ものすご~~く長いです。
呆れ返るぐらい長いです。
しかも面白くないかも・・・
本文2907文字ですと・・・
僕には大切な友人が数人います。
鬼籍に入ったのも居りますが親友と呼べるヤツが3人程。
皆、「太郎生」出身です。
今回はその中の一人「日置」について。
彼と僕は見た目も中身も随分と違います。
初めて嫁に紹介した時など後で「本当にあんたの友達?」と聞かれたぐらい。
僕→長髪のうさんくさい外見、性格はイイカゲン、口は悪い、落ち着きがないetc...
彼→すっきり爽やかできるサラリーマン風、きっちりした性格、紳士。
とにかく接点がないんです。
じゃあ何でか??
唯一の接点は「車好き」。
とりあえず幼稚園からず~~っと一緒ではありますが・・・・・
話は少し変わります。
こないだの土曜日に日置がカットに来てくれました。
その時にバレンタインの話になって「初めて貰ったのっていくつの時やった?」って話になったんですね。
そしたら彼は「中3の時、お前から」と
そうだったか・・・そう言えば覚えてるよ・・・・・・
チロルチョコレート1箱あげたんだよな。
中3の時。
日置は間違いなく僕のヒーローだった。
中3の頃より溯る事1年。
中2の初めうちの実家は大変な事になった。
親戚がマルチか何かにひっかかって最初は僅かの借金が数年で数千万円の借金になったらしい。
まだ出資法とかが出来る前の話です。
当然僕の両親は何の義務も無かったはずなのですが泣きついてきた親戚に(祖父を通して)母親は通帳と印鑑を泣きながら渡しました。
それからです、僕の実家が極貧の時代を迎えるのは。
本当にその日の食費さえ事欠く様な日々です。
家の中では言い争いが絶えませんでした。
多感な時期僕はどんどん荒んで行きました。
校内暴力とか騒がれだした時だったと思うのですが兄弟揃ってとにかく「悪い」とされてた人達と友人になり学校にはあまり行かず校外で過ごす事が多くなりました。
この辺りはあまり詳しくは書きませんが・・・
そして中学3年生です。
僕らのグループは教師によって完全にバラバラに。
当然です。
僕はとりわけマジメな生徒ばかり集められたクラスへと。
あまりにもつまらないので休み時間(や授業もさぼったりして)は前のメンバーがいる所に行ってたんです。
でも何かの拍子にそのクラスで一緒になっためちゃくちゃマジメな日置と車の話になったんです。
そしたらやったら詳しくって。
日置は色々と詳しく知ってて僕は知らない事を憶える楽しさにいつの間にか日置と過ごす時間が長くなっていきました。
でも前のメンバーともいきなりは離れられなくって顔を出したりしてたんです。
そしたらある日。
リーダー格のヤツが「お前、今せっかくマジメなのと一緒にいるんだからもうこっちには来るな」って。
寂しかったですけど正直ほっとしました。
それからはもう日置と学校の中でも外でもずっと一緒です。
そんなある日の事日置が「今日は俺の連れのとこに行くか?」と言ってくれました。
日置は正直で信頼できる人間なので友人も多かったんですね。
で、連れられて行った先には3人いた訳です。
その中で一際気の強いヤツが「何でこんなの連れてきた?」と僕の前で日置に怒ったんです。
すると日置は静かな口調で「こいつは俺の連れやから」とだけ言ってくれました。
それでみんな僕を受け入れてくれました。
それからの僕の中学生活はまさに薔薇色でした。
今でも思い出す。
「いい年にしような、大人になった時に『良かったよな』って思える様な中学時代に」
って言ってくれた時の事。
事故で足をやって入院してた時に見舞に来てくれた時だったっけ。
あの時、僕はベッドの上でみんなとは逆の方に向いて泣いてたんだよな。
泣いてるのを悟られまいとしてたんだけど・・・
あの何分かの沈黙のあと振り向いた僕を仲間は何も言わずにただ笑ってくれてたな。
退院した時には日置のグループは凄く増えてて女の子のグループとかとも凄く仲が良くなってたりして7人か8人で一緒に遊びに行ったり。
その1年前とは信じられない様な薔薇色の本当に薔薇色の日々でした。
中学を卒業して日置は進学校に、僕はそうではない(?)高校に。
どうにかこうにか卒業して美容師になり(高校~美容師までもまた色々ありすぎたのでこれはまた後日)大人になっても
日置には世話になりっぱなし。
勤め始めた頃なんて手取りで9万円ぐらい。
年金やら保険やらガソリン代講習費にハサミ代。
足りない、足りない。
昼間美容院で働いて営業後にトレーニング。
夜10時からファミレスでバイト(ファミレスラブストーリー編で書きます、え?もう読みたくない??
ま、ま、そう仰らずに
)。
それこそ食うや食わずの生活。
この頃まだ親戚の借金は片付かず実家には相変わらず無心に来てましたから。
睡眠不足とストレスでぐったりしてる時に日置は店に現れる。
「おい、何か旨いモンでも食いに行こうや」
同い年なのにいつもおごってくれてたな。
曲りなりにも今まで頑張ってこれたのもこいつのお陰だ。
僕の両親もどれだけ日置に感謝してる事か。
今はもうお互いに結婚して普段の付き合いはなかなかだけどでも一月に一度ぐらいのペースでカットに来てくれる日置を見ながら
自分の立ち位置を見直す。
「ちゃんと出来てるのか??」
中3のバレンタインのチョコの件。
確か7月の僕の誕生日にみんなで何かやってくれてそんなのは産まれて初めてだったから凄く嬉しくて。
で、バレンタイン付近が日置の誕生日だったっけかで「何が欲しい?」って聞いたら「チョコレート」と。
で、チロル1箱お買い上げとなった訳です。
今でもチョコ好きは変わってないらしくこないだのバレンタインキャンペーンの折駒田とよしぼーの選んだチョコレートを凄く嬉しそうに受け取ってたな。
それとごく最近の話。
中2の時のリーダー格の彼。
そいつと偶然この前に会ったんです。
歩いてたら後ろから「おーい」と呼びとめられて。
「エライいかついのが声掛けたきたな・・・」と思ったらそいつでした。
「お前の店の前よく通るわ」って。
聞くと今はトラックで宅配の仕事をしてるらしく結婚もして子供もいるとの事。
「店の前通る時は中を覗くんやけどな」と言われました。
「ちゃんと(?)生きてんだな、見てくれてるヤツいんだな」と思うと嬉しくて嬉しくて。
友よ、この命果つるその時まで。