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ボストン公演(正確にはボストン郊外のウェルズリー公演ですが・・)は当日仕込みです。
日中にはワークショップもあるし、ツアー初日ですから字幕との合わせも必要です。
ということで、あまりのんびりということもなくツアーが始まりました。
以下、この日のスケジュールです。
8:00am Crew call 劇場入り
8:00-9:00am Dance Floor lay down リノリューム敷き
9:00-12:00pm load-in and stage set up 搬入と舞台設営
12:30-1:30pm Workshop ワークショップ
1:30-2:30pm lunch 昼食
2:30-3:30pm Prepare for rehearsal リハーサル準備
3:30-5:00pm Rehearsal with subtitle 字幕とのリハーサル
5:00-6:00pm Notes 手直し
6:30-7:00pm House Open 開場
7:00-8:30pm Performance 公演
8:30-9:30pm Reception & strike レセプション&片付け
9:30-10:00pm Load out 搬出
会場はご覧の通り、普段は音楽ホールか講演会場として使われている小ホール。
照明はFOH(シーリング)は少々あるものの、あとはダウンライトのみです。
袖や幕類を吊るようなバトンもありません。
予算と時間の都合もあるので、とにかく簡潔な舞台設営とすることとしました。
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ということで出来上がったのがこちらの舞台。
公演時には客席照明などが落とされ、舞台に照明が入るので、背景の壁などが沈んで
舞台がもう少し浮き上がるようになっていました。
右に輝くモニターが字幕を映写するプラズマモニターです。
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私が両手首骨折からまだ完治していないので、現地に仕込み増員をお願いしたところ
力強い助っ人を派遣してくれました。上写真はお手伝いしてくれた現地女子学生のみなさん。
彼女たちは日本語クラスの学生さんで日本語が少々話せます。
女子学生ばかりなのは仕方ないですね、会場は女子大ですから。
まあ、和気あいあいと仕込みできました!
特に大きなトラブルはなかったのですが、1つだけ困ったのが字幕でした。
台本とビデオを頂いていて、その通りに字幕を作ったのですが、微妙に違う・・・。
ちょっとした違いが字幕の場合、結構困るのです。
たった2行ほどやり取りを飛ばされただけで、一瞬、どこをやっているのか分からなくなることも。
さらに大きな問題が・・・
普段はパワーポイントに字幕を入れていて、その下のオペレーターノートに日本語の台詞を入れてオペしています。
ところが、どういう訳か、このオペレーターノートが表示されない・・・。
全部表示されないならまだしも、表示されるページもある。
しかし、その設定の違いが分からない。
印刷してみたところ、全部のページにノートが印刷されているのに、画面にだけ出てこない。
とほほほ・・・
結局、急遽、全部のページを印刷し、それを台本として1ページづつめくりながらオペすることに。
初日でまだ公演にも慣れていなかったので、大変でした・・・。
しかしまあ、Show Must Go Onですからね。
どうにか公演は乗り切り、観客の反応も良かったので、安心しました。
あと、楽しかったのがワークショップ。
手伝ってくれた女子学生たちも含めた15人ほどの学生が参加。
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まずは挨拶からワークショップ開始です。
正座ができないアメリカ人は多いのですが、彼女たちは若いからか、体が柔らかく正座もできます。
そして摺り足などの基本的な所作の練習から。
一般学生ですから、本格的な狂言訓練というよりは、文化交流的な側面が強くなりますね。
彼らは日本語を履修している学生でもありますから、様々日本文化を体験してもらうのも重要です。
今時文化は放って置いてもまあ入ってきますが、伝統的なことはなかなか経験できないでしょうしね。
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盛りだくさんの内容に時間が足らなくなり、装束の解説を割愛することになったのですが、
数人の学生が装束を見たいということで、急遽着付けしながら解説をすることに。
学生の代表に狂言師の皆さんが装束を着せてくれました。感謝!感謝!
右写真は怒っている訳ではありません。「狂言師っぽく振舞って」とのリクエストに答えているだけです。
よく見れば膝が緩やかに曲がっているし、手も親指を内にして基本の位置にあります。
怒っているような表情は、それなりにまじめな顔をしようとしているのですね。
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てな感じで楽しく過ごせたボストン公演。
到着翌日の仕込み+公演+ワークショップにも文句ひとつ言わずお付き合い頂いた
山本狂言ファミリーの皆さんに感謝です!
こうして無事ボストン場所は終了。
翌日はピッツバーグへの移動です。