日本刺繍 nuinui のブログ

日本刺繍をつづります

江戸型筥迫 「鷹狩り」

2016-11-30 21:26:17 | 筥迫&筥


被せ
 老松の幹に雄々しく止まって、獲物
 を狙っています








被せ下
 春の野山
 草陰に、小さな動物が隠れているの
 かな~~








 秋の野山


 「鷹狩り」は秋の季語とか






「鷹狩り」の筥迫制作の裏話
「鷹」の絵柄の筥迫を、胸元に入れている女性(姫?)のイメージがどうしても、湧いてこないのです
でも、古い資料には「鷹」が刺繍された筥迫は、よく見られます


金沢の、ある呉服屋さんの先代(今は亡くなられています)が、古い着物や、暖簾、
袱紗、風呂敷、夜着などを、沢山コレクションされ、店内でも展示されますが、
特別企画として、大きく展示されることがあります

5年前位前だったでしょうか!

お正月特別企画
として、打掛、子供の祝い着、半襟、袱紗など、日本刺繍作品も沢山、展示されました
その時、「鷹」の刺繍作品も、何点かあり、学芸員の方の説明では、子供の晴れ着や、婦人の着物、帯などの「鷹」の図は、獲物を狙っているというより、強い「鷹」が、弱い小動物を、見守っているのだと教えて頂きました

この説明で、全て納得
晴れ着の「鷹」の図が、子供の無事と成長を見守っている
胸元に入れた「鷹」の図の筥迫が、女性の幸せを見守ってくれる

やっと「鷹狩り」の筥迫イメージが決まりました







紅葉の成巽閣へ

2016-11-21 22:13:10 | 美術館&催事

前田家伝来、古典文学の意匠展へ

源氏、平家の書物はよくわからないのですが、その意匠は工芸や衣裳に用いられています。御所解文様繍小袖が、何点か展示されていました

驚くほどきれいな保存状態です。
この小袖に手を通した奥方が、この場所に居住していたと思うと、格別な思いです











以前に何回か、お雛様と雛道具展を見学した時も、同じ想いだったことを思い出しました




謁見の間
この欄間は素晴らしいです


















正門は塀重門と、両袖に海鼠(ナマコ)壁が
続いています







成巽閣へは、一つ手前のバス停で降りて、紅葉に染まった街を歩きました(帰りも)

久しぶりに、ゆっくり歩き写真を撮りながら
癒されて帰ってきました








さくらさん
パソコンが未熟で、今もってゲストブックがどこにあるのか、どうしたらいいのか
解っていません
「筥迫先生」から連絡頂いて、成巽閣へ行ってきました
教えて下さり、ありがとうございました

〇 兎が漁をしている! 模様の懐中物
小さな面に緻密というか、細密というか・・・綺麗な仕事をみせて頂きました

〇 老松に白鷺! 模様の懐中物
「雪吊り」だから、兼六園でしょうか
雪吊りの刺繍、とても参考になりました

押絵、切り嵌め、刺繍、きれいなお仕事でしたね

帰りに、受付で「筥迫」の展示はありますか?と尋ねましたら、季節の衣裳展の時に
筥迫の展示もあると教えて下さいました

注意して、催しの案内をみようと思います




山代温泉 瑠璃光へ

2016-11-15 21:57:51 | 美術館&催事

全日本婚礼美容家協会の定期総会が、山代温泉、瑠璃光で催されました

飾り筥迫展の、作品の一部も展示されていましたので、14日(月)の午後から、教室の
Mさんと一緒に行ってきました

一時間チョットのドライブで、気晴らしにもなりました












九谷焼作家 四代徳田八十吉さんの講演も
同時に、聞かせて頂いたり、水引の実演にも参加したりして、楽しい半日でした


徳田八十吉さんは、人間国宝だった三代目のお父様の跡を継ぎ、今は海外でも広く活躍されています














絵柄ではなく、色の濃淡(グラデーション)
によって、作品を仕上げるのが、徳田八十吉さんの特徴です

上絵付けも、高温で焼成するのが、深い色味が出るそうです

お召しの着物も、徳田カラー
「私のユニホーム」と言っていらっしゃいました



お帰りに、筥迫と小袖にも足を止められ
「綺麗!写真撮ってもいいですか」と言われ
すこしお話させて頂きました



日本刺繍ではないけど、刺繍は好きで、前にはよく刺していた事あるんですよ~とも~

     








思い出の「はこ」

2016-11-09 10:07:13 | 筥迫&筥
半衿を入れる桐箱です


随分前の作品です 
筥迫展で、守り巾着や、香袋が沢山あったので搬入の時にこの箱に入れて運び
展示の予定はなかったのです


展示場会場が古い日本家屋で、階段の踊り場に段差があるため、お話をしながら
会場を移動しているお客様が、足を踏み外したら大変
!ストッパー!のつもりで、この箱を置いたのですが~


でも、会場ではとても好評だったので、ブログでも見ていただこうと、アップしました

指折り数えてみたら、17、18年前の制作でした
改めて見てみると、技術的には拙さもありますが、一生懸命繍っていたな
懐かしい作品です








江戸型筥迫 すずめのお宿

2016-11-01 21:16:20 | 筥迫&筥
11月になりました
   寒くなってきました
もう少し作品展の余韻に浸りたいのに、現実の生活は、そうはさせてくれません
冬支度が迫って来ています




「すずめのお宿」と題した江戸型筥迫です
被せの部分には、雀の姿はありません
竹林と笹の葉で、竹藪の中を・・・・


 


被せ下には、可愛いお花が咲いています   



裏面には、枝にとまった雀が、チュンチュン!!
今日一日の出来事をお喋りしています


ー3年位前の裏話ー
当教室の、一番若手のAさんが、江戸筥迫は雀を繍いたいと希望されました

雀か
タメ息の私

その時の私は、鳥を繍ったことがなかった
もちろん下絵も描いたことがない(ナイショの話だけど)

それからが大変!
鶴、鷹、雀と頑張りましたョ~