【高橋信之特選7句】
★降りそめし雪のしじまを仰ぎたり/高橋正子
俳句に生活を詠むならば、その生活は、静かなのがよい。作者を取り囲む「雪降る」自然は静かだ。作者の内面の心境も静かだ。生活人の詩。(高橋信之)
★路地の道水仙匂う又匂う/おおにしひろし
「匂う又匂う」という繰り返しによって、水仙の生命を強く印象付けた。寒中であればこそ、であって、いい季感だ。(高橋信之)
★寒の水差して糠床色あらた/松原恵美子
生きている糠床に新しく寒の水を入れ床を慈しむ様子が見え好きな句です。(丸山草子)
★懸大根連なる向こう海の青/池田多津子
大根の干されている海辺の情景が見えてきます。潮風によく乾く事でしょう。(黒谷光子)
★青竹の筒に活けらる正月花/祝 恵子
★大寒や痩身骨に動かさる/木村 修
★一月の青空踏切ぽんと開く/あみもとひろこ
【高橋正子特選7句】
★冬の夜へ消え入る貨車の硬き音/尾 弦
平明な句だが、貨車の「硬き音」がいい。下五に置いて、訴えてくる力強さがいい。「冬の夜」の季感を詠んで充分だ。(高橋信之)
★冬欅触れるものなき枝の張り/藤田洋子
★空色の空も映して冬の川/黒谷光子
★昼の月水仙清らに咲きにけり/大山 凉
★初雪を受ける睫毛の少し濡れ/池田加代子
★残りたる一羽も行けり寒雀/碇 英一
★畦道を破魔矢の鈴の音を残し/渋谷洋介
【古田けいじ特選7句】
★竹刀振る眼まっすぐ寒稽古/池田多津子
冷え切った床に素足での寒稽古。少年の目はまっすぐ前を見つめ、竹刀を思い切って振り下ろす。「裂帛の気合」が聞こえてきそうな句である。(古田けいじ)
★音強く割れて艶やか寒卵/藤田洋子
殻を割るときは音強く、中から黄身がこんもりと艶やかに現れた寒卵は滋養もよく貴方はどの様にしてお食べになったのでしょう。(堀佐夜子)
★寒の水足して写経の墨を磨る/臼井虹玉
寒の清らかな冷たい水で磨った墨での写経、心が澄み渡るようです。(池田多津子)
★冬欅触れるものなき枝の張り/藤田洋子
★少年の眼に戻されて凧を揚げ/篠木 睦
★杜抜けて一際高し枯けやき/碇 英一
★懸大根連なる向こう海の青/池田多津子
【碇 英一特選7句】
★常食に七草加え無事掬う/平田 弘
病の身ではあるが無事に七草粥を食べることが出来た命への感謝の気持ちを感じます。(碇 英一)
★やわらかく瓦のままに雪溶ける/丸山草子
屋根にうっすら積もった雪が、冬晴れの下で早くも解けていく。「瓦のままに」という表現が巧いと思いました。(木村 修)
★冬景色湖あれば青残し/池田加代子
一面真白い雪景色の中、湖が青く広がる景が清澄に伝わってきます。(小川美和)
★冬薔薇一輪なれど真の色/藤田裕子
「真の色」には、冬薔薇の鮮やかで美しい色に触れた作者の、独自の発見、思いがあると感じます。(臼井虹玉)
★冬欅触れるものなき枝の張り/藤田洋子
★山始袴の下は藁の靴/木村 修
★読み上げる声より早し歌留多取/飯島治蝶
【藤田洋子特選7句】
★水枕吊るし干されて雪催い/高橋正子
どこか案じる作者の心を映すかのようなやや暗鬱な空模様、水枕と雪催いの空に寒さがひしひしと迫るような季感を覚えます。(藤田洋子)
★青竹の筒に活けらる正月花/祝 恵子
★灯台をひらりと越える冬の鳶/鈴木誠子
★寒の水差して糠床色あらた/松原恵美子
★冬薔薇一輪なれど真の色/藤田裕子
★一月の青空踏切ぽんと開く/あみもとひろこ
★懸大根連なる向こう海の青/池田多津子
★降りそめし雪のしじまを仰ぎたり/高橋正子
俳句に生活を詠むならば、その生活は、静かなのがよい。作者を取り囲む「雪降る」自然は静かだ。作者の内面の心境も静かだ。生活人の詩。(高橋信之)
★路地の道水仙匂う又匂う/おおにしひろし
「匂う又匂う」という繰り返しによって、水仙の生命を強く印象付けた。寒中であればこそ、であって、いい季感だ。(高橋信之)
★寒の水差して糠床色あらた/松原恵美子
生きている糠床に新しく寒の水を入れ床を慈しむ様子が見え好きな句です。(丸山草子)
★懸大根連なる向こう海の青/池田多津子
大根の干されている海辺の情景が見えてきます。潮風によく乾く事でしょう。(黒谷光子)
★青竹の筒に活けらる正月花/祝 恵子
★大寒や痩身骨に動かさる/木村 修
★一月の青空踏切ぽんと開く/あみもとひろこ
【高橋正子特選7句】
★冬の夜へ消え入る貨車の硬き音/尾 弦
平明な句だが、貨車の「硬き音」がいい。下五に置いて、訴えてくる力強さがいい。「冬の夜」の季感を詠んで充分だ。(高橋信之)
★冬欅触れるものなき枝の張り/藤田洋子
★空色の空も映して冬の川/黒谷光子
★昼の月水仙清らに咲きにけり/大山 凉
★初雪を受ける睫毛の少し濡れ/池田加代子
★残りたる一羽も行けり寒雀/碇 英一
★畦道を破魔矢の鈴の音を残し/渋谷洋介
【古田けいじ特選7句】
