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Voyage MPD システム構築 by PCど素人 (Alix,CuBox,APU(New Alix))

PCど素人の文系リーマンがVoyage MPD(Alix,Cubox,APU(New Alix))構築に挑戦の顛末です。

No.41 もう一つShinさんのファンタム式パナ改マイク fetⅡをつくってみる

2021-11-13 15:36:42 | 日記

もう一つ、マイクつくってみました。ECMはプリモのEM158です。あくまでも工作ヘタクソがやった一例ですよ(爆

 

1 マイクの工作

 ミニルータが要りますが、はっきり言って危険な工具でもあり、慣れないとマズいです。

 コイツでECM挟んでガリガリやりました。輪ゴム2本で握りを締めるくらいで、握持力としては十分です。直に手でECM持ってミニルータでガリガリは、慣れない人間にはかなり危ないように思えます。

 ビットは、カインズで買い込んだコイツ。C5の方が細く、そちらを使いました。よくある呼び径1ミリの先端丸いビットだと、工作はキツそうです。まずは余分な数量を買い込んでいたXCM6035を数個使って練習しました。

 写真も工作の出来が良くないのも御愛嬌。ソース側のパターンの場所は見ればわかるので、そいつを少しずつ何遍も繰り返し、ケースに沿ってガリガリします。レジストが削れると銅の色が見えるので、そいつが消えるまでガリガリして、テスタで絶縁確認すればOKです。結構何遍も繰り返しガリガリしました。使用ビットは上の写真のC5です。売っていた中で一番先が細いビットでも、この工作には結構デカいです。

 マイク筐体は、フルメタルの6.3ミリモノジャック。60メッシュのステンでフロントメッシュを囲うため、大体6.8ミリくらいまでジャック穴を拡大。筐体の後ろのスプリングの位置のケーブルにも、スプリング内径ピッタリになるようにテープをグルグルして補強(スプリングとジャック筐体の本体は固定されていないので、その手でケーブルのブラブラを抑止するのが一番っぽい)。

 

2 プラグ側の工作

 XLRプラグに入れるユニバーサル基板は、コイツを使いました。1てん何ミリの基板を切るのが面倒だったので。。。

 ただ、この基板、ペラペラなので、少し短めに切って使いました。ギリの長さで切ると、プラグ筐体組み立てたとき、ネジを回すと中でガリガリ、空けてみると、基板が何か歪んでいます。ところが短くすると、今度は次のような問題が・・・

 このプラグは、端子のパーツを筐体と固定する金具の類いはなく(Neutrikのプラグしか扱ったことがないので他のXLRプラグがどうなってるのかは知らんが)、普通は支持材をケーブルに被せて、支持材が端子部分と筐体後端を支えることで、端子をADCのXLR端子に差し込んでも端子パーツが後ろにずれていかないようになるのですが、何せこの回路って、どうやってもXLRプラグの筐体ギリの大きさであり、支持材を回路部分に被せることができません。

 よって、①完成したら、一旦XLRプラグを組み立てて、プラグの出口ギリの箇所にテープを巻く(白テープ) ②今度は、そのテープのプラグ側に0てん何ミリ隙間を空けて、テープ(赤)をグルグル巻きにする(径7ミリ) ③そうすれば、赤テープグルグルが、XLRプラグの出口の所でつっかえてくれて、支えになる、という寸法です。

 

 ということで、動作自体は問題ないようですので、オケ練もそろそろ再開につき、テストで試しに使ってみることにしましょうか・・・

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.40 Shinさんのファンタム式パナ改マイク fetⅡをつくってみる

2021-10-23 17:52:05 | 日記

オケの練習の録音を担当しており、随分昔に買ったZOOMのH4nをいつも使っているのですが、できればもう一系統あれば、と考え、見よう見まねで作ってみました。デジタル側の受け口は、H4nのほかに、たまたまADC、測定用にsteinbergのUR24Cを入手しており、余ったノートパソコンもあるので、ZOOMのマイクレコーダーのようなものではなく、純粋なマイクだけでも良かった、というのもあります。マイクロフォン回路の製作などは、それほど問題があるわけではないのですが(回路をXLRプラグケースに収めるのは、諸事情から止めましたが)、マイクハウジングは、Web上にそれほど情報が沢山あるわけではないので、工作の備忘として上げておきます。

元ネタ 1926 :ファンタム式パナ改、fetⅡを自作される方に大切なお知らせとノウハウ(後編) | ShinさんのPA工作室 (ameblo.jp) (最新回路図など) その他関連ページ

ZOOM H4n

 

 

1 マイクの工作

秋月で2021年に売っているパナWM-61A相当品です。直径6ミリ、高さ3.5ミリです。

下側の長いパターンを工作します。元のこのパターンは、ハンダ盛りがソースになり、左右2カ所で外のケース(グラウンド)と導通していますので、ソースとグラウンドがショートしていることになりますが、このソースをグラウンドから切り離す作業となります。

工作としては、写真下側のパターンの長い方のハンダ盛りを事前に半田吸い取り線で吸い取っておき、赤線2カ所を普通の小さいカッターでパターンカットします(ソースとケースのパターンカットは、ケースに沿ってカッターを入れればよい)。なお、ソース側とグラウンド側が導通ないこと、グラウンド側はケースと導通があることを確認しときます。また、パターン上にある黒点は潰さないようにしましょう。

なお、グラウンド側のレジストを小さいヤスリで削って銅パターンを露出させましたが、ハンダ乗りませんでした。よって、グラウンドの導線をちゃんとハンダ付けするには、写真下側のハンダ盛りの真ん中あたりでパターンカットするのが、ソース・グラウンドそれぞれの端子のハンダ付け用の面積が確保できるため、吉のようです。あとは、できるだけ細い導線を用意しておいた方が良いです(ハンダ付けする面積がとても小さいので)。なんにしても、パターンカットは、導線の太さも考慮して、ちゃんとハンダ付けできる面積を確保することを第一に考えて、場所を決めましょう。

ということで、ソース、グラウンド、ドレインそれぞれの端子と導線をハンダ付けして(ドレインのハンダは、既存のハンダ盛りを利用しましょう)、それぞれの導線がショートしていないこと、グラウンドの導線がケースと導通していることを確認しましょう。なお、とりあえずマイクが機能しているかどうかは、こちらのサイトの回路 もうちょっと真面目にパナ改を作った - 落胆がらくた街 (hatenablog.com) をブレッドボードで組んで、出力をオシロでモニターすると分かります(マイクの前でデカい音を出すと、ちゃんとオシロが反応します)。

最後に、エポキシ接着剤で固めましょう。

ちなみに、不器用これ極まりないわたくしでも、この作業は失敗がなかったです。

以上の元ネタは 1423 :WM-61A相当(XCM6035)ファースト・インプレッション | ShinさんのPA工作室 (ameblo.jp) ですが、すこしやっていることが違います。あと、もうちょっと真面目にパナ改を作った - 落胆がらくた街 (hatenablog.com) も参考になりましたが、やはりやっていることが少し違います。

 

2 マイクハウジング

上記の通り、マイクの外径は6ミリです。ハム対策も考えて、ステンレスメッシュでカバーすることにして、いろいろ試行錯誤してみました。決して出来は良くないですが、別に人にあげるわけでもなし・・・

(1)ステンメッシュ

近所の東急ハンズには、田舎の事ゆえかステンメッシュは60までしかなく、近所のデカいホームセンター(それも大工道具専門)にも60までしかなかったです。まー見栄えとか考えれば60でいいか、と。流石に40は目が粗過ぎました。多分60メッシュより細かいと、工作が大変。。。

A)用意するもの

 ○ 穴あき丸座金で、真ん中の穴の径が6ミリのもの。なおドリルで穴を7ミリにしておく。本当は、メッシュを被せたマイク径が6.7ミリなので、穴も6.7ミリ径にしたいのだが、そんな径のドリル刃がないのでしょうがない。

 ○ 6ミリ径のアルミの円柱棒 東急ハンズやデカいホームセンターならいくらでもあるでしょう。こいつでメッシュを絞ります。別にアルミでなくてもいいんですが、アルミが一番安いし、工作上の強度的にも問題なし。

B)ケガキ

外円13ミリ、中円6ミリです。なぜなら、マイクチップは直径6ミリ高さ3.5ミリなので、

6ミリ+3.5ミリ×2=13ミリ、ということで。

C)事前整形

かなりテキトーですが、メッシュを絞り込むと、当然ながらガワに来るメッシュがよじれます。また単なる切れ込みだと、ガワのメッシュが重なってしまいます。そのため、内側の円(マイクの前面に来るので、この円内には切れ込みなどは入れてはいけない)にかからないよう、大きめの切れ込みを入れておきます。

