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オフィスをお休みしての韓国料理って

2010年01月17日 | アメリカ徒然日記

ソウルガーデンの人気料理“スンドゥブ・チゲ”



一昨日、コンプデーと呼ばれる代休制度を利用してオフィスを休みました。
アメリカは基本、ホワイトカラー・イグゼンプション。
つまりオフィス労働者には残業手当というものが支給されません。
数年前に日本でもこの制度を取り入れるかどうかで、議論になったことがありますよね。
この制度とはコンプデーではなく、オフィス労働者には残業代を支給しないという方ですが。

アメリカのオフィス労働者は基本、残業代もなければ、定額の決まったボーナスというのもありません。
営業なんかのセクションでは、インセンティブとして、ボーナスなんかがあたりしますが、
非営利団体では当然ながら、ボーナスは存在しません。

では、個人の能力とは関係なく、会社事情で残業をしなくてはならない場合に、
会社が従業員にどうやってその分の埋め合わせをするのか。
それがコンプデーという制度だったりします。

劇場で働く場合、朝から劇場入りし、公演やレセプションが終了するのが真夜中なんてことも多々あります。
通常の勤務が午後6時までだとすると、6時から真夜中までの6時間は会社都合の残業ということになります。
本来であれば、この6時間にも給与が支払われなければなりません。
しかし時給ではなく、年俸で働くオフィス労働者で、残業代という制度がない場合、どうすれば良いのか??
コンプ制度では、その残業分を別の日の労働時間を6時間減らすことで労働時間の調整を行います。
この残業時間を消化するために取るお休みのことをコンプデーと呼びます。
正式にはcomplimentary day(コンプリメンタリーデー)と言いますが、
complimentaryとは“無料の”とか“招待の”という意味の言葉です。
ちなみに、アメリカでは招待券のことをcomplimentary ticket、略して comp ticket(コンプチケット)と呼びます。

コンプデーは、残業のあった日のすぐ後に取ることを奨励されますが、
そうも行かない場合が多く、使えなかったコンプデーがどんどん溜まってしまうなんてこともあります。
そして結局全部を消化し切れなかったなんてこともありますが、まあ、この辺りはバランスの問題ですよね。
どのタイミングで、どのぐらいの日数コンプデーを取るかは、やはり職場の状況によります。
あまり取らないと溜まってしまうし、忙しいときは取れないので、ちょっとしたプロジェクトの終わりなんかに取ったりします。
当然ながらコンプデーは有給休暇と同じです。
取らなかったからといってお金でもらえる訳ではないですが、取ったからといって給与や評価に影響はありません。

ということで、先日、コンプデーを1日取りました。
朝寝坊をして、それから本屋やビデオショップに行き、お昼にコリアンタウンに韓国料理を食べに行きました!!

ご存知の方も多いかと思いますが、マンハッタンの32丁目、5番街とブロードウェーの間は
韓国系レストランや食材店、カラオケなどが集中するコリアンタウン。
いくつかお気に入りのお店があるのですが、その日選んだのは、32丁目でブロードウェーに程近いレストラン「ソウルガーデン」

この「ソウルガーデン」で最も人気の料理が冒頭写真の“スンドゥブ・チゲ”。
僕がオーダーしたのは、コンビネーションと呼ばれる種類でお肉と海鮮の両方が入っています。
辛さの段階が4-5段階ほどあり、お好みで選べます。
僕が選んだのは、上から2つめのスパイシー。やや辛と言ったところでしょうか。
“スンドゥブ・チゲ”には生卵が付いてきますので、混ぜるとさらにマイルドに。
「ソウルガーデン」では、“スンドゥブ・チゲ”と下写真の“カルビ焼肉”とをセットメニューとして出していて、料金はランチタイムで$13ほど。


 


さらに韓国ビールのOBビールを注文。スパイシーなチゲと甘い味付けのカルビ肉に良く合います!!
平日の昼間に飲むビールって、どうしてあんなに美味しいのでしょうねえ。
おお、そして韓国料理で忘れてはならないのが、前菜です。






いつも冗談で、この前菜にご飯だけ注文したら怒られるかなあ、と話すほど、前菜が充実しています。
辛くない小皿もあるし、さらに野菜たっぷりで栄養のバランスも良いのが嬉しいですね。
日本の韓国料理店でもこの小皿の前菜は出るみたいですけど、NYほど充実している店は少ないんじゃないかなあ。
NYの場合、この前菜小皿はお変わり自由だし、別の小皿が欲しければ、言えば変えてもくれます。
そして当然、この前菜小皿は料理代に混みだし、僕みたいな一人客にも6皿出してくれます。素晴らしい!!

よく海外で日本食が食べられない状況の時に、どこにでもある中華料理屋さんが非常に助かる、
なんて話を良く聞きますが、僕は断然韓国料理ですねえ。中華料理ほどどこにでもある、とは行きませんが、
洋食が続いた後に韓国料理を食べるとホッとしたりしますね。

NYでは、東京同様、世界中の料理が食べられますが、NYの方がオリジナルに近い料理を出してるんじゃないかなあ??
日本のほうが日本人向けを意識してるんじゃないかなあ? 
と思うんですけど、どうでしょうかね?

もしNYに来られて、日本食ではなく、でも西欧料理にも飽きたら、コリアンタウンに来て、
韓国料理にトライしてみてはどうでしょうか?美味しいですよー!!