南高橋

移りゆく東京を見ながら
東京都中央区　【亀島川】



南高橋　1932年　プラットトラス橋
橋長：63m

1904年隅田川に架けられたこの橋は
1923年関東大震災の被害を受けた
1932年この場所に移されて
1945年焦土の中に残された

1969年下流には水害から守る水門ができ
1991年鎮守の小さな社が袂に建てられた

これからも東京と伴に
歴史を刻んでいく

平戸大橋

南蛮の風
長崎県平戸市　【平戸瀬戸】



平戸大橋　吊橋　1977年
橋長：709m

はるかかなたの海原から
色とりどりの世界が届く

黄色い乾いた風
緑色の草原の音
白くて甘いにおい

朱色のケーブルロープにぶら下がる
異教の歌は
今日も大切な人を思いながら

犬山橋

同じ道を行く
愛知県犬山市　岐阜県各務原市　【木曽川】



犬山橋　曲弦ワーレントラス橋　1926年
橋長：223m

敷かれたレールの上を行く鉄道と
ハンドルを操り行きたい方へ行く自動車が
同じ橋を何の隔たりなく渡って行く

お互いに姿は違うけれども
木曽川という大河を渡りたいという目的を同じくする

その景色も今は過去のもの
鉄道は厳めしい下路トラス橋
道路は広々とした上路箱桁橋

それぞれに似合ってはいるけれど
目指すものが同じなら
一緒に走ってもいいじゃない

殿橋

岡崎の殿
愛知県岡崎市　【乙川】



殿橋　コンクリートラーメン＋桁橋　1927年
橋長：111.6m

多径間のラーメン構造がどっしり構える
昭和二年当時最先端の鉄筋コンクリート
殿橋はこの街の誉れ

鳴かぬなら　鳴くまで待とう　ホトトギス
この街から天下を手にした家康の姿に重なる

この橋がある限り，泰平の世が続くだろう

枇杷島橋

名古屋への道
愛知県名古屋市　清須市　【庄内川】



枇杷島橋　鋼・コンクリート桁橋　1956年
橋長：177.3m

川を渡る
と名古屋
名古屋を取り囲む庄内川

昔庄内川を渡る唯一の橋だった
広い河原に架かる姿は
昔も今も人々は頼りにしている

今は名古屋の高層ビルが見えてきて
昔は名古屋城が見えてきて