★竹刀振る眼まっすぐ寒稽古/池田多津子
冷え切った床に素足での寒稽古。少年の目はまっすぐ前を見つめ、竹刀を思い切って振り下ろす。「裂帛の気合」が聞こえてきそうな句である。(古田けいじ)
★音強く割れて艶やか寒卵/藤田洋子
殻を割るときは音強く、中から黄身がこんもりと艶やかに現れた寒卵は滋養もよく貴方はどの様にしてお食べになったのでしょう。(堀佐夜子)
★寒の水足して写経の墨を磨る/臼井虹玉
寒の清らかな冷たい水で磨った墨での写経、心が澄み渡るようです。(池田多津子)
★冬欅触れるものなき枝の張り/藤田洋子
★少年の眼に戻されて凧を揚げ/篠木 睦
★杜抜けて一際高し枯けやき/碇 英一
★懸大根連なる向こう海の青/池田多津子
【碇 英一特選7句】
★常食に七草加え無事掬う/平田 弘
病の身ではあるが無事に七草粥を食べることが出来た命への感謝の気持ちを感じます。(碇 英一)
★やわらかく瓦のままに雪溶ける/丸山草子
屋根にうっすら積もった雪が、冬晴れの下で早くも解けていく。「瓦のままに」という表現が巧いと思いました。(木村 修)
★冬景色湖あれば青残し/池田加代子
一面真白い雪景色の中、湖が青く広がる景が清澄に伝わってきます。(小川美和)
★冬薔薇一輪なれど真の色/藤田裕子
「真の色」には、冬薔薇の鮮やかで美しい色に触れた作者の、独自の発見、思いがあると感じます。(臼井虹玉)
★冬欅触れるものなき枝の張り/藤田洋子
★山始袴の下は藁の靴/木村 修
★読み上げる声より早し歌留多取/飯島治蝶
【藤田洋子特選7句】
★水枕吊るし干されて雪催い/高橋正子
どこか案じる作者の心を映すかのようなやや暗鬱な空模様、水枕と雪催いの空に寒さがひしひしと迫るような季感を覚えます。(藤田洋子)
★青竹の筒に活けらる正月花/祝 恵子
★灯台をひらりと越える冬の鳶/鈴木誠子
★寒の水差して糠床色あらた/松原恵美子
★冬薔薇一輪なれど真の色/藤田裕子
★一月の青空踏切ぽんと開く/あみもとひろこ
★懸大根連なる向こう海の青/池田多津子
皆様の、新年と冬の句の数々に触れ、貴重なひとときを、楽しく過ごさせていただきました。
けいじ様、有花様、ひさこ様、正道様、弦様、銑二様、修様、誠子様、文彦様、康子様、多津子様、豊子様には「寒の水」に、千生様には「寒桜」に、選をいただきましてありがとうございました。けいじ様には特選7句への選を、有花様、多津子様には、うれしいコメントを頂戴しましたことを、重ねてお礼申し上げます。
碇 英一様には特選7句にお選びいただきありがとうございます。みなさまの御句も楽しませていただき感謝でした。みなさまありがとうございました。
正子先生には特選7句にお選びいただき、信之先生には同句にとても励まされるようなコメントをいただき、重ねてお礼申し上げます。
また、「冬の夜」の句に大山凉様、平田弘様、安丸てつじ様、志賀たいじ様、河野渓太様、松原恵美子様、「枯葎山」の句に大給圭泉様、かわなますみ様、「河豚」には友田修様、小河原銑二様の選をいただき、ありがとうございました。
久々のオンライン句会、皆様のすばらしい句に出会え、勉強になりました。ありがとうございました。
オンライン新年句会を大変お世話になりました。156句もの皆さんのお句を一度に読ませていただいてとても勉強になりましました。選句の大変さを感じながら信之先生、正子先生のご苦労をあらためて感じました。正子先生には「冬欅」の句を特選に選んでいただきありがとうございました。嬉しく励みといたします。
多津子様、たくさんの俳句の集計をお世話になりありがとうございました。けいじ様、英一様の特選をいただき、佐夜子様、蒼樹様にはコメントを寄せていただき、また選句をいただいた皆様に心よりお礼申し上げます。
オンライン新年句会有難う御座いました。
「破魔矢」の句を銀賞及び正子先生特選にお選び頂き、懇切なコメントを頂き、夢のようです。有難う御座いました。
涼様、睦様、裕子様、弦様、秀之様、多津子様
同句に貴重な選を有難う御座いました。
おおにしひろし様、蒼樹様
「紅梅」の句に貴重な選を頂き、有難う御座いました。
多津子様大変お世話になりました、有難うございます。
正子先生には「初雪」の句を特選に、碇 英一様には「冬景色」の句を特選にお選びくださいまして、ありがとうございました。
「初雪」に選をくださいました、友田修様、矢野文彦様、かわなますみ様、「冬景色」に選をくださいました、大給圭泉様、小川美和様、篠木 睦様、中村光声様、まことにありがとうございます。圭泉様、美和様には、コメントも頂戴いたしまして重ねてお礼申しあげます。
正子先生には「水仙」を特選7句にお選びくださいまして、ありがとうございました。
同句に尾様、「冬りんご」に堀様、渋谷様、河野様
「霜」に竹内様には選をいただきまして有り難うございました