D)絞り込み

内側の円にアルミ棒を重ねて、丸座金の穴を使って、絞り込みます。絞り込んだ後は、前から見ると正円ではなく、切れ込み部分を頂点とする角が目立ちますが、まあ御愛嬌としましょう。それより、メッシュが、かっちりとマイクハウジングの金属部分に食い込んで、ファラデーシールドとして機能することを重視します。上の写真は、座金と、絞り込んだ後のメッシュです。メッシュは前面はモロに見えますが、ガワは外からは見えないので、こんなんでもオッケーです。

E)入れてみる

まあ、こんな感じです。ガワのヒラヒラ部分は少しデッパリをカットして整形しましたが、何にしてもマイクの高さよりメッシュのガワの方を少し長くしています。これは、メッシュを被せたマイクを、ケースにハウジングする際、メッシュの側をマイクケースの円径より少し内側に折り込んだ方が、メッシュとマイクがすんなりケースに入りやすいからです。(写真は、メッシュのガワの部分のヒラヒラを内側に折り込む前の状態。ピンセットや小型ラジオペンチなどで工作すれば吉だが、別に指で内側に押さえ込んでもいいんではないでしょうか)

 

(2)マイクハウジング

F)ハウジング用ケース

コイツが良いかも、です。モノラルのフォーンジャック、つまりメスです。別にステレオのジャックでもいいんでしょうけど、なぜならジャックのグラウンド部分以外の金属は一切使わんので。如何にもプラスティックながら、プラグの入口のところはグラウンドなので金属となっており、次の次の写真でもわかりますが、ちゃんとファラデーシールドになります。またプラグの径は6.3ミリ、一方でメッシュを被せたマイクは径が大体6.7ミリ程度(60メッシュの場合)なので、プラグの穴を少し削れば、いい感じになります。なおShinさんのサイト 1303 :簡単に入手できるモノでサマになる「自作マイク外観ケース材料」特集 | ShinさんのPA工作室 (ameblo.jp) に諸々、筐体用のブツの紹介がありますが、素人の工作用には使い辛かったです。オール金属(全部グラウンドになってんですかね)のジャックもたくさん世の中には売られているようですが、どうなんでしょうね、手を出さなかったので良く分りませんが。

プラグの中味はこんな感じ。このジャックのグラウンド部分となるガワの金属部分(中味の部品の左端の金属部分つまりジャックの入口部分から中に通っている金属部分)の深さが、丁度ねじ切りの長さくらいなので、中味の方は、ねじ切りの少し下で切断しました。切断した余り、写真では右側のハンダ端子部分はイラんので捨てる、ということで。

ジャックの穴を6.7ミリくらいにして(万力とかで挟んで6.5ミリのドリル刃で穴を拡大(万力とか、ちゃんと挟めるものがないと、結構大変な作業に・・・)、更に6.5ミリ径のダイヤモンドリーマーの類でひたすら穴を6.7ミリに拡大)。穴の拡大をしながら、テスト用のマイクチップ+メッシュを作っておき、入れられるかやってみるのが吉。穴の大きさは、マイクがギチギチだけど、無茶な力で押し込まなければ入るくらいがよろしく、入ったら、粘度の高い接着剤で裏から固めておきます。なお写真のモノジャックは、穴の加工前の状態です。見ての通り、プラグのグラウンド部分と接触するジャックの金属部分が深さ1センチくらいありますので、高さ3.5ミリのマイクチップは楽勝で全長を金属部分の内側に接触できるように収納できます。

G)で。。。

ここまで来れば後はそんなに悩むこともなく、外来ノイズが避けられる筐体としての環境ができていればオッケー。出来てみると、ハムノイズは一切乗らず、甚だ快調です。工作見てくれはよろしくないですが、まー人に大っぴらにお見せするものでもなく、使えりゃ何だって・・・

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.39 Raspberry Pi に無線LAN搭載すると驚愕の音に

2017-06-06 22:58:43 | 日記

 MPDサーバを有線ではなく無線LANにすると、音質が激変すると、MPDについて教えて下さった知人から伺い、やってみました。といっても、Volumioならサーバの無線LAN化は簡単そう(?)ですが、拙宅のDAC(自作ES9018S Dual)は現状S/PDIFしか受けられない、拙宅でS/PDIFを吐き出せるのはM2TECHのHiface Evo(DDC)しかなく、VolumioはHiface Evoを出力先として認識してくれない(よう)なので、当該知人が大変な苦労をして(詳細は示すことができませんが)MPDのソフトウェアを用意して下さいました。とてもではないが一般的な手段とは言えないため、今度USB-S/PDIF変換基板作ってVolumioでやってみようかと思案中ですが。

 下記の写真は、Raspberry Pi 2 にPLANEXのアダプタGW-USNANO2Aを繋いだ状態です。ラズパイとアダプタは作動の実績があるそうです。ハード系の変化はこれだけです。

 

 で、一聴驚いたのは、音の天井がとんでもなく高くなったこと。もともとLinuxベースのMPDは音像が高くなるのですが、無線LANにすると、本当に遥か天井まで音像が形成されます。医療用のアイソレートトランス借りて有線LANからのノイズを遮断したときも天井高の変わり具合は顕著でしたが、無線LANはそれをもっともっと上回るものでした。もともと無線LANはサーバCPUに負荷をかけるため音を悪くする方向に働く(MPDはCPUの負荷を減らすことを通じて高音質化を実現する)、と巷間認識されているんですが、実際はまるで逆だよなあ、と。

 当該知人談では、LANケーブルを通じて襲来する高調波ノイズをほぼ遮断できるからではないかとのことで、とすればLANケーブル経由で到来するノイズの影響はCPU負荷の上昇による音質劣化の影響度どころではない、ということになります。

 また、ES9018DACの出力音を当該知人に聞いていただいたのですが、音像の変化のみならず、トータルな音質で有線LANのときよりES9018S DACの能力を大きく引き出せているのでは、とその知人自身が驚かれていた次第です。

 

 当然環境には依存するでしょうが、無線LAN、馬鹿にならんと思われます。設定変更が容易な環境なら、是非とも一回騙されたと思って試してみてはどうでしょうか(プラネックスのアダプタだけならアマゾンで千円ちょい、と大した負担ではないですし、ただし無線アダプタが親機を認識してくれるかどうかは確率論的らしく、拙宅は結局プラネックスの三千円の親機追加しましたが、それでも四千円程度のコスト)。

【念のため】

拙宅の環境(関係分) ラズパイ2(無線LAN化)-Hiface Evo(DDC)、外部クロック付き-S/PDIFでDAC(お気楽オーディオさんのES9018S DAC基板自作、アナログ部はお気楽さん頒布のIV基板か電圧出力差動合成基板)-アナログアンプ系

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.38 ESS社 ES9018S Dual DAC基板の製作(その5)

2016-01-03 17:00:29 | 日記

 (6) ES9018

  いよいよご本尊のES9018の半田付けですが、要領自体は ここ に記したDAIとかのSSOPパッケージの半田付けと同じです。

  ではこいつの何がそんなに難しいかというと、四辺全部に足がある!ということで、最初の位置決めが兎に角面倒!!

