【金賞】
★ゆっくりと栃の芽解け葉の色に/渋谷洋介
芽が解け、葉になるのは当たり前だが、大樹である栃は、「ゆっくりと」芽を解き、緑の「葉の色」になった。自然のなりゆき、造化の秘密をここに見るようだ。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★昨日今日欅芽吹きて薄みどり/大山 凉
欅の芽吹きは、繊細で美しい。昨日、今日と欅の薄みどりの芽吹きに出会い、清々しさを覚える。(高橋正子)
★花散れば海光花の中にあり/吉田晃
散る花の間から、海がきらきらと見える。散る花を透かして、海の輝きが見える。句の構成がいい。(高橋正子)
【銅賞/3句】
★一握のげんげ机上に光満つ/吉川豊子
げんげを一握り摘んで来て、どこへ置こうかと思うが、机上に置いた。日ごろ使う机に置かれたげんげの明るい色が、少女のような気持にさせてくれる。(高橋正子)
★筏ともならず落花の流れけり/かわなますみ
落花は、つながり、筏を組むこともなく、ひとひら、ひとひら、水に流れている。水を流れるそれぞれの桜の花びらが繊細に詠まれている。(高橋正子)
★花屑を手にとり軽さ覚えおり/藤田裕子
花屑を手にした。実際の、あまりの軽さに花の儚ささえ思える。「覚えおり」に詩情が生まれている。(高橋正子)
※選者の句は、入選作品から割愛しました。
★ゆっくりと栃の芽解け葉の色に/渋谷洋介
芽が解け、葉になるのは当たり前だが、大樹である栃は、「ゆっくりと」芽を解き、緑の「葉の色」になった。自然のなりゆき、造化の秘密をここに見るようだ。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★昨日今日欅芽吹きて薄みどり/大山 凉
欅の芽吹きは、繊細で美しい。昨日、今日と欅の薄みどりの芽吹きに出会い、清々しさを覚える。(高橋正子)
★花散れば海光花の中にあり/吉田晃
散る花の間から、海がきらきらと見える。散る花を透かして、海の輝きが見える。句の構成がいい。(高橋正子)
【銅賞/3句】
★一握のげんげ机上に光満つ/吉川豊子
げんげを一握り摘んで来て、どこへ置こうかと思うが、机上に置いた。日ごろ使う机に置かれたげんげの明るい色が、少女のような気持にさせてくれる。(高橋正子)
★筏ともならず落花の流れけり/かわなますみ
落花は、つながり、筏を組むこともなく、ひとひら、ひとひら、水に流れている。水を流れるそれぞれの桜の花びらが繊細に詠まれている。(高橋正子)
★花屑を手にとり軽さ覚えおり/藤田裕子
花屑を手にした。実際の、あまりの軽さに花の儚ささえ思える。「覚えおり」に詩情が生まれている。(高橋正子)
※選者の句は、入選作品から割愛しました。
「芽吹き」を銀賞にお選びいただきまして有難うございました。
このところ行き詰っておりました。久しぶりの銀賞、ただ嬉しく、感謝申し上げます。これを励みにこれからも精進してまいりたいと思います。よろしくお願い申しあげます。
そして、この度は「筏ともならず落花の流れけり」に思いがけず銅賞を賜り、正子先生の句評も頂戴しまして、感激しております。高橋正子先生特選、池田多津子さま特選にもお採り頂き、大変有難く存じます。これを励みに精進してまいります。
同句に貴重な選を下さいました、小川美和さま、篠木睦さま、祝恵子さま、堀佐夜子さま、おおにしひろしさま、尾弦さま、志賀たいじさま、甲斐ひさこさま、黒谷光子さま、石田高志さま、矢野文彦さま、感謝いたします。美和さまには、すてきなコメントもお添え頂き、お礼申し上げます。
臼井虹玉さま、岩本康子さまには「小手鞠の初めの一顆陽を撥ねつ」を、中村光声さま、古田けいじさま、大給圭泉さまには「菜の花の風の流るるままの色」をお選び頂きまして、嬉しく存じます。ありがとうございました。