Point of view

読書とかドラマとか日記とか

坂の上の雲

2009年12月29日 | ドラマ
なんとなく、評判がいいので1~5話まで録画したのに、1分も観ていない。
自分自身も本当に観るつもりがあるのかわからない。

謎のクィン氏(アガサ・クリスティ)

2009年12月27日 | 読書日記

非常に不思議な短編集。
サタースウェイトという(60代男性)鋭い観察眼(女性の化粧術にまで造詣が深い)と他人の形作るドラマや上流階級との付き合いが好きという俗物根性、観光地を転々として暮らしていける財力を持った男性の視点で事件は語られ、彼の推理によって解決される。
しかし、彼の推理のインスピレーションを与えるのは、いつも不意に彼の前に現れる、ハーレ・クィン氏、すなわち、続けて読むとハーレクイン(道化師)となる正体不明の人物なのだ。


基本的には安楽椅子探偵もので、過去の事件を、数少ない証言を元に解き明かしていくのだが、とにかく、クィン氏が1人いるせいで、ファンタジーのような趣きがある。
事件は基本的に恋愛絡み、痴情のもつれが多いので、主役がおじ(い)さんながら、女性向きの短編集だと思う。


クシエルの使徒1(ジャクリーン・ケアリー)

2009年12月27日 | 読書日記

クシエルの矢の続編。
前作では、神に与えられた被虐体質を持つ神娼フェードルと、「保護奉仕こそ わが努め」の女を知ってはならない上に人を傷つけられない修道士のジョスランが、あれこれあった末に、田舎の領地に引っ込んで擬似的新婚生活に入ったのだが・・・
王国を乗っ取ろうとして失敗し、逃亡中の宿敵メリザンドの挑戦状にたたきつけられ、王都にもどり、神娼としてスパイ活動を開始する。
そのせいで、ジョスランは苦悩の末、恋人としてはやっていけないとフェードルに言いだすことになる。


ひたすら、痴話ゲンカを繰り広げることになる。
放置プレイによってゾクゾクするフェードルがマゾなのか、「私の性質は知ってるでしょ!あんたが折れなさいよ」と言い放たれて苦悩するジョスランがマゾなのか・・・
原作の前半1/3にあたるのがこの本で、フェードルとジョスランに、前作で船乗りから騎士に転身したフェードルの野郎ども3人を加えた5人組みが、王都での諜報活動に見切りをつけ、隣国ラ・セニッシマにわたったところで、終わる。
前作もそうだったが、舞台の切れ目が、分冊の切れ目なので、納得がいく。
できれば3冊同時に出しれくれたらいいのに。
次は2月だ。


村のクリスマス物語(ミス・リード)

2009年12月18日 | 読書日記

「村の学校」シリーズなので、赤毛のアンのような子どもたちのクリスマスの話と思って読んだら大違い。
どこをどうとっても大人、それもかなりくたびれた人向けの中編が2話収録されている。


「村のクリスマス」ではオールドミスとしか言いようのない姉妹が、クリスマスの日に、向かいに住む騒々しい子沢山の一家の騒動に巻き込まれる話。
気難しいところもある姉マーガレットと同居する人好きな性格の妹メアリが主役。
(「小公女」の校長と妹みたいな関係)
マーガレットはもちろん、メアリも、相当、忍耐力と良心を試されるような騒動が起きるのだが、最後は、「いろいろあったけど、やっぱりクリスマスっていうのはステキ」と終わるので、御約束ながらも、期待通り。


「クリスマス・マウス」は夫を亡くした娘と、幼い2人の孫娘と暮らすミセス・ベリーが主役。
当然おばあちゃん。
カソリックの教えを敬虔に守り、「つましいながらも、豊かな愛情と、生活を楽しむ術を持ち合わせた女性」(子どもの教育用の本に出てきそう)。
クリスマスイブの夜、ケーキも料理もプレゼントも準備万端、さぁ、寝ようと思ったら、大嫌いがネズミが寝室にいて、どうやっても寝室で眠る気になれず、仕方なく、布団にくるまってミセス・ベリーは居間で夜を過ごすことになる。
ところが、ネズミ以外の珍客までもがやってきて、おちおち眠れなくなってしまったミセス・ベリーのクリスマスイブが描かれる。


ミセス・ベリーはものすごく良い人、良すぎる人だが、彼女自身が無理をした言動をとらないので、嫌みなく彼女の良心から来る行動を理解することができる。


表紙のかわいい絵柄とは異なり、非常に渋めの内容だが、上品かつ楽しい本だった。


 


853刑事加茂伸之介が楽しみ

2009年12月17日 | ドラマ
大好きなテレビ朝日系列の刑事ドラマ。
相棒などが放映される水曜9時枠以外に、京都枠である「木曜8時」も(その男、副署長のとき以外は)たいてい観ている。
次のクールは、亀山薫から加茂に名前を変えて、寺脇康文が刑事になって帰ってくる。
さらに、対立するクレバーな係長に大好きな田辺誠一。
絶対に観るっ。

