オンライン句会入賞発表

■水煙発行所主催■

選者詠

2007-02-18 11:25:47 | 1月句会
■選者詠/高橋信之
★桜まだ固き花芽で空ふさぐ
いつも桜の木の下を仰ぎ、まだ固そうと同じ思いです。空をふさぎ伸び、伸びはった枝は逞しく楽しみです。(大給圭泉)

★どれもが天へ無数の冬芽の強き意志
★春浅き日の横浜の中華そば

■選者詠/高橋正子
★港湾の動きに満ちて春浅し
「港湾の動き」は、様々だ。船舶の動き、海水の動きは、もちろんのこと、桟橋での人の動きもある。「満ちて」に春であることを感じ、春浅き「港湾」の風景を詠んだ。(高橋信之)

★雪嶺の白を厳しく遠き富士
遠く眺める富士の「雪嶺」の白さを「厳しく」と表現された作者の気持ちが伝わる。凛とした自身の意志のようなものと富士の孤高の美しさがうまくマッチしているように思いました。(尾 弦)
遠くの富士を望める日は、特別。大気が冴え雪嶺の映える頃、その日は増えるが、ただ嬉しいばかりでなく、冷厳な山とともに在るという快い緊張感を覚える。 ―― 子どもの頃から感じつつ、言葉にできずおりました心境を、この「白を厳しく」が言い尽くして下さったようです。 (かわな ますみ)

★春の泉流れくだれる薔薇の園