tea bowl blues

益子の陶芸家、太田幸博
のやきものとbluesのある日

バタ材

2009-03-05 08:13:11 | Weblog
20年来、登り窯で使うバタ薪を運んでもらっていた材木店が廃業する事になり
最後のバタ材を届けてもらいました。

製材が盛んだったころは杉、ヒノキのはぎれがほとんどでしたが、
最後に届けてもらったのはケヤキなどの堅木。
工場に保存していた材木なのか
厚い一枚板なのでテーブルでも作れそうな燃すには勿体無い材木です。
なかなか堅くてチェーンソーで切るのも一苦労。

トラックで毎回運んでくれていた「若い衆」の方と会うのも今回が最後。
材木店に電話するといつも「うちの若い衆に届けさせます」という答え。
若い衆はもう70歳を超えているが、その呼び方が粋で好きでした。

その若い衆のトラックから材木を下ろすテクニックは素晴らしい。
板をかさねて傾斜を作り、トラックの後ろ車輪の片方をバックで思い切って
乗り上げさせ、その傾斜と弾みでワイアーで括られたバタ材を一気に落とす。
ちゃんと予定していた場所にぴたっと落ちるからすごい。
見ている方はかなりの荒業なのでヒヤヒヤするが、若い衆に間違いは無い。
昭和30年代、子供だった頃にこんなトラックの技術を見た記憶があるが、
もうやる人はいないだろう。

毎回、感心して見ていた作業も今回で見納めとなりました。
コメント (2)
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