緑の季節

５月は緑の誕生石
エメラルド（ Emerald ）

エメラルドの歴史は古く、紀元前4000年頃にバビロニアで発見されたとあります。
その後古代エジプト時代にエメラルドの鉱山が発掘され、クレオパトラもその虜になった話は有名です。
現在は、コロンビア、ブラジル、オーストラリアなど各地で採取されています。

コンビアで採掘された858カラットのガチャラエメラルド（Gachala Emerald）


⇒Smithsonian


エメラルドの名前は、「緑の宝石」を意味するペルシア語に由来し、ギリシャ語smaragdusに、そして16世紀にesmeraldeとなりました。
エメラルドはベリリウム元素を含む鉱物ベリル（和名：緑柱石）に、微量のクロムを含むことで美しい緑を発色するものです。
薄くて弱い緑や青色が強い色などはエメラルドとは言えません。


⇒American Gem Society

この明るく強い緑は、エメラルドグリーンと呼ばれ、他にもパリスグリーン（ Paris green ）、インペリアルグリー（ Imperial green ）など別名があります。
エメラルドグリーンは人々を惹きつけファッションにも強く要望されました。


⇒Esquire

エメラルドグリーンは、別名シェールグリーンとも呼ばれます。
この緑色はスウェーデンの化学者カールヴィルヘルムシェールによって作られました。
ただ、これには人にとって有毒なヒ素が含まれており、皮膚や体に疾患が出ました。
ナポレオン1世の死は、壁紙の塗料のヒ素による中毒死という説もあるぐらいです。
現在は、もちろん問題ありませんが、一時は緑色に対しては恐れと嫌悪の目で見られていたようです。


5月の誕生石は他に、翡翠や石英族カルセドニーの仲間クリソプレーズがあります。

同じ緑の色でも印象が違いますね。
それでもイメージは、新鮮さや若さ、安堵感や癒しなどが共通してあるように感じます。