↓梅田芸術劇場のロビーに置いてあった看板。横に長すぎて木村了君が入らなかった…
劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎・壊(Punk)「蜉蝣峠」
作:宮藤官九郎
演出:いのうえひでのり
キャスト
闇太郎:古田新太
天晴:堤真一
お泪:高岡早紀
銀乃助:勝地涼
サルキジ:木村了
立派:橋本じゅん
お寸:高田聖子
流石先生:粟根まこと
がめ吉:梶原善
蟹衞門:村木仁
善兵衛:逆木圭一郎
うだるような暑い日、宿場町・ろまん街でその事件は起きた。魔物のような大男がどこからともなくやってきて、
逆手に持った包丁と鉄ゲタで道行くものを次から次へと死体に変えて行く―生き残ったのは盲になっためし屋の主人と、
年端もいかぬ男の子だけだった。事件のショックで記憶を失った男の子は、街を出て蜉蝣峠へと向かう。
そこに行けば“誰か”が待っているから、と―
それから25年がたち、男の子は街に戻ってきた。記憶を失ったままで。ただひとつわかるのは、彼の名前が
“闇太郎”だということだけ。そしてろまん街には、本人も知らない“闇太郎”の秘密を知る人々が待っていた…
注:ここから先は舞台のネタバレを含みます。これから見に行く人は要注意!!
クドカンが新感線の脚本を書くと、いつもこんな感じになるんでしょうか?
私は新感線歴が浅いのでよくわからないのですが、去年の「五右衛門ロック」と比べるとかなりヘヴィだな~と
言うのが第一の感想でした。タイトルに「壊(Punk)」とあるから(今年のクドカンはパンクづいてる?)、
もっと弾けた内容なのかと思ったんですけどね。どっちかというと、血と汗のにおいがする人情悲劇(なんやそれ)でした。
とはいえ、新感線だから当然シリアスな部分だけでなく、ギャグパートも満載。まさかあの堤真一が冒頭で
軍鶏の着ぐるみ姿で出てくるとは思いもよりませんでした。私の席は3階の最後列だったので顔が全く
見えなかったのですが、DVDが出たらぜひアップで表情を確認したいと思います。
しかし、堤真一のシャモリさん(軍鶏の名前)は衝撃的でしたが、それよりももっと衝撃的だったのは
第2幕に出てきた、某国民的アイドルグループのメンバーに関する“タイムリーすぎるモノマネ”。
それまでギャグが出てくるたびに間髪入れずにどっとわいていた笑い声が、ここだけは一瞬間が空きました。多分。
終わってからもロビーで「今日の公演はDVDにできないね~」という声が聞こえてたし。
シリアスパートについて感想を言いますと、ギャグメインだった第1部はともかくとして、闇太郎の正体が
明らかになって急展開が起きる第2部は説明的でごちゃごちゃしていて、舞台についていけなくなる場面が
いくつかありました。私の席は舞台よりかなり上の位置にあったので、舞台のセットがよく見えなかったから
というのもあると思いますが。ステージ奥のスクリーンなんて下半分しか見えなかったし。
ということで、脚本と演出に関しては「?」と思うところがありましたが、クライマックスの堤真一と
古田新太の一対一の対決は迫力があって見ごたえがありました。今回は森山未來君が出てないので
ダンスパートが少なくて個人的には不満だったのですが、このクライマックスの対決でモトをとったような
気分になりました。
ここから先は、各出演者についての感想です。今回も豪華でした。
●古田新太
「五右衛門ロック」では主役というより狂言回しのような役でしたが、今回は正統派の“主役”として
輝いてました。何度刺されても死なないところは少年ジャンプの主人公みたいだったし。2時間半の間に
天然になったり殺人鬼になったり、演じるのは大変だったと思いますが、見てるこっちは楽しかったです。
「俺にはあんたしか思い出がないんだ!」のところはうるっと来たし。まさか古田新太の演技に泣かされる日が来るとはねぇ…。
●堤真一
すっかり忘れてたけどJAC出身だったんですよね。殺陣のかっこよさにしびれました。でもシャモリさんには
もっとしびれました!!