  たぶんこれは根気しかないんだろうなあ・・・ と思いつつ、爪楊枝でちょんちょんやりながら位置を決めました。

  なお、仮半田は危ないかもしれず(足が細過ぎ)、といってバンソーコーでの固定も上手くいきそうにないので、仮半田は何本かの足をまとめてやるか、例のラジオペンチで位置だけ固定しておいて、どこかの辺の数本だけでもランドの端っこから(ICに半田ごてが接触しないように)半田を流し込んで取り敢えず固定してしまうか、のほうがよいかもです。

 

  ちなみに、どうしても微小のブリッジや半田くずと思しき怪しい影、チップの足裏に怪しいブリッジの影とか見受けられたので、2,3遍半田し直しました・・・

(少し写りが悪いですがES9018拡大)

 

 (7) ここまでこれば、あとは残りのパスコン類(表面実装のパスコンはECHU以外もサイズ大きいためランドぎりぎり、何か斜めに・・・の繰り返しでした(泣))⇒抵抗⇒パソコン端子台⇒ピンヘッダ⇒電解コンの半田付けです。パスコンはともかく他は楽勝、なんですが、抵抗とかの部品間違いだけはしないようにせねば!(電解コンはともかく抵抗は結構間違いやすいです。危うく一回間違いかけました。)

 お気づきかもしれませんが、DAIのPLL用抵抗はヴィシェイZ201という狂ったように高額の部品(1個3,000円!)です。PLL部分の抵抗の精度はかなり影響度大、とも言いますが、ハテさて。電源部のコンデンサは容量かなり大きめにしました。この時点では電源は別筐体からとることも考えていたので・・・

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.37 ESS社 ES9018S Dual DAC基板の製作(その4)

2015-12-26 09:44:48 | 日記

 (3) DAIなど

  IC1(DAI)、IC8、IC27は0.65ミリピッチの足です。ご本尊ES9018の予行練習ですね。

  こいつは、IC19同様、どこかの足を適当に仮半田して、仮半田した辺以外の辺について20W位の半田ごてに、拙稿No.35の例ならHAKKOのBC(M)タイプのこて先をつけ、こて先に少しだけ半田を盛り、フラックスをドバドバ掛けて、ランドに平行にこて先をこすって半田を流すやり方が、小生にとっては一番ラクでした。あまりコテ先端に半田が乗り過ぎてなければ半田ブリッジもそうそう起こりません。

  ま、何にしても足無しのIC19より何ぼか楽です。

 DAIのとこの半田の状態です、半田付けの出来、こんなとこで許してね・・・(PLLのコンデンサと抵抗がまたエラいことに・・・パスコンも何か変だしorz)

 

 (4) パスコン

  こちら や こちら の方の真似をしてしまいました。そもそも当方の半田付け技量にはかなりの問題があるため、前掲サイトの方々のように綺麗には到底できませんが・・・

  ① パスコンは、原則二段重ね(16V0.1μと0.01μ)。DACとIC19周りはその上に50V1nの三段重ね。三段目だけが50Vなのは、単にデータシートのインピーダンスのグラフ見ての思い付きです。DAI周りも三段重ねが良かったのかもしれませんが、1nのチップコンの購入数を間違えました orz

  ② パスコンを二段三段に半田付けするのは、無茶難しくはなく15Wの半田ごてでできますが、それでも子亀が真っ直ぐ向かなかったものが結構できました(泣) 数があるので大変と言えば大変です。

  ③ はっきり言って、ECHUの基板への半田付けは難しいです。なぜならECHU 0.1μの大きさは基板のランドの大きさギリギリなので。20Wの余り先の尖っていない(尖っていると熱量が低下する)半田ごてでとっとと進めてしまうのがいいのですが、何か所かは上手く一発で行きませんでした。上手くいかなかったパスコンは念のため捨てて新しいのでやり替えましたが・・・ 殆どのパスコンは0.1μを一段目にしてギリギリ半田付けできますが、LCD電源のところのパスコンはどうやっても上手くいかず、結局子亀を下にして無理矢理半田付けしました。後になって、パスコンのランドの近くにGNDのスルーホールがあるのに気付いたのですが(こいつを上手く使えば良かった・・・)

    なお、半田作業の都度一個一個それぞれに導通チェックを行っていましたが、最後の最後に全部部品付けた後、導通チェックをかなり徹底して行ったところ、それでもパスコン1か所半田不良が見つかりました。繰り返しですが、ECHUの使用はかなりの難物と思っていた方が良いです。

  ④ 小生は二週間に一遍程度の余裕時間に少しずつ作業を進めていったので、そこそこ楽しかったですが、普通に(当基板を数時間で仕上げようという方が)やるには辛い作業でしょう。

 

 (5) 水晶

  表面実装水晶は、パスコンが付いてしまえばいつ作業してもいいのですが(後の半田付けの大物はES9018位で、位置が離れている)。

  何をあほな、と思われるかも知れませんが念のため、予備半田は4か所のランド全てにしておいた方が良いです。その後にチップを乗っけて全部半田で固定していく、というのが電極の確実の溶着には宜しいみたいで。基板製作者さんもそのようにされていました。後で気付いて、随分不安になりました。

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.36 ESS社 ES9018S Dual DAC基板の製作(その3)

2015-12-20 17:34:28 | 日記

2 準備その2

 私はど素人ですが、流石に本基板製作にあたってはど素人のままでは参りません

 こちらに基板頒布者さんが各頒布基板の半田レベルと回路理解レベルを表示されてますが、半田レベルは3段階の最高(「DIP(2.54mmピッチ)の半田付けなんて楽勝」)、回路理解レベルは3段階の2番目(「電源配線くらいはわかる」。ちなみに3段階は回路定数の意味がある程度分かる。)になっています。確かにその通り、と思います。

 ただ、半田については2.54mmピッチの半田付けが超難しいわけではないので、いくつか自作キット(IC表面実装の半田付けを伴うもの。SSOPの超ピッチ幅が細いものまではともかく・・・)などを作ってみることは最低限必要と思われます。半田のやり方はWeb上にいくつも例がありますので、まずこれを参考にしますが、唯一の正解手、というものはありません。いくつかの例の中から試しにやってみるのが良いと思います。

 また、電源配線は理屈がそれほど難しいわけではないですし、難しい回路理論の理解は不要でしょう。ただし、大きな本屋なら大抵売っているであろうアナログ回路の基本に関する本は一通り読んでおいて、そういえばあれはこんなことが、位の知識は頭に置いておかないと辛いと思われます。

 本基板のマニュアルにはどこにどの部品をどの向きに付けろとか懇切丁寧に書いているわけではなく、ブロック図とか部品表、概略回路図を見て自分で判断しないといけないので、アナログ回路理論の基礎位はないと、ということになります。オペアンプの詳細本までは読まなくてもいいですが、どうせこの基板はアナログ段が必要なので、ある程度理解できていたらよいかもしれません(基板頒布者藤原さんの提供する「シンプルIV(DUAL OPA版)」の定数はESS社が公表するES9018のアナログ段の推奨回路のままなので、書いてある通りに製作すれば音は出ますし、アナログ段の製作はデジタル段の製作より必要とする知識も半田技術も簡単ですみますが、なぜそうなっているのかが解ると色々と便利)。

 なお、基板頒布者さんが、別基板用ではありますが、製作上の基礎的な注意点を書いておられるので、参考となるかもしれません。

 

3 半田付け概論

 結局、いろいろWeb上で公表されている本基板の製作例を見ると、失敗の原因はほとんど ①半田付けの失敗 ②部品取り付けの間違い に尽きるように思われます。(静電気でICチップ破損、なんてのもあるらしい)

 ②は、当たり前乍らマニュアルをよく読んで、一ステップごとに確認、確認で進むしかないですが、①も結局は確認、確認、確認、に尽きるようです。

 例えば、本基板のWeb上の作例ですが、ここのPhoeniciaさんのコメントは非常に有益であり、また、当たり前じゃんと思いつつもついついすっ飛ばしてしまう手順と思います。現に、私が製作した折、何回もテスタや目視でチェックした後、フラックスリムーバを吹きかけ、乾燥後に今度は埃取りのPC用ダスタブロワを吹きかけて、再度全チップテスタチェックしたら、パスコンの半田ミスが発見されました。念には念を、という慎重さは、この基板製作においては特に必要と痛感したところです。

 また、半田付けの難しさの順番で言えば、

  ①ES9018本体 ②ジッタクリーナー表面 ③ジッタクリーナー裏面(ヒートシンク) ④パスコン でした。

  ただ④は、ここここの真似をしてパスコン重ねをしており、パスコンのランドの大きさぎりぎりのチップコンを付けるのが苦労、という当たり前の問題であり、また、小生に特異的な困難性と言えるかと。(キット付属のパスコンを使えば、それほど難しくはないと思います。)

  また、当然ですがICチップの半田時には、必要な静電気対策はしましょう。静電気対策の肝は、チップのリード間に不当に大きな電位差を発生させない、という点に尽きます。Web上には、いま顕在化しなくとも雑な対策だとチップにダメージを与え、いつかチップがダウンする(劣化を早める)との情報もあります。小生は、リストバンドとICチップ操作用の手袋をして、作業台にアルミホイル置いて、リストバンドだけでなくアルミからもアース取り、その上に基板作業用品並べてアルミも触りまくり、いろんなものの電位差を無くすようにし、チップは極力足ではなくパッケージを持つようにしましたが、ハテさて・・・

 

