ついに、ついにこの時が来ました~!
年末に罠を仕掛けてから約一ヵ月、空振りをくらっては一喜一憂してきたこの狩猟期間がついに報われることになりました・・・!!!
いつものように、週末は罠の見回りです。
今日は午前中忙しかったので昼の1時過ぎから見回りに出かけました。
いつもの順番で仕掛けた罠を見回ります。
まずはあまりはじいた実績のない近場の罠から見回りです。
獲物がかかると場の雰囲気が変わるといいます。
今日は、最初の罠の場所はなんだかいつもと違うような気がしました。
しかし、午後の時間帯なので日が差していつもと違うように見えるだけなのだと勝手に納得してしまいました。
いつもと同じように何の警戒心もなく罠の場所へ行きます。
すると、罠を踏み込んだ痕跡が・・・。
しかし、あるはずのワイヤーが見当たりません。
ワイヤーどころか罠自体・・・が無い!
瞬間わけがわからなくて、これは噂に聞いていたように盗まれたのに違いないと思いました。
それか、もしかしたら踏み込んだ人がいて、腹立ちまぎれにその辺に罠を投げ捨ててあるのかもしれない。
とりあえずあたりを見回そうと右に振り向いた瞬間、黒くて大きな生き物が寝そべっているのが目に飛び込んできました!
獲物がかかっていた!!!
夢にも思わなかった獲物がすぐ隣で寝そべっていました。
あまりの唐突さに驚きで頭の中が白くなりました。
毛むくじゃらの体は頭を向こうにして腹が大きく上下しているのが見えました。
暴れ疲れて寝ているのか、相当弱っているのか・・。
とにかくいったんその場を離れて先輩猟師に連絡を取ることにしました。
車まで戻る間はじわじわと興奮してきました。
興奮というよりは感動でしょうか?
今までの苦労が報われたのと、獲物がかかってくれたという喜びで涙が出そうでした。
車に戻り、携帯電話(仕事でしかたなくもつようになりました)を鳴らしましたが先輩猟師は一向に出る気配がありません。
私は車からとどめ刺しようのナイフを取り出し、ハンマーを手にして現場に戻りました。
初めての獲物は自分でとどめを刺すと、罠を始めた時から心に決めていました。
音をたてないように静かに戻ったつもりでしたが、イノシシは声をあげて目を覚ましました。
しかし、罠が絡まって身動きは取れないようでした。
私はそっと近づいて安全を確かめました。
イノシシの周りには土を掘り返したあとのいわゆる土俵のミニバージョンができていました。
罠が絡まる前は相当暴れたらしく、少し離れた場所には円形に暴れた跡となぎ倒された細竹が散乱していました。
竹は折れたり割れたりしてイノシシを傷つけたらしく、血が付いていました。
イノシシを仕留めるには頭を殴って気絶させ、その間に動脈を切るか心臓を一突きにします。
現場で血抜きをしないと臭くて食べられなくなります。
私は見よう見まねでイノシシの頭を何度もどつきました。
イノシシはあおむけになっていたので額が下になり、とても叩きづらかったです。
そして、叩くたびにこちらに向かって吠えかかり、噛みつこうとしてきました。
はっきりいってどこをたたけばよいのかはよくわかりませんでした。
ハンマーが軽すぎたのと、イノシシが大きかったのと、場所が悪かったのでなかなか急所に当たらず、手を震わせながら作業を続けました。
後で聞くと、目の間の眉間のところをたたくとよいそうでした。
そこにはほとんど当っていなかったようです。
30回はたたいたでしょうか?
ようやく動きが鈍くなり、気絶しかかっているようでした。
とどめを刺すにはまだ噛みつかれる恐れがあり、怖いので竹で頭を押さえました。
案の定イノシシは竹にかみついてきましたが相当弱っているようです。
思い切ってとどめを刺しました。
ナイフでどこを刺してよいのか確信は持てませんでしたが、とにかく心臓めがけて行動しました。
しかし、少し恐怖心と不安があったので途中で手を引っ込めてしまい奥まで刺さりません。
2、3度繰り返し、ようやく奥までさすことができました。
イノシシはとうとうとどめを刺され動かなくなりました。
あとは血がうまく出るように頭を下に向けます。
重くてなかなか動きませんでした。
非常に丸々と良く肥えたオスのイノシシでした。
この時期のオスは発情していて、メスを求めて長距離を移動するそうです。
そのため脂は乗らず、オス同士の戦いで傷だらけになるのであまり良くないそうです。
しかし、このオスは傷もなくとてもよいイノシシでした。
とりあえず車まで引っ張って行こうと引きずりましたがなかなか重くて動きません。
先輩に電話しても一向に出てくれません。
仕方がないので親を呼んで手伝ってもらいました。
まさかイノシシを運ばされることになろうとは思ってもみなかったでしょう。
父親と二人がかりで運んでもなかなか動かせませんでした。
運んでいる最中に先輩から電話があり、応援を向かわせてくれることになりました。
大体40キロかと思いましたが、応援に来てくれた先輩は60キロはあろうといいました。
何とか引っ張り出して、いつものに向かうと、口々に70キロはあろう、いや、80はあるぞ!との声が。
はかりがないので正確なことは言えませんが、大体70キロ前後というところではないでしょうか。
とにかく今期一番のでかさということでみんな大喜びでした!
