青森の思い出話第2弾です。
こちらは9月はじめのお話。
仕事がお休みの日に観光に行ってきました。
青森と言えば奥入瀬ですよね。
十和田方面には面白い美術館もあるということで、今回は青森の右よりの方へ行ってみました。
最初に目指したのは十和田市現代美術館です。
すごく評判の良い美術館だと聞いていたので楽しみにしていました。
十和田市に入ると、どうやら馬の名産地らしく町の中は馬のオブジェがたくさんありました。
歩道の柱の上にも馬、馬、馬。
美術館はポップな感じで、思ったよりも小さい建物でした。
作品も個性的で面白く、なかなか良かったです。
が、ちょっと過剰に期待していたので少々物足りなく感じてしまいました。
屋外にも展示物があります。
町中の商店街にも作品があるらしく、アートツアーが開催されていました。
かなり魅かれましたがここはがまん。
オイノコツアーは弾丸ツアー、ここでのんびりしているわけにはいきません。
お昼ごはんを食べた後は奥入瀬に逆戻り。
と、その途中で入った道の駅に何やらそそられる建物が…。
引き寄せられるように近づいて行くと、家の前には看板がありました。
そして、建物の中には馬も。
(笑)
ふむふむ とまべちけ とな。
入るの無料?こりゃ行かんと!
古民家LOVEのオイノコはただちに戸口から吸い込まれて行きました。
立派な屋内に入ると、美しいかまどや板間が広がっています。
はうぁ~、ステキ♪
囲炉裏とかまどがこんな風に並んでるのやね~。
畳もええね~。
うわ~、釣りキチ三平の帽子みたい。
これも手作りかな~。繊細やな~♥
小さい頃時代劇で見た障子の締め方。
襖でまねしようとしたが全然締まらず、どうしても謎だった。
こういうカラクリになっていたのかー!
この年になってようやく謎が解けてスッキリ。
昔の人は頭いいよね。
悲しすぎる寝床。
こういうの見ると現代人でよかったと思う軟弱者。
ふかふかの布団で眠れるのってありがたい。
昔の人は心も体も強い。
馬屋の柵の止め方。
なるほど~。
こうすれば簡単に取り外しできますな!
生活の知恵、最高!
(ひょっとして私が頭回らないだけか…?)
古民家見学はめちゃめちゃ楽しい。
美術館に期待しすぎて少々肩透かしを食らったせいか、余計に満喫。
ルンルン気分(←古)で次の目的地へ。
といいつつ、実は次の目的地も古民家。(笑)
奥入瀬の近くにある十和田湖民俗資料館なのでした。
インターネットでたまたま見つけて、地元民もあまり知らないような山の中の集落へ。
小さな資料館と大きな古民家がありました。
まずは小さな資料館へ。
声をかけると若々しいおばさんが出てきてくれました。
「美術館の人?」
「?…いいえ。」
「美術館の人ならタダなんだけど…。」
「十和田市の人?」
「いいえ。」
「十和田市の人ならタダなんだけど…。」
ええ?!
おばさん、入館料とりたくないの?
いや、100円やし、払うし!
維持費に役立ててくださいっ!!
と、心の声。
おばさんは
あなたみたいな若い人には見てもなにかわからないでしょう…
と少しさみしそうにつぶやいて、自由に見てください。と言って戻って行きました。
では早速、と室内を物色。いや、見学。
ホウホウ。
あるわあるわ、お宝の山が☆。
昔の赤ちゃんはこの中に入っていたのね~。
藁の厚さから、大事にされていた様子が目に浮かびます。
子供ができたら家族の誰かが愛情込めて作ったんだろうな~。
私もちょっとこの中入ってみたい。(笑)
しばらくするとふたたびおばさんが出てきて、もう一つある古民家の管理に行くので、あちらも見てみたらと誘ってくれました。
いつもは午前中だけかまどに火を入れて煙で屋根をいぶすのだけど、この日は雨でしっけてなかなか燃え尽きないのでまだ火を入れているとのこと。
わお~ラッキー!