4 半田付け

 (1)ジッタクリーナー

  順番的には、ロジックICで腕慣らしするかどうかですが、ジッタクリーナーは基板の真ん中にあり作業性が後回しだと悪くなるため、とりあえずTPS7A4700の取り付けを腕慣らしにしてジッタクリーナーから取り付けてみました。

 【取り付け前】

 【取り付け後】(この後さらに電極とランドの溶着を確実にしたりするため再半田しており、最終形ではない)

 正直なところ、ピン数が多い分、TPS7A4700の5倍は難しいです(泣)。そもそもこの幽霊の如き足なしQFPパッケージは、足がないのが兎に角半田付け泣かせです。何せ、ほかのチップは取り敢えず1ピン仮半田で位置決めをすれば後の作業性は上がるのですが、仮半田もなかなか難しい・・・

 【私の手順】

 ① ランドに一つだけ仮半田する。

 ② チップの位置を決め(これがまた難しい(泣))、仮押さえする。小生は前述ですがこんなものを作りました。

 ラジオペンチと輪ゴムと爪楊枝で作っています。

 なお、こいつの肝は a)爪楊枝はあまり下を短くしない b)輪ゴムは把手の上の方を括る。その理由は、爪楊枝の下部分が短かったり(ふつう考えれば短い方が操作性は上がりそう)すると、輪ゴムの位置が下がり基板に接触する=ゴムのせいでペンチが揺れ動き仮押さえにならない、ためです。

 ③ こて先がチップの電極に接触する位の位置までもっていってしっかり半田付けする。

 ④ 仮半田した辺以外の辺について半田する。この際は20W位の半田ごてに、拙稿No.35の例ならHAKKOのBC(M)タイプのこて先をつけ、こて先に少しだけ半田を盛り、フラックスをドバドバ掛けて、ランドに平行にこて先をこすって半田を流す。

 ⑤ 結局ランドと電極がしっかり目視でも半田で溶着していないとまずいので、何か怪しげなところがあれば、上記④のやり方で、今度はランドの先からチップに向けてこすってみる。(小電力のこて先、極細のこて先ではあまりうまくいかなかった。小生は。) また、半田ブリッジは a)該当箇所を無水アルコールで綺麗にクリーニング b)フラックスドバドバ c)20W位のあまり細くないこて先の半田ごてでブリッジの辺りをちょいちょい・・・ で大抵解消します。(これはどんな個所にも当てはまる)

 ⑥ 最終形は、ランドと電極が半田で一連となっていること。28ピンと29ピン(CKOUT1+とCKOUT1-)はショートでOK。

 ⑦ なお、一回半田したところを再半田するときは、無水アルコールでヤニの焦げカスなどは綺麗に拭き取っておくこと(これはどんな時でも!)

 何か怪しいような気もするが、まあ良しとして・・・?(パスコン、エラいことになってますorz)

 

 ⑧ 裏のヒートシンクは、エイヤッと40Wの半田ごてでホールに半田を流し込むと上手くいくように見えるが、半田がこんもり盛り上がってしまい、試しに吸い取り線で吸い取ってみると中はガランドウ・・・(泣)。ICチップのGNDパッドとシンク部分を一体的に半田メッキできれば、半田と同じ金属面が表面に形成されるので後続の半田付けが楽らしいが、そのためにはGNDパッドとシンク部分の温度が適当な温度まで上がっていないとできない(半田ごてをホールに突っ込んでも、半田は半田ごての方にくっついて基板部品には付いてくれない)。ヒートガンでも使って半田の細切れ屑をホールに突っ込み熱するのが一番手っ取り早そうだが、そんなものないので小生は、60Wの半田ごてに40Wのこて先を換装し、半田屑をホールに少しちらしてこて先でホールの中をグリグリ・・・ ちなみに、60Wの太めのこて先の半田こてを、ヒートシンク部分の金属にしばらく当てて、真ん中のホールに半田が吸い込まれたら少しずつ先に、というのが最善かも。基板製作者さんのサイトのBBSにはこんな記述もあります。要はチップ温度上昇にビビるくらいなら最初から60Wとかでさっとやってしまった方が良い、ということでしょう。なお60Wでグリグリやったあとチップ表面を赤外線温度計(これ何気に便利、ただ高い)で計測しましたが、そんなにバカみたいな高温にはなっていませんでした。

 結果はこう。なんにしても余り加熱するとICの寿命が心配・・・

 

 (2) ロジックIC

  次に、真ん中辺にあって作業性の悪そうなIC11-18を半田付け。その次は端っこにあるIC2-7。こいつらは足の間隔も広く、そもそも足がちゃんとあるので・・・、ということなので、来るべきES9018の半田付けに向けた手慣らしも・・・

 ① ランドに一つだけ仮半田する。

 ② チップの位置を決め仮押さえする。

 ③ 20Wの半田ごてで、しっかり半田付けする。15Wだと熱量が低いように思えます(半田こてを話した瞬間半田が凝固し、半田に角が生えることが多い)。

 ④ 仮半田と反対の辺の足を半田。最初にフラックスをドバドバして半田する。引き半田でも良いが、上記(1)ジッタクリーナーの④のやり方で1~2ピンずつくらい半田していくのが吉のように思えました。

 ⑤ 完成形は、ICの足の終端の断面と基板のランドが半田で一体に溶着していること。

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.35 ESS社 ES9018S Dual DAC基板の製作(その2)

2015-12-17 20:46:55 | 日記

1 準備物

 半田系

  ・半田ごて~15W、20W、40Wか60Wの3~4種類はほしい。できればセラミックヒーターがよいが・・・(作業効率、絶縁性)

  ・半田ごてチップ~15~20W用には、①普通のもの ②先端が尖っているもの ③先端が切れているもの の3種類は必要

   例えばこのメーカーの製品なら ①はBタイプ ②はIタイプ ③はBC(BCM)タイプです。①は通常の作業、②は半田先のスペースが小さい箇所や狭小ピッチのICリードの半田修正、③はSSOPパッケージの半田などに使います。

  ・フラックス~これがないと始まりません~~

  ・良質の半田~全然作業性が違います。小生が今回使ったのはこれ

  ・無水アルコールと綿棒~これもないと始まりません。あとスプレー式のフラックスリムーバ(結局アルコールですが)もほしいところ。

   ※特に半田吸い取り器は必要ないとは思います(あればいいかも、位で、別に吸い取り線で十分でしたが)。

 

 工作補助系

  ・ラジオペンチ+輪ゴム+爪楊枝~表面実装部品半田付けの時仮押さえに便利。ラジオペンチに爪楊枝咥えさせて、把手のところを輪ゴムで締めます。

  ・伸縮性のない包帯止め絆創膏(ダイソーとかで売ってる奴でOK)~あちこち仮止めに便利。100円の奴は粘着性が弱いので猶更GOOD。

  ・小さなプラ容器~これもダイソーの工具売り場で売っている、横7センチ縦5センチ深さ2センチくらいの小物入れ。チップコンデンサとか入れとくのにとても便利。

  ・2倍程度の広範囲が見えるルーペ&10倍以上のルーペ~どっちも必要。特に高倍率ルーペは絶対必要。最低でも10倍はほしい。

  ・スポットライティングできるLED照明~半田の細かいチェックにはほしいところ。

  ・パソコンショップとかで売っているスプレー式のエアダスター~半田くずとか微細ゴミを吹き払うのは意外に重要。念には念を・・・

https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

 


No.34 ESS社 ES9018S Dual DAC基板の製作(その1)

2015-12-16 20:02:19 | 日記

 お気楽オーディオ(藤原)さんが頒布されているES9018S Dual DAC基板の製作に(無謀にも)挑戦し、一発で音出しに成功しました。

 

 

 いろいろと問題もあり、必ずしも上手い工作とはいいがたいですが、私のような素人でも、ということで、いくつかメモランダムを残してみようと思います。

 ところで、ES9018が大人気DACチップということもあり、作例が沢山Webには公開されています。 私は技術的なことはよくわからないため、テクニカルな話はそうした諸先達の情報にお任せするとして、「どうやって素人同然の私でもこの工作ができたか」について記したいと思います。

 無論、これは相当の学習と準備が要りましたので、はっきりいってど素人のまま、とは参りませんが。

 ということで、詳細は追って追々、といたしますが、ただひとつ、
 Web上には沢山の失敗事例も情報があり、是非ともこれらを丁寧にトレースして、どのようなところで失敗が起こり得るか学習したうえで、そこには従前の注意を払うことが重要だとは申し上げておきましょう。https://audit-tetchan-kaisetus.blogspot.com/2022/05/0.html

