みどりのスケッチブック

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今期2頭目!記録更新?

2010年12月03日 | 新米猟師
忙しくてなかなか更新できなかったのですが、1頭目が獲れてからちょうど1週間目の木曜に2頭目が罠にかかりました。
昨年2回ほどはじいたのに獲れなかった場所だったので、リベンジ達成です。

罠の見回りは仕事の後、少し遅めの時間に行きました。
運よく見回り1個目の罠で掛っていたのでよかったのですが、やっつけたころにはあたりは暗くなっていました。

この場所はシシの出没が多く、この日も足跡がたくさんついていたのでしばらく跡を追って観察しました。
その後1個目の罠の場所に行き、やや離れた所からチェックすると、何か雰囲気が違うような気がしました。
しかし、よくわかりません。場はそれほど荒れていませんでした。
じいっと目を凝らして見ていると・・・・いきなりイノシシが飛び出しました!!
罠をかけていた場所から下に飛んだようで、イノシシのいた下段はかなり荒れていました。
雑木がからまって動きはそれほど自由でないようです。
今までの経験では、やつらは見回りに行くと大体寝ていてこちらが近づくまで気がつかないことが多いようです。
向こうも静かにしているのでこちらも気がつかず、近づいて初めてお互いびっくりすることがあるので注意が必要です。

今回の獲物は見た目のサイズが良く分からず、4、50キロくらいかなと思っていました。
うまいぐあいに木に絡んでいましたが、最近ビビリ症候群にかかっているので近づくのがためらわれます。
相手はこちらの気持を見透かしたように何度か突進を繰り返しました。
もちろんワイヤーの範囲しか動けないので私に届くことはありませんが、先輩猟師から聞いた怖い話などが思い出されてどきどきします。
とりあえず師匠の留守電に報告してほかの罠を見てくることにしました。

次の場所の罠を確認後、師匠から電話があり日暮れが早いので先にやっつけたほうが良いとのことなので急いで引き返しました。
今回こそは一人でやっつけようと思いましたがなかなか勇気が出ません。
鼻にわっかをかけようとしましたがなかなか掛らず、結局師匠に弱気の応援要請コールをしてしまいました。

師匠に電話をしてからは気が楽になり、俄然やる気が出てきました。
応援が来るのがわかっていれば、たとえイノシシに襲われて倒れていても助てくれるでしょう。
師匠が来る前にやっつけてしまおう!

攻めの気合でふたたび鼻に輪をかけて、何度目かに成功!
どこに引っかかったかよくわからないままぐっと引っ張って木に結わえ、なんとかイノシシの動きを封じました。
ここからは真剣勝負です。
私の武器は昨年と変わらず貧弱な金づちです。
動きにまだ余裕があるイノシシは射程距離いっぱいに突進してきます。
私はギリギリのところで攻撃を食らわしますが、なかなかうまくいきません。
しばらくそんなことを繰り返すうちにシシにも疲れが見え始め、こちらに向かってこなくなりました。
短い金づちでは届かず、これ以上近づくとイノシシの攻撃をくらってしまうので私も容易に近寄れません。
にらみ合いをしたまま時間が流れ、あたりはどんどん暗くなってきました。
そこへ師匠の登場です!

師匠はすぐにイノシシの行動範囲を見極め、強力な武器(鉄砲ではありません、いわば鈍器)でいともかんたんにやっつけてしまいました。
どうしたらそんなに余裕を持っていられるのか・・・。
毎度のことながら驚愕です。
私ももう少し有利な武器を手に入れなければ・・。

後で良く見てみると、罠は最高に理想的な位置にかかっていました。



これなら安心して戦いを挑めましたが、今回は雑木がからまっていてよく見えませんでした。



イノシシの蹄は結構でかいです。(私の手相も丸見え)



足跡は指何本ぶんで約何キロのイノシシか覚えておくといいです。
このイノシシは3本ぶん。

口にかかっていたワイヤーは、よく見るととんでもないところにかかっていました。



片一方は左の下の牙。(でかい!)



片一方は右の上の牙!

