6月22日(水)
のち
先日放送された
「NHKスペシャル」で興味深い内容の放送がありました。
「あなたの寿命は延ばせる~発見!長寿遺伝子~」(2011年6月12日放送)
平均寿命100歳の時代が来る?
これはこれで食糧問題や年金問題など、寿命が延びることによって様々な問題が起きてくるのですが、
今回は一旦こういう問題は置いておいて、このすばらしい発見に注目してみました。
人間の遺伝子の中には寿命を伸ばす遺伝子があるそうです。
それは膨大な遺伝子の中の10番目の染色体にある遺伝子で「サーチュイン遺伝子」と呼ばれているもののです。
人間の老化の原因は今分かっているだけでも100以上の原因だあるといわれています。その中で2大原因といわれているのが「ミトコンドリアの老化」と「免疫細胞のの暴走」です。
「ミトコンドリア」が老化すると、細胞の活力が衰え、活性酸素が放出されるようになり、他の組織を傷つけていきます。
また「免疫細胞」が暴走することによって、本来ならば外敵から身体を守るはずが、自分の身体を痛めつけることになってしまうのです。
しかし、この「サーチュイン遺伝子」のスイッチが入りある「酵素」を放出するようになると、ミトコンドリアを元気にし、免疫細胞の暴走を止め、さらにはそれまで傷ついていた組織等の修復までしてくれるそうです。
その他、老化の100種類以上の老化の原因を押さえると考えられています。
では、どうしたらこのサーチュイン遺伝子のスイッチをONにすることが出来るのでしょうか?
どんな人間(TVではサルの実験で実証されていました)にも備わっているはずのこの遺伝子、ある方法でスイッチを入れることが出来るのです。
そうすることによって、老化によって起きる様々な症状(肌の衰え、抜け毛、白髪、病気など)を緩和することが出来るのです。
では、一体どんな方法があるのでしょうか?
それは
摂取カロリーを30%減らすこと! だそうです。
そう、つまり食事制限をするのです。
(ただし、必要な栄養素は取りつつ摂取カロリーのみ減らすという方法です。)
実験では25%のカロリーOFFの食事を実施し、4週間くらいから7週間くらいでサーチュイン遺伝子が働き出すことが分かってきました。
この遺伝子は生命体が進化の途中で、飢餓を乗り越えてより強い個体として生き延びてきた過程で獲得した遺伝子と考えられ、
飢餓体験をすることによって身体を強くするのではないかと言われています。
「腹8分目」とはよく言ったものです。
(一説には40歳を超えたら腹7分目でも良いそうな・・・)
なーーんだ簡単なことじゃん!
そうそう、簡単なことなのですが、サーチュイン遺伝子を働かせ続けようとしたら、一生食事制限を続ける必要があることを付け加えておきます。
止めたら、働かなくなってしまうんです。
一生か・・・・・ちょっと、辛そう。(夫は、これを聞いてやりもしない内からGive up!)
で、そんな苦業みたいな事は、出来ないという人のために、今このサーチュイン遺伝子を働かせ、「酵素」を出させる「お薬」が大手製薬メーカーによって開発されているそうです。
まだ、実用化には至っていないようですが、これも時間の問題かと。
この薬が開発・認可を受けた暁には、認知症、糖尿病、動脈硬化など老化が原因の病気の予防薬・治療薬に大いに役立つことでしょう。
それまで待てないわ、というせっかちかつ食いしん坊の人のには、「薬」じゃないけれど「サプリメント」がすでに販売されているそうです。
これは赤ぶどうの皮からごく少量しか採れない「レスベラトロース」です。
赤ワインにはポリフェノールが含まれ抗酸化作用が高く身体に良いといわれてきましたが、そこにつながってくるわけですね。
ただし、アルコールは食道がんや大腸がんの原因のひとつと考えらているので、ポリフェノールが良いといっても、飲みすぎは返って毒になります。
(要はほどほどにということです)
番組の中では、そのサプリメントがアメリカの薬局で普通に売られている様子が映し出されていました。
ある女性は、「以前は食事制限をしていたけど、今はサプリメントを飲んでるから好きなだけ食事を食べているの、ふふふ」とおっしゃっていました。
それって、どうなのかなぁ?
ちなみに、その方は愛犬にも飲ませていました。
ただこのサプリメントはあくまでもサプリメントなので、本当に効くのか、安全なのかは証明されているわけではないそうです。
100歳まで一人で生き残りたいわけじゃないけれど、寿命が尽きるまで少しでも元気に若々しく生きられるなら、このサーチュイン遺伝子をONにしたいですよね。
たしか、アルツハイマーの予防策の3原則に「適度な食事」というのが含まれていました。
(あとの二つは「適度な運動」「人と会話すること」)
アルツハイマーも老化の過程で脳の中に出来るある物質が、症状を引き起こしているということだったので、この「適度な食事」がサーチュイン遺伝子を働かせ、結果アルツハイマーの予防になる、ということでしょうか?
そうは言っても、ずーっと食事制限を続けることは確かにつらいですが・・・。
さて、皆さんならどの方法を選択しますか?
それとも、何もしませんか?