【金賞】
★残る鴨みずから生みし輪の芯に/かわなますみ
「残る鴨」なので、みずからが生んだ輪の中心にいるという事実が生きる。温んだ水が、しずかに輪を描き、その中心にいる鴨に、独りでいる意思が読み取れる。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★地虫出づ空青々と雲もなく/大山 凉
啓蟄のすがすがしさと、はれやかさが読まれている。真青な空に、一片の雲もない。広々とすがすがしいこの世界に出てきた地虫が、これからのびのびと生きていけると世界があると嬉しい。(高橋正子)
★全山に花揺れやまず匂いけり/尾弦
全山が花の山。その花が風を受けて、揺れ止まない。大きく揺れるときも、小さく揺れるときも、そこから花の匂いが漂ってくる。この季節の風の具合が全山の花をゆたかに動きのあるものにしている。(高橋正子)
【銅賞/3句】
★先生と桃組さんは春の土手/甲斐ひさこ
幼稚園の子どもたちと、先生が春の土手で楽しんでいる光景。先生と子どもの原点のような風景で、「桃組さん」がとくにかわいい。(高橋正子)
★翳りつつ己がひかりを夕木蓮/宮地ゆうこ
この木蓮は白木蓮であろう。夕方、翳りながらも、おのずからの白い光りを失わない姿。地味なようだが、華やかな思いが胸に広がる句。(高橋正子)
★樹齢知らず万の芽抱く大公孫樹/渋谷洋介
樹齢は知らないがともかくも大公孫樹。その枝に万という数の芽が育ち、見事というほかない。圧倒される大公孫樹の芽吹きがたくましくも美しい。(高橋正子)
▼伝言などは、下の<コメント>にお書きください。
★残る鴨みずから生みし輪の芯に/かわなますみ
「残る鴨」なので、みずからが生んだ輪の中心にいるという事実が生きる。温んだ水が、しずかに輪を描き、その中心にいる鴨に、独りでいる意思が読み取れる。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★地虫出づ空青々と雲もなく/大山 凉
啓蟄のすがすがしさと、はれやかさが読まれている。真青な空に、一片の雲もない。広々とすがすがしいこの世界に出てきた地虫が、これからのびのびと生きていけると世界があると嬉しい。(高橋正子)
★全山に花揺れやまず匂いけり/尾弦
全山が花の山。その花が風を受けて、揺れ止まない。大きく揺れるときも、小さく揺れるときも、そこから花の匂いが漂ってくる。この季節の風の具合が全山の花をゆたかに動きのあるものにしている。(高橋正子)
【銅賞/3句】
★先生と桃組さんは春の土手/甲斐ひさこ
幼稚園の子どもたちと、先生が春の土手で楽しんでいる光景。先生と子どもの原点のような風景で、「桃組さん」がとくにかわいい。(高橋正子)
★翳りつつ己がひかりを夕木蓮/宮地ゆうこ
この木蓮は白木蓮であろう。夕方、翳りながらも、おのずからの白い光りを失わない姿。地味なようだが、華やかな思いが胸に広がる句。(高橋正子)
★樹齢知らず万の芽抱く大公孫樹/渋谷洋介
樹齢は知らないがともかくも大公孫樹。その枝に万という数の芽が育ち、見事というほかない。圧倒される大公孫樹の芽吹きがたくましくも美しい。(高橋正子)
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