松下啓一 自治・政策・まちづくり

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学識者の役割

2005-08-27 | 4.政策現場の舞台裏
 昨夜、火事があった。自宅から1キロほど先に、20メートルほどの火柱となって燃え上がっていた。不謹慎であるが、暗闇のなかの火柱は、大文字焼きのようできれいだった。火付けは郷愁犯というが、少し、理解できたような気がした。
 閑話休題。
 
 市民参加を実効のあるものにするのは簡単ではない。検討会に出てくるような市民は、その見識や経験において、優れたところを持っている。こうした委員会では、私は「学識者」に分類されるが、もし彼らの知見の分野で委員会が開かれれば、今度は私のほうが「市民」に分類される。かように学識者と市民の分類はかなり相対的である。

 以上のような区分を前提とすると、私は当該テーマの学識者として、「市民」の知見を引き出し、委員会検討テーマに合致するように翻訳するのが役割のひとつとなる。「学識者」だけの研究会ならば、自分の知識を出すだけでよいが、市民の人たちが、意見を言いやすいような引き出し機能にも、気を配らなければいけない。

 こうした学識者がいる委員会は実に楽しいもので、私が座長を務めるある委員会のW大学の中島先生は、こうした引出し力を持っている学識者である。副座長を当てられた委員会などでは、中島先生を思い出して、引出し役を試みているが、まだまだ修行がいる。

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