夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

ハート・ロッカー

2010年05月09日 | は行の映画
Story
2004年、イラク・バグダッド。駐留米軍のブラボー中隊・爆弾処理班の作業中に爆発が起き、班長のトンプソン軍曹(ガイ・ピアース)が爆死してしまう。トンプソン軍曹の代わりに派遣されてきたのは、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)。彼はこれまでに873個もの爆弾を処理してきたエキスパートだが、その自信ゆえか型破りで無謀な行動が多かった。部下のサンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)とエルドリッジ技術兵(ブライアン・ジェラティ)は彼に反発するが、ある事件をきっかけに打ち解けていく。(goo映画より)
2008年/アメリカ/キャスリン・ビグロー監督作品





評価 ★★★★

冒頭に”戦争は麻薬だ。”という言葉が映ります。
はたして主役のジェームズ軍曹は戦争中毒なのでしょうか? 私はそうは思いません。
人には誰でも天才的な能力を発揮出来る天職というものがあり、多くの人はそれを見つける事なく生涯を終えると私は考えているのですが、ジェームズ軍曹は幸運にもそれを見つけた数少ない人間だったのではないでしょうか。ただし、その天職とは、戦場の爆弾処理という危険きわまりない仕事ですが。
彼は873個も爆弾を処理しているとのことですが、これは天才のなせる技です。単に中毒だったのなら、せいぜい30個処理したあたりで爆死してしまったでしょう。
というわけで、これは爆弾処理という死と隣り合わせの仕事に天職を見出してしまった男の壮絶なドラマだと思います。
最後の方で自分の息子に(まだ赤ちゃんですが)、「大人になると好きな事は1つか2つしかなくなる。俺は1つだけだ。」と言って、再び爆弾処理に向かう彼の姿に切り替るところはクールで格好良い反面、悲劇性も漂わせています。

戦闘シーンは派手ではありませんが、ダイナミックで迫力あり。その中でも、狙撃兵と観測手の連係プレーが特筆もの。敵とにらみ合い状態となり、緊張が極限まで高まった所でジュースを飲むシーンが非常に印象的でした。
どうでもいいけど、爆弾のワイヤー切断に使用していたのは、ツールナイフのレザーマン・ウェーブかな。私もアウトドアでよく使うのですが、ワイヤーカッター以外にもドライバーやノコギリなどがついてるので戦場では便利でしょうね。

ところで、ガイ・ピアースやレイフ・ファインズに似た人がいるけど、こんなすぐに死んじゃう役で出演する訳ないよな、と思ってたら、本人でした(笑)。他に、デビット・モースも出てたんですね。主役級の3人は無名の俳優を並べる一方で、脇役陣が豪華でした。


映画『ハート・ロッカー』公式サイト


(「ハート・ロッカー」 2010年5月 MOVIX利府 にて鑑賞)

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2 コメント

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戦争中毒 (KGR)
2010-07-16 21:13:57
私もジェームズが戦争中毒とは思いませんでした。
中毒はむしろレイフ・ファインズらではなかったでしょうか。

家庭には居場所がなく、結局自分を必要とされるのは戦場しかないと感じる、
兵士を戦場に送り返しているのはあなたたち、平和な世界を堪能している人たちなんですよ、
と言っているように思えました。
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戦争中毒 (wanco)
2010-07-25 19:53:27
そうですね、登場人物の中でレイフ・ファインズは戦争中毒と言っても良いですね。
お尋ね者を捕まえて嬉々としている所などは、戦争のスリルを楽しんでいる感がありました。
返信する

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