このあと、とりあえず内臓処理と皮剥ぎをすませました。
私はグループに入って猟をしているので、イノシシは基本的にみんなで分けることになります。
いつかは一人で全部できるようになって、さまざまな料理を作って見たいと思います。
それまではいろいろと勉強することがあります。
休日に申し合わせたように罠にかかり、命を恵んでくれたこのイノシシに本当に感謝したいと思います。
ありがとう!!
年末に罠を仕掛けてから約一ヵ月、空振りをくらっては一喜一憂してきたこの狩猟期間がついに報われることになりました・・・!!!
いつものように、週末は罠の見回りです。
今日は午前中忙しかったので昼の1時過ぎから見回りに出かけました。
いつもの順番で仕掛けた罠を見回ります。
まずはあまりはじいた実績のない近場の罠から見回りです。
獲物がかかると場の雰囲気が変わるといいます。
今日は、最初の罠の場所はなんだかいつもと違うような気がしました。
しかし、午後の時間帯なので日が差していつもと違うように見えるだけなのだと勝手に納得してしまいました。
いつもと同じように何の警戒心もなく罠の場所へ行きます。
すると、罠を踏み込んだ痕跡が・・・。
しかし、あるはずのワイヤーが見当たりません。
ワイヤーどころか罠自体・・・が無い!
瞬間わけがわからなくて、これは噂に聞いていたように盗まれたのに違いないと思いました。
それか、もしかしたら踏み込んだ人がいて、腹立ちまぎれにその辺に罠を投げ捨ててあるのかもしれない。
とりあえずあたりを見回そうと右に振り向いた瞬間、黒くて大きな生き物が寝そべっているのが目に飛び込んできました!
獲物がかかっていた!!!
夢にも思わなかった獲物がすぐ隣で寝そべっていました。
あまりの唐突さに驚きで頭の中が白くなりました。
毛むくじゃらの体は頭を向こうにして腹が大きく上下しているのが見えました。
暴れ疲れて寝ているのか、相当弱っているのか・・。
とにかくいったんその場を離れて先輩猟師に連絡を取ることにしました。
車まで戻る間はじわじわと興奮してきました。
興奮というよりは感動でしょうか?
今までの苦労が報われたのと、獲物がかかってくれたという喜びで涙が出そうでした。
車に戻り、携帯電話(仕事でしかたなくもつようになりました)を鳴らしましたが先輩猟師は一向に出る気配がありません。
私は車からとどめ刺しようのナイフを取り出し、ハンマーを手にして現場に戻りました。
初めての獲物は自分でとどめを刺すと、罠を始めた時から心に決めていました。
音をたてないように静かに戻ったつもりでしたが、イノシシは声をあげて目を覚ましました。
しかし、罠が絡まって身動きは取れないようでした。
私はそっと近づいて安全を確かめました。
イノシシの周りには土を掘り返したあとのいわゆる土俵のミニバージョンができていました。
罠が絡まる前は相当暴れたらしく、少し離れた場所には円形に暴れた跡となぎ倒された細竹が散乱していました。
竹は折れたり割れたりしてイノシシを傷つけたらしく、血が付いていました。
イノシシを仕留めるには頭を殴って気絶させ、その間に動脈を切るか心臓を一突きにします。
現場で血抜きをしないと臭くて食べられなくなります。
私は見よう見まねでイノシシの頭を何度もどつきました。
イノシシはあおむけになっていたので額が下になり、とても叩きづらかったです。
そして、叩くたびにこちらに向かって吠えかかり、噛みつこうとしてきました。
はっきりいってどこをたたけばよいのかはよくわかりませんでした。
ハンマーが軽すぎたのと、イノシシが大きかったのと、場所が悪かったのでなかなか急所に当たらず、手を震わせながら作業を続けました。
後で聞くと、目の間の眉間のところをたたくとよいそうでした。
そこにはほとんど当っていなかったようです。
30回はたたいたでしょうか?