No.33 I2S直出力 試聴(No.31追記)

2015-10-25 10:18:56 | 日記

 No.31の件、やっとこさ試聴できました。

 例によってLinuxベースMPD使用、初代APU(LightMPD)--Hiface Evo+Evo Clock--(I2S or SPDIF---DAI)--PCM1794(Dual)DAC---IV---Accu C270---P4200---B&W805D。DACとIV(&DAI)は手持ちのMiTakeさんのキットを使用しました。

 

 SPDIFからI2Sに変えると・・・最初はなんじゃこりゃ、全然同じじゃねえか、と思いましたが、よく聞いて行くと、次第にI2SのほうがSPDIFより薄皮が1.5枚くらい剥げた感じに聞こえます。定位がよくなり、室内楽の楽器の位置など、より決まるようになりました。ヒラリー・ハーンの無伴奏パルティータ3番を聞くと、SPDIFでは少し雰囲気で鳴っていたものが、より明瞭に奏者像を出すようになります。

 

 I2S直だとジッタの影響が減るのか、ですが、なんにせよ、やってみた価値はありました。


No.32 QFNパッケージの半田付け

2015-10-11 20:59:54 | 日記

 電源用の電圧レギュレータ TPS7A47の半田付けをやってみました。

  TPS7A47メーカーサイト ⇒ http://www.tij.co.jp/product/jp/tps7a47

 ICの半田付けはいくつか経験しましたが、足のないQFNパッケージは難物です。試行錯誤ありましたが、いくつかのサイト情報を組み合わせてやってみましたので、参考までに・・・

 

【用意するもの】

 15W程度の半田ごて 先端のチップは尖っている方がよい。今回はHAKKOのこて先タイプI型のものを利用。

 仮止め時にチップを押さえる道具(ラジオペンチ、爪楊枝、輪ゴムを利用した道具を使用)

 フラックス、無水アルコール、綿棒等

 (あると便利) 10倍程度のルーペ、デンタルミラー(実は東急ハンズとかで売っている)、小型のLED懐中電灯orライト

 

【やってみた方法】

1 仮止め用予備半田を置く

 チップの位置決めをしたら、仮止めした方が作業が楽なので、普通予備半田して仮止めしますが、今回はランドのうち1本だけ予備半田しました。

 これは、QFNパッケージは位置決めが難しく、仮止めしたはいいが、実は仮止め作業中に微妙にランドとパッケージの端子がずれていたりすることがある、なんてしばしば起こるわけで、仮止めが1本だけなら、やり直しが簡単だから。

 

2 位置を決めたら、チップを仮固定し、仮止め

 位置決め、ヤッカイです。なんせ小さい相手が! しかも4辺もあるし・・・。ということなので、ルーペ、小型ライト、デンタルミラーはあると大活躍です(デンタルミラーはあっち側の辺の端子とリードがずれてないか確認するのに至極便利)。

 仮止めの仮固定は、ラジオペンチ、爪楊枝、輪ゴムで作ってみました。(Web上に作例がありました)

 でも結構難しい(爪楊枝がチップに接触した際に縦横方向に微妙にベクトルが、なんてことで・・・。なので、予備半田、仮止めは1端子だけなんです)

 下の写真、下辺の一番右のランドに仮止め用半田が乗せてあります。仮止め半田付け前なので、少しチップ右に浮いてます。

 

3 仮固定して、ランドとパッケージの端子が位置ずれてないか確認

 (ずれてるときは、仮止め外してやり直しやり直し・・・)

 10倍ルーペで覗き見。

 仮止め・・・

 

4 どの辺からでもいいので、1辺ずつ半田付け

 こいつがまた厄介でして、とにかくランドと端子がきちんと半田で一体化させなければいけないのだけど、なんせICの足がないから orz

 なので、

 ①フラックスをドバドバ

 ②細い半田を使って、ある程度ランドに半田を流し、端子が半田で光ってなければ端子の方にエイヤッと半田ごてのこて先で半田を流す。結構チップの端子に半田をのせるのは思うようにいかない。フラックスをある程度多めに使って、こて先に半田を盛ってさっとリードを撫でればランドには半田は乗るし、普通ならフラックスが乗っていれば、ランド上に半田はさっと広がる筈。

 ③ブリッジしたり端子がきちんと半田乗らなかったら、ルーペで状況をよく確認して、一旦ゴミ(焦げたヤニとか)を無水アルコールで拭き取って、やり直せばよい。ブリッジはフラックスを塗ってこて先で撫でれば普通は解消する。

 ④これを各辺繰り返す。

 ⑤怖がる必要はなく、端子に半田を乗せるには思い切りが必要だが、確認、あとブリッジやり直しするときはやり直し前に前のゴミとかを除去する作業は丁寧にする。

 

【追記】

 半田付けの際は、先端が斜めに切れたこて先の15-20Wの半田ごて(HAKKOならBC型こて先)を使い、フラックスをドバドバして、こて先に少し半田を乗せ、ランドを垂直にすっとこするようにすれば、半田が金属面にさっと広がり、大体において綺麗に半田付けできるのですが(小生がSSOPパッケージを半田付けするときはこのやり方)、多分QFNでも同じようにできそうですし、多分こっちの方が成功率は高そう。結局やらなかったけど。

 なお、このやり方だとあまりブリッジも起きず、そうはいってもこて先に乗せた半田が多いとブリッジしますが、そいつは一旦ヤニとかカスとかあればそいつを無水アルコールで拭き取って、も一回フラックスして、こて先の綺麗な半田ごてでこすれば、あら綺麗に解消しますので。

 ⇒結局、ランド・パッケージ端子に半田がよく乗っていない一つ二つの箇所をこのやり方で再半田しましたが、まあまあ綺麗にできました。

 てなことで、こういう風にはなかなか行ってくれませんが

 とにかく時間をかけて丁寧にやれば、トーシロでもなんとかなります。

 TPS7Aは裏面にサーマルパッドありますが、こっちは40Wとか、ある程度容量の太い半田ごてで、やっぱりフラックスドバドバして、穴の片側からエイヤッと半田を思いっきり溶かし込みしましょう。

 

 


No.31 HiFace Evo から I2Sで PCM1794に直結出力

2015-09-23 12:05:14 | 日記

オケの定演(今回は大曲のため、ほかに手が回らん・・・)も終わり、やっとこさすこし工作を・・・ということで、かねてからやってみたかったHiFace EvoからのI2S出力を手掛けてみました。

 

MiTakeさんが、下記でHiFace EvoからI2Sで、PCM1796(TI社)のDACに直接デジタル出力しておられます。

http://www.mi-take.biz/system72/DAC_2/HiFaceEVO/HiFaceEVO_I2S.html

 

この手の記事はWeb上でも散見されますが、同じTI社製の有名ハイエンドチップPCM1794での紹介事例が見当たらないので、蛇足とは思いつつ・・・

 

1 用意するもの

 そこらで売っている一般的なLANケーブル(どうせ短くぶった切って使うので、あまり長いものは不要。無理にカテゴリ7とかでなくとも・・・)

 DACとHiFaceが共用できる電源(これが少し面倒くさい)

 なお、PCM1794DACは、MiTakeさんのキットを使用しました。(PCM1794W基盤+IV基板2枚)基本結線すれば使える状態で頒布されているので、私のようなど素人には手掛けやすい製品です。

 

2 準備

 HiFace Evo の I2S 出力仕様は

http://www.m2tech.biz/public/pdf/App001%20Using%20hiFace%20Evo%20I2S%20Output%20-%20PrB.pdf

 で公開されていますが、玄人さん方はピンの配列が通常と逆なので戸惑われるようです。(なんも知らん小生は、書いておる通りに認識しちゃいました)

 上記マニュアルによれば、要するに、HiFace Evo 背面にI2S出力用ソケット(LANケーブルで使うRJ-45 8ピン用プラグ用のソケット)がありますが、Evoの背面に向かって左から 1 SDATA 2 GND・・・ ということなのですね。

 なので、LANケーブルをできるだけ短く(上記MiTake氏の実験では12センチが限界?)ぶった切って、

 ① 茶色の線が DATA

 ② 緑の線が  LRCK

 ③ 青の線が  SCLK(ビットクロック)