喜んでついて行きました。
こちらが国指定重要文化財 旧笠石家住宅。
どっしりとした貫録の古民家です。
屋内には広い板間があります。
この美しい板の間は作業スペースで、とても分厚い板が使われているそうです。
上で走り回ったくらいではびくともしません。
チョウナで彫られた板の波目が、まるで静かな水面をふるわせるさざ波のように美しく輝いています。
おばさんの孫が遊びに来ると、ここで思いっきり鬼ごっこなどをして楽しむそうです。
誰もいないときは、おばさんもここでお弁当を広げて食べているとか。
失われていくものを守っているおばさんの話を聞いていると、その心の底に熱いものを感じずにはいられませんでした。
ほんのひと昔前の暮らしのことですが、大きな家族が当たり前で、若い夫婦が共に働き、お年寄りはいつも家にいて孫たちの面倒を見て、暮らしの知恵や文化が脈々と受け継がれていた時代、それを大切に思う気持ちが伝わってきたように思います。
おばさんにはこれからもぜひここで古民家を守り続けてほしいなと思ったのでした。
火の入ったかまどは美しいです。
特別に大きなかまどでした。
この家は林業を営んでいたそうです。
馬もたくさんいたらしく、とても広い馬屋がありました。
かまどから居間を見る。
囲炉裏からかまど方面を見る。
おばさんは座布団を出してくつろいでいってねと言って、事務所へ戻って行きました。
私はお言葉に甘えて、板の間に寝っ転がって雨のしとしとと降る中庭を眺めるのでした。
うーん至福の時。
この空間、文化が消えて行くのは悲しいことです。
ずっとそんなノスタルジーに浸っていたいのは山々でしたが、オイノコ弾丸ツアーはまだ終わっていません。
お次は奥入瀬渓流見学です。
ただし、この前日もこの日も雨。
見かけた川はすべて濁流でした。
もちろん奥入瀬も…。
ですが、ダメもとでもチャレンジするのがオイノコ魂です。
いざ奥入瀬へ!
奥入瀬は来て見るまではもっと辺境にあるのかと思っていたのですが、しっかりした舗装路の走るすぐ横を渓流が流れています。
ちょっと想像と違ったのですが、手軽に散策できる渓流としてはなかなかに美しい場所です。
流れは激しく、結構濁流。
それでも観光客はたくさんいました。
こんな濁った流れの奥入瀬渓流もなかなか見れまい。
川幅の広いところではちょっと穏やかでした。
結構長いルートですが遊歩道もあります。
お弁当持って1日かけて歩くのも楽しそうですね。
晴れてれば。(笑)
とりあえず下流から十和田湖まで奥入瀬渓流を制覇してきました。
帰りに展望台から見た十和田湖。
おっきいね。
雨の旅路でしたが、素晴らしい古民家との出会いが晴れ晴れとした気分にさせてくれました。
古いものってやっぱりすばらしいのぅ!
こちらは9月はじめのお話。
仕事がお休みの日に観光に行ってきました。
青森と言えば奥入瀬ですよね。
十和田方面には面白い美術館もあるということで、今回は青森の右よりの方へ行ってみました。
最初に目指したのは十和田市現代美術館です。
すごく評判の良い美術館だと聞いていたので楽しみにしていました。
十和田市に入ると、どうやら馬の名産地らしく町の中は馬のオブジェがたくさんありました。
歩道の柱の上にも馬、馬、馬。
美術館はポップな感じで、思ったよりも小さい建物でした。
作品も個性的で面白く、なかなか良かったです。
が、ちょっと過剰に期待していたので少々物足りなく感じてしまいました。
屋外にも展示物があります。
町中の商店街にも作品があるらしく、アートツアーが開催されていました。
かなり魅かれましたがここはがまん。
オイノコツアーは弾丸ツアー、ここでのんびりしているわけにはいきません。
お昼ごはんを食べた後は奥入瀬に逆戻り。
と、その途中で入った道の駅に何やらそそられる建物が…。
引き寄せられるように近づいて行くと、家の前には看板がありました。
そして、建物の中には馬も。
(笑)
ふむふむ とまべちけ とな。
入るの無料?こりゃ行かんと!
