 何回か同じ様な繰り返した。そして遂に――
 
「みつけた」
 
 ――目を閉じてる野々野足軽はそう呟く。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1003

2024-01-17 21:41:43 | 日記
 おかしな事が起こった。それは砂獣が強くなった。明らかに……だ。それは奴らが不気味な空から落ちたきた物を食べてからだ。今までこの新しい武器、そして新しい強化法を使えばいままでの砂獣なら一発だった。
 それこそ一刀両断といえる事が簡単に出来てた。でもそのくらいじゃないとつり合いなんて取れないんだ。なにせ砂獣は多い。それこそ無限……と言えるほど。
 更にいうと、俺たちよりも全然強かった。そしてこの武器と、強化法がある今と前ではそれこそ全く違う。数も多くて、前はそれこそ砂獣の硬い甲殻を一撃でスパッと切れるなんてなかった。
 何回も何回も叩き続け、こっちの武器も一戦でボロボロにしながらなんとか一体倒す……それこそ複数人で……が普通だった。それが一人で簡単に何匹も相手にできたようになった今がおかしい。それに……だ。確かに通りづらくなったが……それでも以前よりはまだマシだ。
 
 もっと言えばあいつは――
 
「はあああああああああああああああああ!」
 
 ――そう叫んで彼女が一気に二匹の砂獣を切り裂いた。それはさっきまで……そう、砂獣が強化される前と同じ様にといっていい。
 けど俺だって負けてはない。俺も強化法を教えてもらって、更には剣技は彼女に教えてもらって鍛えてきた。そしてわずかに掴んだ今の感覚。手にさらに馴染むような……それによって俺も目の前の色が禍々しく不気味になった砂獣に押し付けた剣を無理矢理押し込んで、一刀で倒してみせた。
 全く抵抗をみせなく切ってたさっきまでとはぜんぜん違うが、それでも、気合を入れれば一撃で倒せないこともない。それでも俺は一体が精一杯で、彼女は二体を一気に倒してる。力では俺の方が強いはずなのに、結果は腕力には比例してない。
 きっと彼女の方が身体の使い方とか上手いからだろう。そして力を入れる流れ……相手への読み……そんなものが諸々俺よりも彼女の方が強い。
 
 結局俺は彼女と共に生活して訓練してたけど、一回も勝つことはできなかった。追いついたと思っても、それは旨く彼女が手を抜いてて達成させられる目標だった。
 結局のところ、俺では彼女の頂きを見ることは叶わなかった。眩しくて、そして妬ましい……そんな感情が普段ならあった。けど今は違う。こんな味方がいる。それはとても心強いことだ。こいつがいれば強化された砂獣達だって抑えられる……そう俺に……いや俺たちに思わせてくれる存在なんだ。