 ④ オレンジの線が MCLK

 ⑤ 縞々の線(ソケット左から見て偶数のライン)はどれでも GND

になるので、DACの受け口の配列に合うように5口ソケットに並べます。これでLANケーブルの工作は終わり・・・

 なお通常のLANケーブルなら、データの種類とケーブルの色の対照関係はこうなる筈なので、例えば小生にはかなり敷居の高そうな藤原キットのPCM1794Dual-DAC(DAIとかついていない版)ならI2S入力受け口の1番ピンはDATA、3番がLRCKなので、1番ピンは茶色、3番ピン(隣)は緑のケーブルにつなぐ、とか・・・。なおGNDはどれか任意の一本選べば良いようです。

 下手くそな工作で申し訳ないですが、MiTakeキット PCM1794Wの入力は、

 ①番ピン LRCK

 ②番ピン BCK(ビットクロック)

 ③番ピン DATA

 ④番ピン GND

 ⑤番ピン SCK(マスタークロック)

 なので(MiTakeさんのサイトでこのDACの回路図は公表されています)

一番ピンから順番に 緑-青-茶-GND-オレンジ となるように配列しています。

 

3 接続

 接続、といっても別に普通に接続(EvoのI2Sジャックから、うえで工作したLANケーブルを通してDACにデータを流すだけ)です。

 なお電源について、電気に詳しい人ならあったりまえの話ですが、I2SのGNDは、DACのGNDにそのまま落ちており、I2Sの信号類もそのままPCM1794に入力されるので、HiFace Evo と DACの基準電位は揃えておかないといけません。要するに、DACとHiFace Evoの電源が違うものだと、うまく動かない(=GND共通にしないと動かない)、ということになります。

 そのため、電源は次のように取っています。

              +--------------------- IV基板用±15V生成基板 -------- IV基板

     共通電源 ---------- +---------------------   DAC用+5V生成基板 -------------- DAC基板

              +--------------------- HiFace Evo用+9V生成基板 ---- HiFace Evo

 「共通電源」とは、3つの機器に電力供給できる余力をもった15V程度の安定化電源です(トランス、平滑コン、安定化キット(秋月TPS7A4700キット)で自作。秋月キットは1Aまでですが、HiFace Evoの電流は0.3Aアンダー、 MiTakeキット(DAC、IV2枚)に流れる電流は0.4Aアンダー合わせても0.7Aを下回る程度なので、トランス出力電圧をうまいこと15V近辺に合わせておけば、電圧降下を最小限度で済ませられる=TPS7A4700もあんまり発熱しない=十分な電力供給できる、と勝手に踏んでいます。)。

 以上を要すると、HiFace Evo、DAC、IVはそれぞれ所要の電源電圧が違うので、それぞれの電源用基板を用意し、電力供給能力のある共通電源から3本の線を出して、さっきのそれぞれ3つの電源基板に電力を供給する形にしています。+5V電源は10V程度の電圧降下のためそれなりに発熱しますが、HiFace Evo 用の電源は、あまり消費電力がいかないためか、そんなに発熱はありませんでした。

 

4 その他

 小生のところでは、音源は全部CD落としのものなので、サンプリング周波数は44.1kHz、HiFace Evo I2S から出力されるマスタークロックは、上記のEvoの説明書では22.5792MHz、よって、システムクロックは512fsとなります。PCM1794は自動で認識するようです。

 下記テキサスインスツルメンツ社のPCM1794データシートの

http://www.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/pcm1794a.pdf

 17ページだと、DACは2チップ構成(モノラル作動)なので、I2S Mono L(R)-Channelになるよう、DAC所定のピンにONOFFをかける(基板のジャンパをいじる)ことになりますが、このキットだとデフォルトでよいようです。

 あほみたいな説明ですが、素人にはわかりにくいことのひとつ、データフォーマットについて、念のため説明しておきます。(CQ出版社の「インターフェースInterface」誌2014年9月号「ハイレゾ本格デビュー Linuxオーディオ」の説明がわかりやすい。まだバックナンバーある?)

http://www.kumikomi.net/interface/contents/201409.php

 HiFace Evo の I2Sは、文字通り(あたりまえ)I2S、つまりMSBがLRCLKの2クロック目にはまる奴です。MSBファースト前詰め(またはLeft-Justified(左詰め)とか言われる奴)やMSBファースト後詰め(またはRight-Justified(右詰め)とか言われる奴。上記TI社のデータシートではStandardと記述されるのは、たぶんこいつのこと。)ではありません。

 

5 結果

 HiFace Evo から SPDIF出力でDAIを通じてPCM1794 DAC運用していましたが、EvoからI2S直出しにしてどうか?

 まだ時間がなく細かく検証してません・・・orz

【追記】

 やっとこさ試聴できました。

 例によってLinuxベースMPD使用、初代APU(LightMPD)--Hiface Evo+Evo Clock--(I2S or SPDIF---DAI)--PCM1794(Dual)DAC---IV---Accu C270---P4200---B&W805D。DACとIV(&DAI)は手持ちのMiTakeさんのキットを使用しました。


 SPDIFからI2Sに変えると・・・最初はなんじゃこりゃ、全然同じじゃねえか、と思いましたが、よく聞いて行くと、次第にI2SのほうがSPDIFより薄皮が1.5枚くらい剥げた感じに聞こえます。定位がよくなり、室内楽の楽器の位置など、より決まるようになりました。ヒラリー・ハーンの無伴奏パルティータ3番を聞くと、SPDIFでは少し雰囲気で鳴っていたものが、より明瞭に奏者像を出すようになります。


 I2S直だとジッタの影響が減るのか、ですが、なんにせよ、やってみた価値はありました。


No.30 聞き比べ Raspberry Pi B+ と APU(1C) lightMPDで

2015-06-08 20:52:52 | 日記

 Voyage MPD Starter Kit 2 のCPUであるAPU.1Cと、Raspberry Pi B+で聞き比べして見ました。

 MPDはlight MPDの初期版です(アップデートしてません)。

 現状、拙宅のDDCであるhiFace Evoへ接続できる、という前提でこのプラットフォーム選択としました。そのため、現状、Raspberry Pi 2でなくB+での試聴です。

 構成は

  MPDサーバ(lightMPD) -(USB)-DDC(hiFace+Evo Clock)-(SPDIF)-DAC(Mi-Takeキット DAI+DAC(BB PCM1794デュアル))+IV変換(OPA604版))-(バランス接続)-プリアンプ(Accuphase C270)-(バランス接続)-パワーアンプ(Accuphase P-4200)-SP(B&W 805D) なおhiFace EvoからPCM1794 DACにI2S直出しを試みましたが、上手く行きません(藁

 

 テスト曲は、①バッハ 無伴奏パルティータ3番(ヒラリー・ハーン)第1曲 ②モーツァルト 弦楽四重奏曲K.465(アルバン・ベルク EMI)1楽章 ③バッハ 二重協奏曲(Ob.Vn.)BWV1060R(カフェ・ツィマーマン)3楽章 ④ベートーベン 交響曲1番4楽章(ガーディナー)

 

 結論

 大きな優劣差異はないです。

 傾向としては、わずかながら、APUは緻密、Raspberry Piは明瞭、というところでしょうか。要するに、ラスパイのほうがわずかに音が前に出てきます。面白いのは、APUだとオーボエよりヴァイオリンが奥に引っ込んで聞えるのですが、ラスパイだとバッハのコンチェルトの二本のソロが対等に、ヴァイオリンが前にはっきり明瞭に聞えるところでしょうか。一方、弦楽四重奏だと4本の弦のまとまりの良さはAPUのほうに長があると感じました。

 相違はそんなところであり、楽器や楽曲によってサーバのキャラクタが少しではあれ、出てくるような感じですので、どちらが優れている、というより、曲によって使い分けると良いように思えます。

 ただ、ラスパイは明瞭なだけ、少しがさっとして、聞き疲れする印象はあります。

 

 結局、5千円のラスパイ、かなりMPDサーバとしては優秀、ということですねえ。

 

 なお、ラスパイでI2S接続を調査中ですが、ラスパイ2 I2S直出しには、かなりの期待が持てそうです。


No.29 Raspberry Pi 2 にlightMPD導入

2015-04-05 11:23:34 | 日記

 ラスパイ2大人気らしく、注文から随分して納品となりました。

 で、とりあえずlightMPDを導入しました。やることは、こちらと一緒です。

 大元は こちら で、2015年4月4日時点でのヴァージョンは0.09、まだテスト版とのことです。

 