古民家LOVEのオイノコはただちに戸口から吸い込まれて行きました。
立派な屋内に入ると、美しいかまどや板間が広がっています。
はうぁ~、ステキ♪
囲炉裏とかまどがこんな風に並んでるのやね~。
畳もええね~。
うわ~、釣りキチ三平の帽子みたい。
これも手作りかな~。繊細やな~♥
小さい頃時代劇で見た障子の締め方。
襖でまねしようとしたが全然締まらず、どうしても謎だった。
こういうカラクリになっていたのかー!
この年になってようやく謎が解けてスッキリ。
昔の人は頭いいよね。
悲しすぎる寝床。
こういうの見ると現代人でよかったと思う軟弱者。
ふかふかの布団で眠れるのってありがたい。
昔の人は心も体も強い。
馬屋の柵の止め方。
なるほど~。
こうすれば簡単に取り外しできますな!
生活の知恵、最高!
(ひょっとして私が頭回らないだけか…?)
古民家見学はめちゃめちゃ楽しい。
美術館に期待しすぎて少々肩透かしを食らったせいか、余計に満喫。
ルンルン気分(←古)で次の目的地へ。
といいつつ、実は次の目的地も古民家。(笑)
奥入瀬の近くにある十和田湖民俗資料館なのでした。
インターネットでたまたま見つけて、地元民もあまり知らないような山の中の集落へ。
小さな資料館と大きな古民家がありました。
まずは小さな資料館へ。
声をかけると若々しいおばさんが出てきてくれました。
「美術館の人?」
「?…いいえ。」
「美術館の人ならタダなんだけど…。」
「十和田市の人?」
「いいえ。」
「十和田市の人ならタダなんだけど…。」
ええ?!
おばさん、入館料とりたくないの?
いや、100円やし、払うし!
維持費に役立ててくださいっ!!
と、心の声。
おばさんは
あなたみたいな若い人には見てもなにかわからないでしょう…
と少しさみしそうにつぶやいて、自由に見てください。と言って戻って行きました。
では早速、と室内を物色。いや、見学。
ホウホウ。
あるわあるわ、お宝の山が☆。
昔の赤ちゃんはこの中に入っていたのね~。
藁の厚さから、大事にされていた様子が目に浮かびます。
子供ができたら家族の誰かが愛情込めて作ったんだろうな~。
私もちょっとこの中入ってみたい。(笑)
しばらくするとふたたびおばさんが出てきて、もう一つある古民家の管理に行くので、あちらも見てみたらと誘ってくれました。
いつもは午前中だけかまどに火を入れて煙で屋根をいぶすのだけど、この日は雨でしっけてなかなか燃え尽きないのでまだ火を入れているとのこと。
わお~ラッキー!
喜んでついて行きました。
こちらが国指定重要文化財 旧笠石家住宅。
どっしりとした貫録の古民家です。
屋内には広い板間があります。
この美しい板の間は作業スペースで、とても分厚い板が使われているそうです。
上で走り回ったくらいではびくともしません。
チョウナで彫られた板の波目が、まるで静かな水面をふるわせるさざ波のように美しく輝いています。
おばさんの孫が遊びに来ると、ここで思いっきり鬼ごっこなどをして楽しむそうです。
誰もいないときは、おばさんもここでお弁当を広げて食べているとか。
失われていくものを守っているおばさんの話を聞いていると、その心の底に熱いものを感じずにはいられませんでした。
ほんのひと昔前の暮らしのことですが、大きな家族が当たり前で、若い夫婦が共に働き、お年寄りはいつも家にいて孫たちの面倒を見て、暮らしの知恵や文化が脈々と受け継がれていた時代、それを大切に思う気持ちが伝わってきたように思います。
おばさんにはこれからもぜひここで古民家を守り続けてほしいなと思ったのでした。
火の入ったかまどは美しいです。
特別に大きなかまどでした。
この家は林業を営んでいたそうです。
馬もたくさんいたらしく、とても広い馬屋がありました。
かまどから居間を見る。
囲炉裏からかまど方面を見る。
おばさんは座布団を出してくつろいでいってねと言って、事務所へ戻って行きました。
私はお言葉に甘えて、板の間に寝っ転がって雨のしとしとと降る中庭を眺めるのでした。
うーん至福の時。
この空間、文化が消えて行くのは悲しいことです。
ずっとそんなノスタルジーに浸っていたいのは山々でしたが、オイノコ弾丸ツアーはまだ終わっていません。
お次は奥入瀬渓流見学です。
ただし、この前日もこの日も雨。
見かけた川はすべて濁流でした。
もちろん奥入瀬も…。
ですが、ダメもとでもチャレンジするのがオイノコ魂です。
いざ奥入瀬へ!
