みどりのスケッチブック

いなかのくらしと身近な自然のスケッチブック。

青森の思い出話 高原野菜の世界

2013年11月14日 | 青森の話
栃木ネタもたまっていますが、とりあえず青森の話を…。

以前からブログにコメントをくださっていたモアイさんの縁で、9月には人生初経験となる高原野菜の収穫を体験しました。
モアイさんは青森の猟師さんですが、高原野菜を育てる農家さんでもあります。
春から夏にかけては高原野菜のシーズンでとても忙しくしている様子、ここはお手伝いでもさせてもらおう!
そう思って気軽に申し出たのですが、なんと集合時間は午前3時半!?
いくら夜明けの早い青森でもまだ真っ暗な時間です。
集合場所へ行く時間も考えると2時すぎには起きなくてはいけません。
ひょえー!

なんとか起きて待ち合わせ場所へ向かうも、思っていたより遠くて遅刻しそう…。
目を三角にしてかっ飛ばして、なんとかあまり待たせずにすみました。(←結局遅刻かい!)
良い子は時間に余裕を持って出かけましょう。

待ち合わせは3時半ですが、畑まではさらに30分かかります。
真っ暗な山道を八甲田方面へ向けてひたすら進みます。
途中で仕事道具をそろえ、いざ畑に向かうと視界が開けた先には青森市や弘前市のキラキラとした夜景が見えました。
暗くてよくわかりませんが、あたり一面畑が広がっているようです。

モアイさんの運転するトラックについて行くと、ようやく現場らしき畑に到着。
雨でぬかるんだ坂道をすいすいと登っていく先行車について行くつもりが、途中でスタックしてしまい半泣き。
モアイさんに運転してもらって青森県民の対悪路、ぬかるみの運転技術を目に焼き付けることになりました。

そんなこんなで畑につくと、収穫作業班の方々が集まっています。
男性はモアイさんを入れて4名、女性は5名でした。
女性のうち一人はモアイさんの美人パートナーです。
男性は収穫物を運んだり、力仕事が主で、女性は収穫するのがメインの仕事のようでした。
まだ暗く、雨も少し降っていたので全員カッパにヘッドライトのいで立ちです。

私はとりあえず、収穫されたレタスの株元を洗浄するという任務に就きました。
大きなトラックには収穫用の段ボールが山と積まれ、それを組み立ててはとりたてのレタスを満たし、またトラックに積み込むという作業の繰り返しです。
最初のうちは暗闇での作業なのでヘッドライトとトラックの投光機のあかりで作業をします。

摘みたてのレタスは切り口から白い乳がでて、それが乾くと茶色く変色します。
それを防ぐためにすぐに水で洗浄し、乳を洗い流します。
消費者としては全く想像もできないような気遣いが施されています。

そうこうするうちに辺りは明るくなってきました。


広大なレタス畑。黙々とレタスが収穫されていきます。


背中に水タンクをしょって、金属のホースの先から水を噴射!
洗い流しマン活躍中。

いつもはもっとたくさんのレタスを収穫するのだそうですが、この日は少なめで終了。
次にキャベツ畑へ移り、今度はキャベツの収穫です。

キャベツは重いので収穫が大変。
レタスもキャベツも、厳しい職人の目で選別されて、綺麗なものだけが流通に乗せられます。
大規模な高原野菜の畑作業は見るのも携わるのも初めてでしたが、いろいろと考えさせられました。


作業終了後、高原から青森市方面を望む。

いつもはもっと時間がかかるのだけど、この日は早く終了したようです。

仕事は朝の4時スタートですが、大体の人は収穫後自分の本来の勤め先に出勤するそうです。
その体力に驚きです。
が、厳しい仕事なので毎年アルバイトさんやパートさんは入れ替わるそう。
それをずっと続けているモアイさんはすごいです。

収穫後、青森の猟や農作業についてしばしお話を伺いました。
春から夏にかけては一日6000か8000個(うろおぼえ…スイマセン)のレタスなどの種をまき、収穫するのだそうです。
目がテン。
収穫された高原野菜は誰もが知っている有名な会社へおろされるそうです。
この時期は一日2~3時間しか眠れないのでファーマーズハイになるとか。
冬は雪に埋もれるので、この時期に一年分を稼ぐとなるとやはり相当大変な仕事になりますね。