 パラメータはラスパイB+のときと一緒。

 

 ただ、mpd設定の項目で、デフォルト(dac=hifiberry-dac)にしておくと、問題なく起動するのですが、

拙宅はM2TECHのhiFace EVOを介してDACにつないでおり、

mpdパラメータをdac=usb-hifaceにすると

MPDクライアント(GMPC)がNot Connectedのままになってしまいます。

( これ でLANの様子を覗くと、ラスパイ2に設定したIPアドレスは出現するのですが)

 よって、今のところラスパイ2で、音出しできていません。

 (ラスパイB+にラスパイ用v0.08を導入した方は、ちゃんとhiFace Evo使えるんですが)

 

 当方の環境の所為か、バグがあるためか分かりませんが、まー、テスト版なので、気長に待ちましょう。


No.28 Raspberry Pi B+にVolumio導入

2015-03-02 19:11:40 | 日記

 拙稿 No.27 で、Raspberry Pi B+ 導入(&lightMPDインストール)について書きましたが、本稿はRaspberry Pi用MPDとしてよく知られるVolumioのインストールについてです。

 WindowsPCなどから、画面でどんどん進めていけるので、恐ろしく楽チンです。

 ただし、拙宅ではDDCでhiFace EVOを使用していますが、素のVolumioでは使えません。ドライバを入れるやり方があるようで、研究中です。

 

 なお、本作業については、特に次のサイトの情報が役に立ちました。感謝申し上げます。

http://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/12/mpdairplay-b5fd.html

http://asoyaji.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html (下半分が該当)

 

1 ダウンロード

 次のサイトからダウンロードファイルを落とします。

  http://volumio.org/download/

 

 Downloadファイルは、こんな感じです(2015年2月25日現在)。

 

 このzipを解凍すると・・・(下の図の上のimgファイルです)

 

 こいつをDD for Windowsで、Raspberry Pi B+に入れるマイクロSDカード(FAT32でフォーマット済)に書き込みます。

 DD for Wondowsのダウンロードは こちら (シリコンリナックス社提供。ダウンロードサイトのURLはまま変わるようです)。

 拙稿No.25(項目3(3))にも、DD for WIndowsの使用法は書いておりますが、このプログラムの起動には、ダウンロード・インストール後、「すべてのプログラム」→「DD for WIndows」(下画面のようにexeファイルをどこかのフォルダに放り込んでおれば、そいつ)を右クリックで選択して「管理者として実行」で行う必要があります。(XPより後のWindows)

 さて、FAT32でフォーマットしたマイクロSDカードをPCに認識可能な状態にしておれば、DD for WIndows起動時、下図のように、「対象ディスク」にSDカードの情報が表示されるはずです。

 ならば、「ファイル選択」ボタンをポチして、ファイルを選択しますが、ファイルの種類は「All files」にしておきましょう。でないと拡張子imgファイルは表示されません。で、表示されたらさっきのimgファイルを選択します。すると、DD for WIndowsの小窓のファイル名にそいつが表示されるはずです。で、確認後、「<<書込<<」をポチして、暫し待ちます。

 

 SDカードの中身はこんな感じ、でもこの中身は以後の操作には関係ないです。

 

2 Raspberry Pi B+にVolumio設定

 Raspberry Pi B+のウラ(USBとかのソケットの無い面)にあるマイクロSDのスロットにマイクロSDを入れます。(接点端子を下(基板側)にして入れる) 

→ とりあえず音出し設定をするため、Raspberry Pi B+ とUSB/DACをUSBで接続、LAN(当方は有線LAN接続)ケーブル接続の上、5Vの電源をON(電源用マイクロUSBから給電) → 赤LEDが点灯、緑LEDがチカチカし出すが、緑はそのうちチカチカがおさまる → 次の作業開始!

 

 WindowsPCとかで、ブラウザのURLに http://volumio/といれると

 以下の全ての作業は、この画面上で行います。Raspberry PiのIPアドレスを確認する必要もなく、各設定はこの画面の項目をいじるだけであり、訳分からんLinuxのテキストコマンドをSSHで弄る必要もなく、頗る楽チンです。

 

(1) NAS設定

 NASを設定します。Menuにマウスポインタを合わせると・・・

 

 Libraryをポチると、次の画面に。

 

 NASのIPアドレスとか必要事項を入力して、最後にSAVE MOUNTをポチします。多分めんどくさいのはこのプロセスだけです。

 ○Source Name ~ 適当につけてOKのようです。このVolumioを運用する上でのNASの名前であり、他のアプリケーションやハードの運用との共通性は必要ありません。

 ○Fileshare protocol ~ 拙宅のNASはCIFS(Windowsで管理するやつ)ですので、それを選択。(以前の拙稿での設定と同じ)。

 ○IPアドレス ~ NASのIPアドレスを入れます。必ず必要な情報です。以前の拙稿3(4)eの例だと、192.168.23.20になります。

 ○Remote directory ~ NAS上の音楽フォルダの在り処です。当方では、NASの中の¥Public¥Musicの中に音楽ファイル群を収納しているので、そいつです。

 ○User Name と Password は、NASに自分がつけた名前、パスワードです。以前の拙稿3(4)eの例だと、それぞれabc、defになります。

 ○まとめると、拙稿No.20(Voyage MPD)、No.25(lightMPD)のNAS設定と同じ情報が要る、ということです。

 

すると、次の画面に遷移します。下のNASの項目に、今、自分が入れたSource NameやIPアドレス、NAS中の音楽ファイルの在り処が表示されます。

 

(2) 再起動

 一旦再起動します。

 Menu → Turn offをポチすると・・・

 

 次の画面に遷移するので、Rebootをポチ

 

 で、暫し待ちます。

 

(3) 音楽ファイルデータベース更新

 Volumio導入時には必要ですが、VoyageでもlightMPDでも、NASの音楽データを変更(曲の追加等)した後は、MPDのデータベースアップデートが必要なことは変わりません。

 ではその手順ですが、さっきのREBOOTが終わると、そのうちVolumioが再起動して次の画面に復活するので、MENU→Libraryをポチ。

 

 次の画面になり、NASがマウントされているのがわかります → UPDATE Libraryをポチり、暫し待つ・・・

 

Under Construction じゃなくて Under Updating

 

(4) 音出し

 プレイリストとかないはずなので、フォルダから音楽ファイルを探して再生してみます。

 MENU → Main で、下の画面に遷移して、左下のBrowseをポチ。

 

 NAS をポチします。

 

 さっきつけたNASのSource Nameが出る。こいつをポチると・・・

 

 NASの音楽フォルダの中身(拙宅NASの¥Public¥Musicの下位フォルダの中身)が表示されました。

 

 あとは、再生した曲(フォルダでもOK)を探してポチして、プレイをポチると音が出ます。

 下の図は、上の図からさらに音楽ファイルをフォルダ下層に探しに行って出したものです。

 なおこの画面右の横三本線のアイコンをポチると、小ウインドウが起きます。MPDクライアントでよく見る奴です。こいつでどの曲をPlayするかは操作すれば宜しく、要するにGMPCとかのMPDクライアントと操作方法は同じです。ちなみにこの画面は、曲のファイルが入っているフォルダが示されていますが、ファイルでも一緒ですね。

 

 再生中は、こんな感じで動いています。

 以上で、音出しまでの基本的な手順は終了です。

 

3 Optional設定

(1) ヴォリュームコントロールの無効化

 音質追求するなら、要らないから、無しにしてしまいましょう。(拙稿No.20の2(8)参照)

 トップ画面からMENU → Playbackをポチ。そうすると、次の画面に遷移します。

 

 Volume control mixer をdisabledにして保存します。

 

 なお、おしなべて、設定変更があったときは、最後に再起動(MENU → )するのが吉です。

 こうすると、トップ画面(下図)でヴォリュームをいくらいじっても、すぐに100に戻ります。

 

(2) IPアドレス固定

 拙稿のこれまでのAlixやCubox、APUではIPアドレスを固定しました。何故ならMPDクライアントでホストをIPアドレスで指定していたからです。

 しかVolumioはホスト名「volumio」で自分で動くし、設定もURL=volumioと指定すればよいから、別にMPDサーバのIPアドレス192.168.なんたらかんたらをユーザが知っておく必要ありません。

 たとえば、MPDクライアントであるGMPCの場合、次のようにホスト指定すればちゃんと動きます。VoyageとかlightMPDだとIPアドレスを192.168.うんたらかんたらを入れないといけないところです。

