つれ:「音楽家の伝記ものも映画の定番ネタながらこの作品はバイオグラフィーとしてのスパンは短く、既にミュージシャンとして名を成したマーリーさんがジャマイカを出てからアルバムが大ヒットしてジャマイカに戻るまでを濃密に描いてるねぇ。
歌詞の内容を吟味せずBGM的にレゲエを耳にしてた身としちゃ軽快なリズムに明るいメロディてぇ印象だけだったけど、本編で流れる数々の名曲には漏れなく字幕がついてその歌が生まれた背景がストーリーになってるから今更で汗顔の至りながらレゲエの深みを勉強させていただいたよ。
レコードが普及して頻繁に放送で流れるようになって以降フォークからロックとスタイルは変遷しつつもアーティストの歌が政治状況にも影響したのはおそらくこの頃が最後で、無論今でも楽曲には思想が込められてるとしても圧倒的な商業ベースに呑み込まれて伝わりにくくなってるのかもしれないねぇ」