
姿、動きがくそかわ。
以下、ベロニカに関するネタバレ感想。
なんとなく、双子のどちらかいなくなるのだとわかっていました。
なんとなくというか、自分、レベル上げ厨なので、気づいたんですよ。
SPが二人とも、ほかのキャラに比べて少なすぎると。
パネルが少ないのは後々解放って可能性もあったわけですが、SPが少ないのはもしかして、って。
で、最後のキャンプイベントですよ…。
今見たらこれはベロニカのほうが消えるのかな、って思いますが、当時はなぜかセーニャかな、と思ってました。
急に不穏な話しだすから。
で、ふたを開けてみたらベロニカ。
でも、こんだけ予想しといて、いや、ベロニカは生きてる、って思う自分がいました。
だって、OPの時、大きくなってたじゃん!!って。
それに高評価されているゲームで、こんないいキャラが途中退場とかない!!って。
まぁ、過ぎ去りし時を求めて、なかったことになりましたが…。
……。
…もやもや、完璧晴れてませんね、これは。
でも、主人公のことを考えると、ハッピーなエンディングだな、とは思ってますよ、本当。
前の文章で勇者の力もなくして、剣も返して、あんだけ苦労したのに、的なこと書いてましたが、
それって超ハッピーじゃんね、主人公にとっては。
だって、もともと村人その1でルキより弱かったのに、急に勇者にまつりあげられてもねぇ。
まぁ、勇者の力は失っても、その功績ときずなはしっかり残ってますけどね。
…前のほうがものすごい絆できてましたが。(まだ言ってる
いやいや、でもベロニカを救えたじゃん!!
ラスボスですげぇ活躍してたベロニカを!!
イオグランデこだま連発とかすげぇ。
ただ、ラスボス関連で思うこと、これ、絶対ウルノーガのほうが弱くて安全だったんじゃ、って思ったりしました。
ウルノーガが勇者の星を破壊してくれたおかげで、そこまで苦労せず、平和な世界を取り戻せたわけですし。
ゲームだからよかったものの、現実世界だったら、かなり危ない橋を渡ってますよね、これ。
もし、これでニズゼルファに負けてたら…うわぁ、最悪…。
きっと、主人公だけ勇者パワーで生きていて、また過ぎ去りし時を求めるパターンですよね。
それはそれで面白そうですが、いや、まぁ、うん、これ以上主人公につらい思いはさせてはいけませんよね。
てか、それくらいの最悪な状況だったら、過ぎ去りし時を求めるのはありだと思うのですが…いや、もう言うまい。
あ、そういえば、過ぎ去りし時を求めたことについて、言いたいことがありました。
ベロニカとか焔の里親子とか世界とか救うついでに、ホメロスも助けてあげたもよかったんじゃ、と。
まさかのあの場面棒立ち主人公。
いや、まぁ、ね、前回は最後のほうまでホメロス生き残ってたから何も考えてなかったのかもしれませんが…ね?
プレイヤー的には、ホメロスうんぬんよりもグレイブの憂いを一つでも取り除いてあげたいと思うわけで。
…そんなわけで、妄想。
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俺は、ウルノーガにあの時殺されるはずだった。
だが、悪魔の子、今や世界中からもてはやされる勇者サマがそれを阻止した。
今、俺は以前、勇者が入れられていた牢の中にいる。
じめじめとした暗い場所。
俺とは違い、何もしていない勇者は突然入れられてしまって、さぞ困惑しただろう。
それなのに、その原因の一端を担った俺を勇者は助けた。
勇者にとって、俺は憎むべき相手だろう。
故郷を焼き払い、勇者であるのに悪魔の子だと世界に吹聴し、仲間を傷つけ、執拗に追いかけまわした、俺など。
まぁ、何の躊躇もなくグレイグを仲間に入れているあたり、勇者サマはとても器がでかいのだろう。
俺とは違って。
毎日のように、俺の様子をグレイグは見に来る。
その度に俺は、早く処刑しろと、とグレイグに詰め寄る。
何か言いたげなグレイグを無視して。
本当はわかっている。
あいつは俺を見下すようなことなどしない。
俺が勝手に思っているだけだ。
だが、どうしても俺の先をいくやつを許せなかった。
魔王に魂を売り、じめじめした牢に閉じ込められている俺と、
世界のために戦っている勇者様の仲間であるあいつ。
どうしてこうも違う。
以前も、今も。
本当に器の小さい男だ。
いやになる。
こんな俺など早く処刑してほしい。
俺は心の底からそう願っていた。
その日もグレイグはやってきた。
だが、いつもとは違い、もう一人それについてきた。
憎いはずであろう俺を助けた慈悲深い、
世界樹に選ばれた存在の勇者サマ。
グレイグもそうだが、こいつの存在も腹が立つ。
俺を助けたこともそうだが、こいつは今までろくな鍛錬もしてこなかったのに、
今やグレイグの隣、いやその先をいく存在になっている。
世界樹に選ばれた勇者サマはさすがは違う。
あまりにも違いすぎる存在に比べるのも馬鹿らしくなった俺はその声を無視し、
いつものように処刑してくれ、とグレイグに詰め寄った。
だが、すぐさまそれを勇者の声がかき消した。
「ふざけるな!!!」
その声にグレイグは目を丸くしていた。
俺も少し意外だと思った。
勇者はどんな時もあまり感情を出していなかったように思う。
その声もあまり聞いたこともなかった。
だが、その勇者が怒気を孕んだ声で、目を吊り上げ俺に詰め寄った。
「僕がどんな思いで今ここにいるか分かる?