●高岡早紀
高岡早紀だからダンスパートがあるだろうと思ったら全然なかったのでちょっとがっかり。
演技自体はよかったです。お泪みたく包容力となまめかしさの両方がある女性に、闇太郎や天晴のような男は
惚れてしまうんだろうなー…。
●勝地涼
「少年メリケンサック」では宮あおいに髪を刈られ、「蜉蝣峠」では○○○○をばっさり…。
もう、失うものはなにもないね…。
●木村了
思ってたほど出番がなくてションボリ。舞台の経験は浅いらしいからしょうがないのかな。
勝地君もそうだけど、もう少し若手に存在感あればもっと新鮮で面白かったのにな~、なんて思いました。
●橋本じゅん
「五右衛門ロック」のときとキャラが被ってる気がしましたが、安定感があってよかったので許します。
団員同士で組んだPerfumeもどきの新ユニット、おっさん3人で練習してる所を想像すると笑えすぎて
涙が出ました…つか癒されました。
●高田聖子
終盤までお寸のキャラが曖昧でいまひとつだなぁと思っていたのですが、「50両だよ!」のところで
ぐっときました。できればもうちょっと早い段階でそういうかっこいいところを見せてほしかったですが。
●粟根まこと
もっと出してほしかった…いや面白かったけど。
●梶原善
最初、平泉成のモノマネをしてるのかな?と思ったのですが、実際どうなんでしょう。前からあんな
しゃべり方でしたっけ??
●村木仁
文字通り“体当たりの演技”にしびれました。遠くてよく見えなかったのですが、股間のお面は般若だったんでしょうか。
赤くなかったから天狗(おいおい)じゃないとは思うのですが、気になります。
●逆木圭一郎
マイク持って登場したのには笑いました。舞台が遠くてわからなかったのですが、あの死体はやっぱ
本人そっくりだったんでしょうか。
来年の公演のゲストは上川隆也さんだそうです。どんな内容なのかまだわかりませんが、気になる~。
そのころの自分がどこで何してるのかは考えたくないけど。。。
こんにちは。お返事が遅れてすいません。
>それにしてもあんなに頭が大きくて日本人体型なのに主役やっていてなんかいい男(美形というのではなく)になっちまうのが素敵
不思議な人ですよねぇ、古田さん。
今回は殺陣のシーンもたくさんあってかっこよかったですね。
>上川さんのシンカンセン
どんな感じになるんでしょう?チラシを見た感じだとシリアス?な雰囲気でしたけど。。。
でもってあのコスプレ・・はじめれだかわかんなくって
さて五右衛門ロックもみましたが
古田さん、こっちのほうがぐっとかっこいい
それにしてもあんなに頭が大きくて日本人体型なのに主役やっていてなんかいい男(美形というのではなく)になっちまうのが素敵
でもってもう一人の素敵の堤さんは・・・出てくる度に衣装が違う
すてきなんですけど
主役はきわどいコスプレにパンツはいたら当分そのままだったし・・・。
使いわかられてますねキャラ
これはゲキシネきたらみるな!
五右衛門ロックよりよいですわむぎこ的には
さて次の上川さんのシンカンセンどうなるでしょう
こんばんは~とうとう見ましたね、「蜉蝣峠」。
>東京の美味しいものの状況
いや~、いたるところに誘惑が転がっててとってもスリリングです。
>これは当初は彼女じゃなくて別の方が予定されていたとか。
えー!そうだったんですか。すごくハマってたのに、意外です。
>しかし、秋の公演は上川隆也さんと堺雅人さんが共演するから
今回よりチケット取りにくそうな気がします。
うぅむ…今以上に取りにくくなるのかぁ。
上川さんの舞台は冥土の土産に一度見てみたいと思ってるんですけどねぇ(ため息)。
東京の美味しいものの状況はどんな感じでしょうか?
私もやっと「蜉蝣峠」を見ましたよ。
久しぶりの新感線は楽しかったです。
でも、ホント想像してたのと違う「血と汗のにおいがする人情悲劇」でしたね。
2階席だったので、DVD…というよりゲキシネでもう一度見たいです。
>古田新太
私は「リチャード3世」が久しぶりの演劇鑑賞だったので、
あの時は正直ちょっぴり古田さんにがっかりしてたのですが、
今回抑えた凄味を感じさせる闇太郎はすごくよかったです。
>高岡早紀だからダンスパートがあるだろうと思ったら全然なかったのでちょっとがっかり
これは当初は彼女じゃなくて別の方が予定されていたとか。
でも、彼女が演じてすごくよかったと思います。
>梶原善
昔からあんなしゃべり方だったような気がします。
しかし、秋の公演は上川隆也さんと堺雅人さんが共演するから
今回よりチケット取りにくそうな気がします。
でも、古田さんはクドカン脚本(あ、また)の
「印獣」で生瀬勝久さんや池田成志と共演する
から出ないんですね(少し残念)