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FringeNYC フェスティバル って (3)

2009年08月30日 | 海外公演

from FringeNYC web: http://www.fringenyc.org/


ニューヨーク・インターナショナル・フリンジ・フェスティバル(通称FringeNYC)は北米最大のマルチ・アートフェスティバル。200を超えるカンパニー・グループが世界中から参加、現在20の劇場で16日間に渡って、のべ1300以上の公演を毎年開催しています。参加しているボランティアは1500人、アーティストは4500人で、観客動員は75,000人に登ります。(FringeNYCのウェブサイトからの情報)

開催時期は通常、8月中旬から8月末で、2009年度は8月14日から30日の17日間、午後2時から真夜中のスケジュールで開催されました。

FringeNYCは1997年、The Present Companyという、オフ・オフ・ブロードウェーのグループによって創められました。ことの起こりは、なぜ舞台芸術の都・ニューヨークに、エディンバラ・フェスティバル・フリンジのようなフリンジ・フェスティバルがないのか、という簡単な疑問からでした。そしてフリンジ・フェスティバルを企画し、コミュニティの人たちに意見を聞くタウンミーティングを開催したところ、地域住民350人が参加、コミュニティにとって必要な事業であると実感したと創設者たちは語っています。

辞書でFringeという言葉を引きますと“周辺”あるいは“2次的なもの”といった言葉が並びます。エディンバラ・フリンジ・フェスティバルの場合も、エディンバラ・国際フェスティバルを核とし、その周辺で開催される10ほどあるフェスティバルの1つであって、国際フェスに比べて小規模な作品を紹介する、というのが元来の意味合いでした。

そのため、フリンジと言うと、ラインナップも新進の気風に富んだ作品が多かったり、また実験的、前衛的な作品が多くなる傾向にあります。劇場サイズも小規模なものが多く、新進のアーティストや劇団にとっても、参加しやすいという傾向があります。

FringeNYCは単体のイベントですが、内容はまさにフリンジ的フェスティバルと言えます。開催される劇場はどれも小規模のものが多く、NYでも実験的で新進の気風に富んだビレッジやソーホー周辺が中心です。 (続く)


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