奥入瀬は来て見るまではもっと辺境にあるのかと思っていたのですが、しっかりした舗装路の走るすぐ横を渓流が流れています。
ちょっと想像と違ったのですが、手軽に散策できる渓流としてはなかなかに美しい場所です。
流れは激しく、結構濁流。
それでも観光客はたくさんいました。
こんな濁った流れの奥入瀬渓流もなかなか見れまい。
川幅の広いところではちょっと穏やかでした。
結構長いルートですが遊歩道もあります。
お弁当持って1日かけて歩くのも楽しそうですね。
晴れてれば。(笑)
とりあえず下流から十和田湖まで奥入瀬渓流を制覇してきました。
帰りに展望台から見た十和田湖。
おっきいね。
雨の旅路でしたが、素晴らしい古民家との出会いが晴れ晴れとした気分にさせてくれました。
古いものってやっぱりすばらしいのぅ!
それ以前は、藁葺きにトタンを被せた家でした。
土間や、釜戸(おくどさん)、家の中に、
牛小屋の跡も残り、すす竹もありました。
叔母達が小さな頃に、戸板や欅の大黒柱は磨き上げられ、漆でも塗ったかのように、
ツヤツヤしていました。
解体のさい、大黒柱で長火鉢を作って残してあります。
しかし、藁葺きの家の思い出で一番強いのは、
夜に、ボトッ!カサカサ…ムカデが多かったのが、
一番の思い出です。(^_^;)
次は古民家に住みたいと思っているので、良い出物があったらツバをつけといてください(笑)
今は木枠の窓だし。
あと100年くらいしたら古民家に指定されるかも(笑)。
遊びに来てね♪
考えちゃうな~。
暮らしも人も家も、うつりゆく・・・。
わたし、どんな家に住みたいんだろう・・・。
土間、欲しいんだよね~。
ムカデはちょっと困りますが、漆を塗ったような美しい柱など、想像するだけでよだれが出そうです。(笑)
うちも姉が生まれるまでは茅葺屋根だったそうです。
その当時の煤竹は玄関の飾りに使われています。
なんだかんだ言っても、やっぱり昔の家の良いところもあったのでそんな風に残しているのでしょうね。
現代的な快適さと古民家の美しさが合わされば、最高の住みかになりますね!
岡山にはわんさか良い物件がありそうですね。
香川県民は閉鎖的なのか、空き家はあっても貸し手がなかなかおりません。(泣)
おお~、すてきな物件が見つかったんですね。
木枠の窓ってすごくよさそう!
ぜひ遊びに行かせてください。(^^)
わたしも土間欲しいです!
あると便利そうですよね。
私はまったく期待してなかったんで楽しめました(笑)
でもオイノコさんには古民家とか現代じゃないもののほうが似合ってますね。
褒め言葉です。
その節はお世話になりました。
もうそちらはかなり寒いのでしょうね。
栃木もかなり寒くなってきました。
青森の思い出話シリーズ、次回はモアイさんのお話です。こうご期待。(笑)