国際交流のススメ

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東由多加、寺山修二も公演を行ったNYのラママ劇場って

2010年05月15日 | アメリカ劇場事情



アメリカで日本の演劇が全く紹介される機会の無かった1970年代に、
寺山修司(天井桟敷)や東由多加率いる東京キッドブラザーズを紹介するなど、
NYでの日本前衛演劇紹介の先駆的存在として、多大な影響を与えてきたのが「ラ・ママ実験劇場
当時、日本の現代演劇や前衛劇を紹介する劇場は皆無だったのだから、
ラ・ママの功績は非常に大きいと言えます。

上写真右が創設者で芸術監督のエレン・スチュアート。
エレンがラママをはじめたのが1961年のことなので、
ラママは今年で48年目のシーズンを迎えたことになります。
日本の演劇と深い関わりを持つため、
いまも何人かの日本人スタッフがラママで働いています。

ラママには、2つの劇場のほかに、過去の公演などの資料を保存する「ラ・ママ・アーカイブ」があり
寺山修司がエレンにあてて書いた直筆のメモや手紙、公演パンフレット、
そして、81年に東京キッドブラザーズが「SHIRO」を同劇場で上演した際に出演した
柴田恭平がインタビューに応じているビデオなどを含め、
これまで同劇場で公演された作品の映像や写真など歴史的資料が保存されています。
 
エレンは過去にインタビューで「寺山はとてもエレガントで静かでハンサムだった」
「背を高く見せたかったからか、いつも厚底ブーツを履いていた」と語ったそうな・・・。

そして今月、そんなラママ劇場で、NYのシアターカンパニーWitness Relocationによる
チェルフィッチュ・岡田利規作「三月の5日間」(演出・振付: Dan Safer)が上演されています・・・(続く)




 


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