冬場の猟はたいがいカモやウサギだそうで、ウサギも巻き狩りをするとか。
ウサギ狩りは見たことがないので非常に興味深々です。
クマも箱罠にかかるそうで、猟期までいたら見れたかもしれませんね。
東北の狩猟もいろいろと興味深いです。

話は尽きませんでしたが、お仕事の邪魔をしてもいけないのでここでお別れです。
帰りにはなんとお土産をたくさんいただいてしまいました。


減農薬で栽培されている美しいレタスたくさん!
おいしかった~♪


どっしりとしてすばらしいキャベツ大玉!&マイクロトマト。

おまけに鴨肉、エゾシカ肉、ウサギ肉まで頂いてしまいました。
こちらはまだ眠らせてあるので、栃木から帰ったらおいしくいただきます♪

親切なモアイさんとお別れして、向かった先は温湯温泉(ぬるゆおんせん)。
べつにぬるいわけじゃないと思いますが、なぜかぬるゆおんせん。
黒石市にある温泉郷です。


温湯温泉にある共同浴場、鶴の湯へ行ってきました。
なんと、入浴料は200円!激安です。


近くにはこけし館なる建物もあり、黒石はこけしでも有名なよう。
温泉の入り口にもこけしの灯篭がありました。
かわいい♪


温湯温泉には古い木造の建物がたくさんあり、古民家愛好心をくすぐります。


このこけしの顔めちゃかわいい…。
こけしに夢中の女子をこけしガールというそうですが、ちょっと片足踏み入れた気分です。


古い軒先にずらりとならぶこけし灯籠。…たまらん。


こんな木造旅館もありました。ええですなぁ…。

こけし灯籠は古い歴史があるのかと思っていたら、2,3年前からはじまったみたいで、近くの工芸館のこけし作りのおじさんがつくっているとか。
思わずおじさんのファンになりそうでした。

早朝からの畑仕事で疲れた体を温湯温泉で癒した後は…


デザートレストランなる場所で超豪華そうな貴腐ワインのジュレとなんちゃらかんちゃらというデザートを食べて、胃袋も乙女心も満たして帰ったのでありました。

むふ、充実…!
コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 寒風 | トップ | Tokyo界隈 »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
女子力 (じゃん)
2013-11-14 20:20:51
>なんちゃらかんちゃらというデザート
というアバウトさがいいですね(笑)。

2時起きですか…。
その時間はまだ釣りしたり、ブログ書いたりしているしている私…。
返信する
じゃんさんへ (オイノコ)
2013-11-15 21:19:55
2か月前のことすらもう遠い記憶…。
こうやって年をとっていくのですなぁ。

夜中の2時に釣りやブログをしているじゃんさんは若い!
私は早ぅ寝ないと体がもちません~!
返信する
Unknown (モアイ)
2013-11-16 17:10:45
慣れない作業お疲れ様でした。
重いタンクを背負って大変だったと思います。
あの畑ももう雪が40センチほど積もり厳しい冬がやってきました。
寒いので10日後にハワイへ脱出します。

オイノコさんは温泉も入り黒石を堪能できたようで良かったです。
また機会がありましたらお越しくださいませ。
返信する
モアイさんへ (オイノコ)
2013-11-16 21:39:53
その節はお世話になりました!
なかなかできない貴重な体験でとても楽しかったです。
それにしても、もう40センチの積雪ですか!
おどろきです…^_^;

ハワイは別世界ですね~。
ぜひ楽しんで、夏の疲れを癒して来てください!
返信する
お久しぶりです。 (夏菜)
2013-11-27 08:12:50
農作業お疲れさまでした(^^)
やっぱり農家のかたって大変ですね!
その農作物を襲う猪はやっぱり許せませんね!
豆狸さんのブログのコメント拝見しました。
早くオイノコさんの猟の記事をみたいです!
僕も今年はスロースタートです。
今季も頑張りましょう\(^^)/
返信する
夏菜さんへ (オイノコ)
2013-11-27 21:04:37
お久しぶりです!
基本的には猪好きなので、許せないという気持ちはありませんが困っている方の手助けになるならと思います。
夏菜さんも今期は遅いスタートなんですね。
お互い良い猟果があげられるようがんばりましょう!
返信する

コメントを投稿

青森の話」カテゴリの最新記事