On The Road

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2010-02-16 21:30:00 | OnTheRoad第4章
 せっかくハルさんにお茶を立ててもらえるチャンスなのに、サトウさんが逃げたがるわけは残念だけど僕にもわかる。

 「病院のあと、ちょっと寄ってみたらどうですか? 平服でいいってハルさんも言ってたし」と僕は言ってみた。「アキエさんの代打だと思って」

 「代打には監督から指示が出るんだよ」とサトウさんはシブッた。
 サトウさんはタバコに火をつけて深く吸い込んで、「ハルさんは遠くで見ているだけでいいんだ」と言った。

 ハルさんが先生を好きになった理由がわかった気がした。先生はすこしも特別にではなく、ハルさんと話せたんだ。みんながサトウさんみたいに接していたら、ハルさんだって息苦しかったにちがいない。

第5章につづく


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