大掃除スタート

2009年12月14日 | つれづれ日記

消化しきれていない休暇を取ったので、大掃除をスタート。
昨日、訪問した「独房みたい(本人談)」な寝室と、「量販店で展示されている商品よりモノが入っていない冷蔵庫」を有する友人の家を思い出しながら、処分する物を探索中。


とりあえず、独身寮で使っていた布団(2,3年前に客用布団として2,3回使った後は死蔵)と本。
とうとう、不可侵と決めていた彩雲国物語、十二国記も全部出そうかと思っている。
この思い入れのあるシリーズを捨てるより、ビジネス書を先に捨てるべきだな。
勝間さん、さよなら。


 


魔法泥棒(ダイアナ ウィン ジョーンズ)

2009年12月06日 | 読書日記

大人向け(それもちょっとくたびれた)のファンタジー。
イギリスにて魔法を統括する組織のリーダー格(リング)にあたるマークが、地球の魔法と情報を剽窃する別宇宙の存在に気付いた。
マークは他のリングのメンバー、グラディス、モーリーン、アマンダに相談し、その結果、別宇宙の存在に殴りこみ(娼婦ロケット)をかける計画が実行された。


丹念な魔法世界が構築されているはずなのだが、最後は、グラディスおばちゃん(自分なりの哲学に従って突き進む鉄の女、老女)や、ヒステリーを起こした若い魔女たちがすべてを蹴散らしていく。
あまり複雑なことを考えず、頭の固い男たちによる硬直した組織(僧会)が、外から来た女たちに振り回されて、壊滅してく過程を楽しめばいい。


 

魔法泥棒 (創元推理文庫)

だめんずうぉ~か~(倉田真由美)

2009年12月06日 | 読書日記

先日、バツ3の男と2度目のできちゃった入籍を果たしたくらたまの記念すべき作品。


http://www.cyzowoman.com/column/diary/


図書館にカムイ伝や火の鳥の付近に置いてあった。
マンガつながりとはいえ、そこに置くと目立つ。(この本の表紙は赤だ)


サイバラと限りなく同じカテゴリで(画力も?)、それぞれの著作でも二人の交友関係が裏づけされている。
でも二人の生い立ちは結構違ってて、サイバラはサバイバルなんだけど、くらたまはエリートからの落ちこぼれ(というか彼女の高校時代の様子、私とそっくり)。


買ってまでは読まないけど、図書館にあるので、余裕があるときに、読みます。

だめんず・うぉ~か~ (1) (SPA! comics)

アマルフィ(真保裕一)

2009年12月05日 | 読書日記

映画のノベライズ。映画とは多少違うようだが。
主人公の外交官・黒田は、型破りな外務省次官の手駒として、彼は組織の流儀に頓着することなく、世界各地を飛び回る。
外相の警護のために、黒田はローマに赴くが、まもなく、日本人観光客の少女が誘拐されるという事件が起きる。
外相の対応に忙しい大使館員たちは、出来る限り関わらないように黒田に指示するが、「邦人保護担当領事」という本来の肩書を根拠に、黒田は少女の母である矢上紗江子に積極的に助言を与える。
犯人の要求に従い、大金を持った矢上と黒田はシーズンオフの海辺の観光地アマルフィへと列車で旅立つ。


外交官の黒田が冒頭から、暴れる。
やりすぎな感じだけど、主人公のキャラクターを視聴者に紹介するエピソードであり、つかみはOKな感じなんだろうなぁ。
内面の描写が可能な小説と違って、映画では目に見える事実から、人物の背景、性格をわからせないといけないということが改めてわかった。
読み終えて気づいたことが1つある。
アマルフィに行く必然性は犯人側は何もなかった!!

アマルフィ

白昼の悪魔(アガサ・クリスティー)

2009年12月03日 | 読書日記

潮が満ちると陸と途絶えてしまうリゾートアイランドの浜辺で1人の女性の死体が見つかった。
彼女を殺したのは、夫か、義理の娘か、彼女に誘惑されていた男か、その妻か?
どうやら生きている彼女を最後に観たのは、我らがポアロのようだ。
ポアロは、丹念な行動観察と心理分析によって、犯人を導き出す。


ヘイスティングズがいないと、ポアロがいい感じの人に思える。
だから、ヘイスティングズは要らないんだけどな、私。
親友の前では、ポアロの素が出るからね。


今回は丹念に容疑者であるホテルの宿泊者(クローズドサークルなので)の行動を丹念に追うタイプで、ポアロの真骨頂を見た気がする。
実写でも観たいな。

白昼の悪魔 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)