ようやく動きが鈍くなり、気絶しかかっているようでした。
とどめを刺すにはまだ噛みつかれる恐れがあり、怖いので竹で頭を押さえました。
案の定イノシシは竹にかみついてきましたが相当弱っているようです。
思い切ってとどめを刺しました。
ナイフでどこを刺してよいのか確信は持てませんでしたが、とにかく心臓めがけて行動しました。
しかし、少し恐怖心と不安があったので途中で手を引っ込めてしまい奥まで刺さりません。
2、3度繰り返し、ようやく奥までさすことができました。
イノシシはとうとうとどめを刺され動かなくなりました。
あとは血がうまく出るように頭を下に向けます。
重くてなかなか動きませんでした。
非常に丸々と良く肥えたオスのイノシシでした。
この時期のオスは発情していて、メスを求めて長距離を移動するそうです。
そのため脂は乗らず、オス同士の戦いで傷だらけになるのであまり良くないそうです。
しかし、このオスは傷もなくとてもよいイノシシでした。
とりあえず車まで引っ張って行こうと引きずりましたがなかなか重くて動きません。
先輩に電話しても一向に出てくれません。
仕方がないので親を呼んで手伝ってもらいました。
まさかイノシシを運ばされることになろうとは思ってもみなかったでしょう。
父親と二人がかりで運んでもなかなか動かせませんでした。
運んでいる最中に先輩から電話があり、応援を向かわせてくれることになりました。
大体40キロかと思いましたが、応援に来てくれた先輩は60キロはあろうといいました。
何とか引っ張り出して、いつものに向かうと、口々に70キロはあろう、いや、80はあるぞ!との声が。
はかりがないので正確なことは言えませんが、大体70キロ前後というところではないでしょうか。
とにかく今期一番のでかさということでみんな大喜びでした!
このあと、とりあえず内臓処理と皮剥ぎをすませました。
私はグループに入って猟をしているので、イノシシは基本的にみんなで分けることになります。
いつかは一人で全部できるようになって、さまざまな料理を作って見たいと思います。
それまではいろいろと勉強することがあります。
休日に申し合わせたように罠にかかり、命を恵んでくれたこのイノシシに本当に感謝したいと思います。
ありがとう!!
まるで「ぼくは猟師になった」を読んでいるようでした。
でも、本当にすごい。オイノコさんの場合は、いきなり大物イノシシですから!
これからも、ますます猟の成果をあげられることを祈っております!
はじめての獲物が大物のイノシシ。しかも、この時期なのに充分脂がのって丸々としているなんて最高ですね。
おめでとうございます。
写真を見る限りでは、ハラ抜き55~60kgくらいかな(つまり、内臓込みで60~70kg)。まあ、一緒にうつっているオイノコさんの身長がわからないので、だいたいですが…。
しかし、今回はワナが絡んで動けなくなっていたのが幸いでしたね。このサイズが自由に動き回っているとかなり怖いです。銃を持つならば、トドメは楽ですが、そうでないなら、かなり慎重にやる必要があります。イノシシのトドメ刺しで逆に命を落としている猟師のニュースもたまに聞きます。
次は、動き回る獲物を如何に動きを止めてトドメを刺すかですね。
あとは、罠にかかったイノシシは、必ず人間に突進してきますので、見回り時に少しでも異変を感じたら、決してワナの範囲内にはすぐに近づかずに遠くからしっかり状況を見極める必要があります。イノシシの動ける範囲やワイヤーの状態(より戻しがきかずにネジれていたら切れる可能性もあります)などです。くれぐれもご注意を。
しかし、ブログで知り合った人が狩猟免許を取り、そして見事獲物を捕獲したというのは、なんだか自分のことのようにうれしいですね。
私もはじめてイノシシを獲った時は、その後数日間は一人になる度ににやにやしてたなあ。
いやいや、ほんとおめでとうございます。
60キロって、かなり大きいほうだと
思いますが。
とどめ刺し方難しいそうですね。
参考になります。
追い詰められたイノシシをハンマーで叩くのって読んでたほうが怖かったです。今度からもっとでかいハンマーを持っていってください。
とにかく、おめでとうございます。
先日、お願いのメールを送って、
すぐにこの記事!!!
もしかして、例のブツは・・・とか思っちゃいます
そして、この記事を呼んでいると、
すっごくワクワクとドキドキが伝わってきます♪
私もなんだか自分の事のように手に汗が・・・♪
山からギフトが送られた感じですね。
おめでとうございます。
実は僕は今日午前中、新潟の魚沼の方で
雪の中でうさぎを追っていました。
昨日狩りをしていた人たちの足跡を
追っていた時にうさぎの逃げる姿に出会い
ました。残念ながらスノーシューの
技術不足で追いきれない斜面に逃げられて
しまいましたが。もし昨日もしくは万が一
今日うさぎを獲っていたら、感謝して頂く
ことになったのだろうと思います。
もちろんオイノコさんとは獲物の大きさは
全く違いますが、命の尊さとと山の恵みという
意味で、日記を読みながら思いを馳せました。
神聖な時をシェアしてくれてありがとう。
念願の獲物がかかり、思っていたとおり自分でとどめをさすことができて本当にラッキーだったと思います。
本当に、タイミングも状況もまるで計画されたようでまさに山からの恵みでした。
以降は油断のないように、しっかりと経験を積んでいきたいと思います!
私の身長は162㎝くらいです。
見立て通りでしょうか?
最初は獲物がかかったことにまったく気がつかなかったので、イノシシがひっくり返って寝ていなければ、もしかしたら追突されて牙でやられていたかもしれません。
そう思うと本当に運が良かったと冷や汗をかきました。
突進されて命を落としたり、大怪我をしたりする話はよく聞きますものね。
次回からはこれを教訓に慎重に行動したいと思っています。
とどめ刺しはマジでビビりました。
イノシシの牙や前歯はものすごく鋭いですから。
ところで、参考って何の・・?(笑)