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泡盛「風味」わかりやすく マイスター協、チャート作成

2017-09-20 14:34:17 | ニュース

沖縄県の泡盛マイスター協会(新垣勝信会長)は19日、泡盛に感じる香りや味わいを図式化した「泡盛テイスティングチャート」を作成した。製造3年未満の一般酒を対象に、トップノート(初めに出てくる香り)から残り香まで時間経過の中で感じられる香りの表現として105用語を選抜し、円形に並べた。

沖縄国税局が鑑定官や酒造所の専門的な立場から作成した「泡盛フレーバーホイール」を参考に、同協会が14年にわたり大学などで実施している泡盛講座でのテイスティングデータを基に、泡盛になじみのない人でも理解がしやすい用語を使うなど消費者目線で作成した。


「泡盛テイスティングチャート」の完成を報告する泡盛マイスター協会の役員=19日、琉球新報社

酒販店などでの販売促進で活用することを想定しており、今後は古酒や銘柄ごとのテイスティングチャートの作成も目指す。一般酒を常温のストレートでテイスティングする条件で、米や甕(かめ)といった原料や容器の香りから、かんきつ系果実やナッツ類など多くの人が感じた香味の表現を盛り込んだ。

沖縄国税局のフレーバーホイールには「石鹸様(せっけんよう)」「エステル」といった鑑定の専門家の間ではよく用いられる用語もあるが、マイスター協会の小嶺直正専務は「飲料なので不快な表現は用いず、口に入れることを用語の前提にした。違いを表現しやすいよう、一般の人に伝わりやすい表現を考慮した」と説明した。

内閣府の「沖縄の酒類製造業の振興策に関する検討会」の座長を務める小泉武夫東京農大名誉教授は「100余りの表現を集めたのは泡盛に限らず嗜好(しこう)品をチャート化する参考になる」と評した。

 

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沖縄の地価が上昇し続ける背景は 那覇中心に需要拡大、一部下落で二極化も

2017-09-20 13:54:18 | ニュース

沖縄県内の基準地価は横ばいだった林地を除く全ての用途で上昇となっており、変動率は東京や大阪など首都圏と並んで全国の上位にある。好調な県経済と県内の人口増加を背景に住宅地・商業地ともに需要が高まり、地価を押し上げた。一方で一部の離島や北部地域では人口の減少に加えて観光需要を取り込めていないことなどから基準地価が下落。県内の二極化が顕著になっている。

日本銀行那覇支店の県内金融経済概況や沖縄総合事務局の管内経済情勢では、県内経済が「拡大している」と判断するなど、各種調査で県内景気の好況感が示されている。航空路線の拡充やクルーズ船の寄港回数の増加で、入域観光客は今年7月まで単月の過去最高を45カ月連続で更新している。住宅にとどまらず、ホテル建設の需要も高まっている。

那覇市内は住宅地、商業地ともに変動率や価格が高い数値を示している。とりわけ新都心地区は「空いている土地が少ない上に、需要があるため高値で取引されている」(不動産鑑定士の高平光一氏)という状態だ。那覇市の地価が上昇したことにより、区画整理が進む北谷町や宜野湾市、沖縄市など周辺地域にも需要が拡大している。

那覇市を中心とした都市部が上昇を続ける一方で、久米島町や伊江村、国頭村など離島や北部で下落している地域が目立つ。高平氏は「観光需要を呼び込めず、人口が減少している一部の離島や北部地域では土地の上昇要因があまりない」と指摘。県経済拡大の好影響を受けている都市部と対照的な状況となっている。

県内の基準地価は4年連続で上昇と底堅く推移し、県内景気は今後も好調を維持するとみられる。これらの好材料を離島や北部にも波及させて地域間の格差をなくすためにも、県や自治体が一体となった対策も必要になる。
(平安太一)

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