 なので、どうしても、という事情のある方だけ必要な手順です。普通はIPアドレス固定は要りません

 なお、どうしても必要な場合は、次のようにやっていくが、IPアドレス固定後は、URL欄には「volumio」ではなく、固定したIPアドレスを直入れしないといけません。volumioとURLに入れても繋がらないし、上記のクライアントでのIP指定も同様です。

 ではやり方。MENU → Networkで次の画面に遷移。で、IP adressのAutomatic(DHCP)をStaticに変える。

 

 で、RaspberryのIPアドレスとして固定したい中身とかを指定していきます。

 項目の中身は、拙稿No.25の2(4)のa-cの中身と一緒です。で、SAVEします。

 

 ほかの設定変更なら再起動(REBOOT)だけど、IPアドレスが変わると、ブラウザ表示のURLではRaspberry piに接続できなるため、REBOOTが効かない、というか、この画面からは操作が何もできなくなるみたいです。

 よって、電源をOFFして、然る後再度電源ONして再起動するしかないです。

 で、URLにvolumioと入れてもつながらないので、ブラウザのURL欄にさっき指定したIP adressの192.168.うんたらかんたらを直指定して、Volumio画面を出します。拙稿No.25の2(4)cの例だと、192.168.23.30です。

 

(3) hiface Evo対応

 デフォルトでhiface EvoにRaspberryからUSBでhiface Evoにつないでも、音が出ません。

 MENU → Playback でAudio Outputをみると、デバイスはALSAのみの状態。さあどうすればいいか調査中。

 こちらの記述を参考にトライしましたが、途中でエラーで止まりました(無念


No.27 Raspberry Pi B+ 導入 (lightMPDのインストール)

2015-02-25 20:08:55 | 日記

 Raspberry Pi B+を導入しました。Raspberry Pi 2は2015年2月中旬時点でRSでも品切れ入荷待ちです。

 こいつで、lightMPDとVolumioで動かし始めています。

 今回は、そのうちlightMPDの導入について説明します。

 こちら のサイトが丁寧に説明いただいており、参考になります。当サイトは、素人が更に躓き易い点を中心に説明しています。

 

1 ヴァージョン等

 ヴァージョンはlightMPD-v0.08(2015年2月25日現在。上記のとおりラスパイB+用)です。ベータ版とのことですが。

 なお、本稿記述時点ではラスパイ2とラスパイB+ではlightMPDのヴァージョンが違います。気をつけましょう。

  2015年2月25日現在、v-0.08(ラスパイ2用がv-0.09)です。

【開発者様サイト】

 トップページ

 lightMPD v-0.08 ラスパイ用(上記のとおり、2015年2月25日時点、暫定版としての提供とのことです)

 

2 インストール手順

 基本は、APU導入の際の内容(拙稿No.25)と同様ですが、Raspberry特有のパラメータが一つだけあります。

 ブラウザでプルダウンメニュー見ながらサクサク設定できるVolumioと比べると、環境を精確に把握しておらねばパラメータが書けず、テキストを弄らなければならない点は些か面倒ですが、それも、新しいソフトがユーザインタフェースを進化させた、ということであり、lightMPDも従前のVoyageなどと比べれば、大いに楽チンであることには違いがありません。

 なお、当方の環境は、本稿、拙稿No.25とも

   NAS---(LAN)---MPDサーバ(今回はRaspberry Pi B+にlightMPD)---(USB)---DDC(hiface Evo)---(同軸)---DAC です。つまり、MPDサーバの後にhiface EvoというDDCが入ります。その前提でお読みください。

 

3 ダウンロード

 (1) マイクロSDカードフォーマット

    FAT32でフォーマット。WindowsのクイックフォーマットでOK。拙稿No.25と一緒です。

    SDカードは1Gで十分です(当方、昔の余りSDカードを流用)。lightMPDは一旦システムをPCが読み込むと、SDカードにアクセスすることはないそうなので、SDカードはスピードクラスの上位のものでなくても十分と思います。

 

  (2) マイクロSDカードにファイルを落とし込み

   ダウンロード後、ファイルを解凍しマイクロSDカードに全て格納。Windowsの解凍ソフトでSDカードを解凍ファイル書き込みのターゲットにして解凍すればよし、です。DD for Windowsの出番は今回はありません。

   なお、解凍時の手順等は こちら が大変分かり易く、留意事項もありますので、参照して見てください。

   落としこむべきファイルと、フォルダ構造は、上記開発者様記述のとおり。

 

4 設定

  WindowsでマイクロSDカードを開き、中にあるlightMPDフォルダを開く。その中にあるlightmpd.confファイルをWindowsのテキストエディタ(メモ帳とか)で開く。初期値のうち、ラスパイ特有のパラメータ部分だけ切り出したものが下記です。

 

[mpd]

#            dac=bcm2835

              dac=hifiberry-dac

#            dac=rpi-dac

#            dac=usb-audio

#            dac=usb-hiface

              load_module=mpd-0.19.8rt

              music_directory=NASID1/Music

              playlist_directory=NASID1/mpd/playlists

              db_file=NASID1/mpd/tag_cache

              sticker_file=NASID1/mpd/sticker.sql

#            log_file=NASID1/mpd/mpd.log

              log_file=/dev/null

 

 (1) Raspberry Pi版に特異な設定

  上記[mpd] の中にある dac=### を、自分の環境(Raspberryの出力先)に合わせる。各行のパラメータの意味は、開発者様サイトを参照。

  例えば、当方の環境では、Raspberryからhiface EvoにUSBで吐き出すため、dac=usb-hiface以外はコメントアウト

#            dac=bcm2835

#            dac=hifiberry-dac

#            dac=rpi-dac

#            dac=usb-audio

              dac=usb-hiface

 にする。

 ★注意 2015年2月25-7日現在、上記パラメータを dac=usb-dacとして、一般的な市販USB-DAC(拙宅のラックスDA-200)にUSB経由で吐き出したら、音が出ませんでした(GMPCで操作したところ、failed to open audio outputエラー)。他のパラメータ(全パラメータコメントアウトの場合、全てのパラメータを一つだけ生かしていった場合を試行)も、エラーの出方は兎も角、音は出ません(dac=usb-hifaceの場合は同じエラー。)

 要は、開発者様例示のDAC(ラスパイ用DAC)以外のUSB-DACでは、対応できない、かも、です。無論、当方の環境における特異的現象かも知れませんので、あまり頭から信じないほうが・・・

 本lightMPDはベータ版とのことなので、気長に待ちましょう。拙宅はhiFaca経由にしており、パラメータを dac=usb-hifaceにしてhiFace EvoにUSBで吐き出せばちゃんと音が出るので、何ら問題はないんですけど。

 

(2) その他の設定

  network、nas、mpd(上記以外の部分)を修正する必要がありますが、修正内容は拙稿No.25記述のとおりです。

   要は、ラスパイ(MPDサーバ)のIPアドレス、NASのIPアドレスとマウント先の指定、となります。

 

5 音出し

 以上の修正をしたら、テキストエディタでファイルを保存して、そのままマイクロSDをRaspberryに挿入し、電源を入れてください。直ぐに立ち上がると思います。(lightMPDはDBアップデートも最初は自動的に行う) Volumioと比べても、lightMPDの立ち上がりは非常に早いですね。APUでもこの速さはありがたかったところです。

 その上で、lightMPDはクライアントで音出しをすれば、問題なく音が出るはず(当方ちゃんと出ました)。なおlightMPDはVoyageなどと同様、MPDサーバのIPアドレスを指定する必要がありますし、上記設定はMPDサーバのIPアドレスを固定する前提でのものとなっている点が、Volumioとの違いとなっています。

 なお、lightMPDはhiface Evoに最初から対応しているので、hifaceを使用する場合の追加設定は不要です。

 

6 結果

 まだ、精細に聞く時間がなく、ヘッドフォンで聞いていますが、lightMPF on APUと遜色はない印象です。

 今のDAC ラックスDA-200もBBのPCM1792を積むなど悪いものではありませんが、hiface EvoはI2S出力があるので、少しそっち方面にも挑戦できないか調査中です・・・

 

7 電流量

 CuBoxに付いてきた5V2Aスイッチング電源で聞いていますが、本番環境で電流を計測すると、maxで0.3Aを少し超える程度です。よって、消費電力は2W行かないくらいですね。

 これ を使ったトランス式の5V電源を自作しており、1Aまでですが、なんとか大丈夫でしょう。