なんと、上下の牙にかかって口が開けられない状態だったようです。
どうりでしっかりかかっていたはずなのにワイヤーが見えないと思いました。
これが先に分かっていればなぁ・・・。



それで、結局何キロのイノシシだったかというと・・・
なんと、記録更新の71キロ♂でした!
(↑1頭目は何キロかはかってないので、計量を始めてからですが)

最後まで自分でやっつけられなかったのは残念でしたが、途中まで自分でできたので大満足。
なんとかビビリ症候群を乗り越えられそうな予感です。

それにしても、71キロもあったとは思いもよりませんでした。
もっと小さいと思っていたのにな。
もっと目を肥やさないといけませんね。

今回も山の神様
師匠
イノシシに感謝!
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すごい! (川越)
2010-12-04 16:24:06
こんにちは。すごいですね。
てっきり罠にかかった獲物は猟銃で仕留めるのかと思っていたのですが、違うんですね。ハンマー?そんなに短い武器で大丈夫なんですか?未知のことばかりで???ばかりです。
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記録更新おめでと燦 ()
2010-12-04 17:12:09
暗い中での格闘は怖いね。
無理をせずお師匠さんに頼むのが正解です。
何も臆する事はありませんよ、ビビリでええやんかいさぁ~
こんな大きなヤツだから牙で引っかかってたんですね。それにしてもこんな牙でやられたら命の危険が危ないよッ。
今回のは2頭分位あるから後7頭だね。
この調子だとイケルかな?
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川越さんへ (オイノコ)
2010-12-04 17:57:23
仕留め方はいろいろですが、私は銃の免許持っていないので金づちです。ほんとは鉄パイプがいいんだけど・・・って、こんな話してたら人間性が疑われますね。
師匠は銃持ってますが、香川では登録してないので同じくです。銃はもっぱら鹿撃ちに使ってます。
猟の世界は恐ろしいですよ。
と、おどしてみる(笑)
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燦さんへ (オイノコ)
2010-12-04 17:58:52
さて、何匹とれるかな?
今年はイノシシの被害が多いようなので、困っている人の近くのやつを獲りたいですね。
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Unknown (豆狸)
2010-12-05 23:58:35
オイノコさん、御無沙汰です。
今期も順調ですね。2頭目は脂のノリはいかがでしたか?
こちらは1頭目はドンコだったので、耳を持って押さえこみ、心臓をナイフで突きましたが、2頭目は正面から槍で心臓を突きました。心臓にうまく刺さったので、30秒ほどで絶命しました。鼻を縛ってある程度動きを止められるのであれば、実は槍はかなり有効なのではないかと思いました。全然力もいらないですし。ぜひ候補に加えてみてください。ちなみに槍先は7寸の剣鉈です。
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豆狸さんへ (オイノコ)
2010-12-06 07:05:52
2頭目も脂ののりはいまいちでした。
里のほうで獲れたものには脂の乗りがいいものが多いようです。
やっぱり食べ物の影響でしょうか?

槍はあまり考えたことがなかったですが、やっぱりそろえておいたほうがいいですね。
そういえば師匠も槍を持っていました。
しかし、一発で急所に当てるとはすごいですね!
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Unknown (豆狸)
2010-12-07 23:38:49
山は全般にドングリ不足のようですが、里の方に後から植林された広葉樹のドングリは山の豊作・不作の影響を受けにくいという話を聞いたことがあります。違う土地の遺伝子を持ってるからなのかもしれません。そもそも色んな樹種が植えられているでしょうし。
あとは、里のイノシシは人里の柿や栗、農作物を食べているとしたら、それはきっと太っているでしょうね。
ちなみに、落果の遅いカシやシイの木は今年も普通にドングリをたくさんつけているので、年末くらいにはイノシシの脂もちょっとは盛り返してくるかもしれません。
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豆狸さんへ (オイノコ)
2010-12-09 22:58:52
そうそう、耕作放棄地が多いところでは脂の乗りが多いですね。ミカンなんかを良く食べているようです。
私は植林の山がメインなので脂の乗ったやつ、今年は期待薄かも・・・
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