自分の死を考える集い開催スケジュール掲示板

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著書である父中村仁一が皆様へ遺言としてお伝えしたかった内容を載せております

中村仁一の遺言 6 「一休道歌」

2021-01-29 11:57:17 | 日記

これは私の気に入っている「一休道歌 三十一文字の法の歌」

(禅文化研究所)に収載されている一休禅師の歌です。味わってみて下さい。

 

・門松は冥途の旅の一里塚

   馬かごもなく泊まり屋もなし

 

・心こそ心まどわす心なれ

   心に心 こころ許すな

 

・雨あられ 雪や氷と へだつれど 

   とくれば同じ 谷川の水

 

・世の中は食うて はこして寝て起きて

   さてそののちは死ぬるばかりよ

 

・生まれ来た その前世を知らざれば

   死にゆく先は なお知らぬなり

 

・釈迦という いたずら者が 世に出でて

   多くの人を 迷わするかな

 

・捨て果てて 身はなきものと 思えども

   雪の降る日は寒くぞありける。

 

・一休も破れ衣で 出る時は

   乞食坊主と 人はいうらん

 

・女房は 弁天様と うつくしい

   美人といえど 皮のことなり

 

・振り袖と留袖とこそ 変われども

   裸にすれば 同じ姿よ

 

・骨かくす 皮には誰も 迷いけん

   美人といえど 皮のわざなり

 

・悪しきとも ただ一筋に捨っるなよ

   渋柿を見よ 甘柿となる

 

・起きぬれば また生まるると 思うべし

   寝たる間は 死人なるべし

 

・極楽が ありとは聞けど 往きて見ず

   いずくを指して 浄土とはいう

 

・わが体 焼くな埋ずむな 野に捨てて

   やせたる犬の 腹を肥せよ

 

・死にはせぬ どこへも行かぬ ここにいる

   尋ねはするな 物はいわぬぞ(臨終の歌といわれる)

以上

 


父(中村仁一)の近況について 21/1/28

2021-01-28 07:58:02 | 日記

毎日たくさんのアクセスありがとうございます。

 続きのご希望依頼もいただいており 原稿も手元にございますので 打ち込みミスなどの

最終チェックをしてもらいあげさせていただきますので 少しお待ちください。

さて 現在の近況についてでございます。依然と比べ 会話の途中で咳をする回数が増えているように

思えます。遺言5に本人が書いておりましたように いろいろしんどい部分もあると

思います。ただ そういう しんどい姿を見せませんので 見た目は 普段通りの生活をしている

ように見えます。(そういった姿は見せないので 逆に実感があまりわかないというのもあります。)

 

 


中村仁一の遺言5 Q.O.Lを落としてまで生きたくなければ“断食往生”?

2021-01-11 02:18:31 | 日記

みなさんはどういう状態になれば、もう生きていたくないと

考えるでしょうか?

自力で食べられなくなった時でしょうか 自力で排泄できなく

なった時でしょうか、自力で入浴できなくなった時でしょうか。

私は、自力で食べれなくなれば「寿命」と考えていますので

これが揺らぐことはありません。

ただ、その前の段階ではどうかと最近、しきりに考えます。

今、入浴はなんとか自立しています。といっても普通の入浴の

仕方ではありません。

わが家の湯舟は少し大きく長いので、腹部を浮かせることができるのです。

沈めると腹部に水圧がかかって苦しくなりますから、

狭い風呂なら入れません。

この状態でも苦しくなって入れなくなったらどうするかです。

次に排便ですが、今のところ3日か4日に一度です。勤めていた

頃は毎日でした。

ただトイレは原則生まれてこの方 和式でした。腰部脊柱管狭窄の

せいでしょうか だんだん15分も20分もかけなければ

出なくなっていました。

そのせいか、左膝に水が貯まり始めた感じがありましたので

老人ホームを退職した頃より、洋式トイレに替えました。

ところが不慣れのため、なかなかコツが掴めません。

なにしろ、洋式トイレとの出会いは、昭和50年前後

「アップ.ダウン.クイズ」や「クイズ.オン.クイズ」や

「クイズ.グランプリ」のテレビのクイズ番組で優勝して、

グアムやハワイやヨーロッパへ行った時以来ですからムリも

ありません。

「同和園」へ勤めた2000年以降は1泊旅行は1度もありませんが

それ以前は家族旅行をしていました。けれども、旅館やホテルの

トイレは洋式でしたが、旅館中、ホテル中探すとどこかに

和式トイレがあったので、そこで用を足してました。

誰かに助けてもらって洋式トイレに座れる間はいいのですが

それができなくなったらどうするかです。

老人ホームで1年以上も ねたきりでウンコをしている年寄りを

何人も見ましたが、あの技術と根性は凄いな、私には到底真似が

できないなと思ったものです。

今、日本でも 自分で のみ食いを止めて死期を早める

自発的飲食拒否(V.S.E.D,voluntary stopping of eating and drinking )が

存在し緩和ケア医の1/3が経験があると答えているそうです。

アメリカの看護師協会は「患者の権利」として、その意思は尊重

されるべきとの声明を出しているそうです。

しかし、わが国では表立って議論する雰囲気ではないようです。

がんの末期は、だんだん食が細くなるでしょうから、少し死期を

早めるこの行為はあまり辛くないのかもしれません。

授かった いのちなので、最後まで生ききらなくては

いけないという思いはもちろんありますが、私もこのV.S.E.Dの

ことも考えておかなくてはと最近思っています。

以上。 

2021年1月10日