わからないよね、そんなの、だれにも。
僕は大切なものを置いてきたんだ…いや、壊してきたんだ、この手で。
誰のせいだと思っているの?全部とは言わないけど、あなたのせいでもあるんだよ。
あなたがそんなだから、僕はこの手で大切なものを壊さないといけなくなった。
つらかった…でも、それ以上に悲しいことがないほうがいいと思ったんだ。
だから、今、ここにいる。そして、あなたを助けた…グレイグさんがこれ以上悲しまないように」
突然、よくわからない言動の中に自分の名前を出され、グレイグは戸惑いを見せた。
それはそうだろう、グレイグが勇者にいったい何をしてやったというのだ。
確かに故郷の人間は助けただろう。
だが、それはもともとこいつが何も考えず、ウルノーガに乗っ取られていた王に全く気付かなかったことが発端だ。
罪滅ぼし程度に考えていいのではないか。
だが、それ以上のものを勇者から感じた。
一体、なんだ?
そう思っているのは、俺だけではない。
グレイグもそこから何かを探ろうとしていた。
だが、その思考は勇者の言葉で掻き消された。
「そもそも、あなたがそこまでグレイグさんのことを劣等感を抱くほどすごいと思っているのか、僕にはわからない。
確かに、グレイグさんは英雄ですごい人だとは思う。でも、ムフフ本の趣味はえぐいし、虫嫌いだし、メンタル微妙に弱いし、
のりのりにバンデルフォン音頭踊るし、空気読めないところあるし、すごそうな割に女の人にあんまりモテてないし、
結構、親しみやすい存在だと思うんだけど」
なぜ俺がグレイグに劣等感を抱いていることを知っている?
いや、その前になぜそんなにグレイグのことに詳しい?
疑問だらけだった。
グレイグもかなり動揺しているようだった。
だが、間違ってはいなかった。
それは俺の知るグレイグだ。
世間では英雄ともてはやされてはいるが、本当は虫嫌いのむっつりスケベでちょっと間の抜けている、我が友だ。
それから、勇者はグレイグさんよりもシルビアさんのほうがすごいし、かっこいい、
と仲間の旅芸人がいかにすごいかを語り、軽やかに去っていった。
散々に言われ呆然としている間抜け面の友を残して。
「…まぁ、なんだ、元気出せ。男がムフフ本好きなのは変なことじゃないし、趣味は人それぞれだ。
空気読めないのは…確かに…それに何度俺は振り回されたか…。
だが、そのまっすぐさは、時に人を奮い立たせることだってある…」
気が付けば、俺はグレイグを慰めていた。
先ほども勇者が言っていたようにグレイグのメンタルは微妙に弱い。
そんな俺にグレイグは、苦笑を漏らした。
「俺の友は優しいな。こんな俺を慰めてくれる。
だから…そんな友がいなくなるのは悲しい…処刑しろだなんて、もう言うな」
その飾らないそのまっすぐな言葉は、俺の心にすんなりと入ってきた。
王は俺よりもグレイグに目をかけていた。
いや、そもそもあれはウルノーガに乗っ取られていた王だ。
我が王は、いつだって俺たち二人を温かく見守っていてくれていた。
グレイグは俺を無視して、王や民からの称賛を浴びていた。
いや、あれはただグレイグは、必死に王や民の称賛に応えようとしていただけ。
まっすぐな友は、あまり視野が広くないのだ。
本当に俺は今まで何をやっていたのだろう。
俺は友の言葉に小さくうなづいた。
それからしばらくして、俺は牢から出された。
王が、俺が牢に入らなければいけないのであれば自分も、と言い出したからだ。
周りは慌てて、俺を牢から出した。
俺もまた、慌てて牢から出た。
そうすることがわかっての、王の発言だった。
我が王は、やはりとてもやさしい方だ。
今、俺は勇者の故郷の復興の任についている。
恨み言を言われる覚悟で赴けば、その逆の歓迎の言葉をもらった。
ただ、時々やってくる勇者には、作業内容に関して小言を言われるが。
勇者といえばあの時、牢で俺に怒気を孕み、ぶつけてきた言葉。
あれはいったい何だったのだろうか、と時々考える。
抑えに抑えて、爆発したそれ。
今も、勇者は何かを我慢しているのだろうか。
嬉々とし、俺に小言を言うあたり、まだ我慢してそうだ。
何を我慢しているのだろうか。
きっと、俺が想像もつかないようなことだろう。
だが、俺には関係ないし、それをどうこうしようとは思わない。
勇者には仲間がいる。
その中の一人は我が友だ。
まっすぐで不器用だが力強く、頼りがいのある自慢の我が友。
その友がいる限り、世界のことも勇者のことも心配はない。
「あ、グレイグさんの肩に虫が…」
「???!!!!」
「とりましたよ、もう大丈夫です」
「す、すまない…」
……。
多分、心配はない…多分。
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キャラ捏造くさい。
まぁ、うん、どうせなら救いたかったな。
以上。